11月 1日(火)
夜明けの黒いミルク(挨拶)


鳳凰連の同志皇翼様が、某氏よりエロキングの称号を頂いたそうでいたく喜んでおられました
……とはいえ、あんまりエロキングエロキング言われる心痛は察するに余りあるので、ここは不肖Chenowth、「情欲の王」としての意味を損なわずに「エロキング」と異なる新たな称号を授与させて戴きたいと思います。勝手/私的に。
まあChenowthといえば独語(←偏見)。つまり――

エロケーニヒ(Erokönig)

どうです――いざ「エロケーニヒ」と口に出して唱えて目を閉じれば、冠をかぶって裾を長く引いた王の姿が浮かぶことでしょう。これほど貫禄に満ち満ち溢れた称号も他にないと思います。というわけで、Chenowthめは今後同志の事を「エロケーニヒ」と呼ばせていただ(略)


お父さん! お父さん! あの人が遂に僕のことを捕まえた!
魔王が僕に酷い事をした!

ハッ……思わず訳の分からぬ事を口走ってしまいましたよマインゴット。
まあ同志もここまでネガティヴな称号を二つも引っ提げるつもりもないでしょうから、とりあえずエロケーニヒの話は保留。
ちなみにエルケーニヒ(Erlkönig)の「Erl」は「榛の木(ハンノキ:湿地に生える木)」の事だそうです。デンマークの物語に登場する「Ellerkonge(妖精の王)」の「妖精」に当たる部分を誤訳してしまった結果、「榛の木の王」なる訳の分からないモノが出来上がってしまった――という事のようです。
詩の中でも一箇所だけ「ErlenKönig」と属格で表記されていたりしますね。シューベルトを聴かない人には――というか、聴く人にとっても限りなくどうでもいい事ですが。


閑話休題。
『白い犬とワルツを』という本を読んでみました。
「俺ってノワール/ラノベ以外の本も読んだほうがいいんじゃねぇか?」という焦燥感に駆られて買った本なのですが、これがかなりキました。
誰にも等しく訪れる死、そしてそこに至る緩慢な日々――今までChenowthの読み散らかしてきた本の登場人物は自分で去勢してから飛び降りとか隣家の元海兵隊員と間違われてロシア人に狙撃されるといった人生の終わりしか迎えていませんでしたが、この本に登場するサムは普通の最期、老いて死ぬという結末を目前に控えた普通の老人です。
妻が死に、昔の知り合いの名前が次々と新聞の死亡広告に載って行く――自分もいつかはそうなると思いながら、子供達の限りない愛情と、そして一匹の不思議な白い犬と共に余生を過ごし、そして死んでゆく――ただそれだけの話です。ただの家族愛のストーリーです。
それなのに何故か涙を堪えるのに精一杯だったりしました。もしかしたら私が求めていたのはノワールの暗さでもアクションストーリーの快活さでもなく、勿論ライトノベルの超現実的なストーリーでもなく、かくも平凡な家族の愛に満ちた姿だったのかもしれません。
何より涙が溢れてくるのは、「俺にはサムのような最期は迎えられないだろうなァ」という自らの絶望的な現状です。

読後、珍しく今後の人生についてふと考え込みました。



11月 5日(土)
もっと暗い闇(挨拶)


キノ辞典更新。そういやレーゲルさんの存在をすっかり忘れてました(←茶目っ気たっぷりに舌を覗かせつつ)
ついでに折り良く資料が見つかったので、ローグ少年とモシン・ナガンの項も修正。いやァ、ピダーセン・デバイスにエンフィールドやモシン・ナガン向けのバリエーションが試作されてたなんて知りませんでしたていうかなんで時雨沢センセはご存知なんですか
海外のガンマニアのサイト回らないと分からなかったんですからもう。
他にもちょくちょく辞典のネタは探索中です。ただ手元の資料とChenowthの貧弱な脳ミソでは限界があるので、「この項目見落としてるぞ」とか「この元ネタはこれだ」というご指摘が御座いましたら、是非ともメールなどでお知らせください。
――用語辞典っつーよりは既に『登場銃器一覧』みたいな感じになってますが。まあ実際元々はそんな感じで製作したモノなんですが、まさかMEDIAGUN DATABASEにまで参考にされてるとは思いませんでしたよ。


いっそキノwikiでも作った方がいいんじゃねぇかとかそういう話はともかく。
ついでに長らく放っておいた看板娘アグリ嬢の話を一つ書き上げました――というかまだ最初の方で、これはこれで長くなりそうな悪寒。しかもルビが多いために止む無くdocファイル。zipで固めて駄文の方に置いてありますので、興味がある方はどうぞ。
なんかなまじ史実をベースとしているだけに萌えるとか萌えないとかいう話じゃないような気もしますが。
最近どうも短い話が書けなくていけません。設定を詰め込みすぎると言うか、あれもしたいこれもしたい、銃器も出したいあと少女。
……話を短くまとめる練習もしなくちゃなりませんな。読む方も大変でしょうから。


とかなんとか、自分がスランプ状態にあるんじゃないかと疑ってみたりするChenowth……いや、元から才能ねぇだろとか言うの禁止。ナイン。ニェット。
まあそんな風に「あー実は俺才能がねぇんじゃねぇのかていうかエロSSすら書けないダメ職人じゃないのかと悶々としているところに、突如ハサハからの天啓が降りてきたのでございます。ハレルヤー。

SS職人心得
1) 自分の才能を信じよ
2) 才能に疑問が生じた時は1)を読め


すいませんがハサハさん――それは違うと思います
とりあえずネタが分からない人は「アネクドート」で調べてみると良いかもしれません。ちょっとした小噺みたいなもんです。笑い飛ばすには相当のユーモアのセンスが必要ですが。


日記ですらまとまった文章が書けないのが才能の欠乏を示す何よりの証拠かもしれない、とか不吉な事を呟いて今日は就寝。



11月 7日(月)
本間先生の誘惑授業(挨拶)


掲示板の方に「『ニーミャ・チュハチコワ』は二宮忠八のもじりでは?」という非常にあり難いご指摘を戴きました。
二宮忠八って誰? と思いつつ調べてみると(インターネットって便利ですねホント)、かのライト兄弟に先んじて飛行機の原型を製作した日本の誇る偉大な発明者だったそうです。『飛行機=ライト兄弟』という図式が成り立っていた私には大いなる盲点でした。
ご指摘下さった烈様にはこの場を借りてお礼申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。


他にもイーニッドやら云々追加したものの、正直言って由来や起源やらのほとんどが管理人Chenowthの貧弱な脳ミソでこじつけたものなので、間違いなど多々あるかと思います。これからも辞典を完璧な物としてゆくために、皆様の協力を仰ぎたいと思

「Chenowthが時雨沢氏の著作の辞典を編纂しようなんて おこがましいことだとは思わんかね…………」

黙れクソジジイ


――しばらくお待ちください――



閑話休題。
先日、いつもお世話になっている同志の一人と『サモンナイト クラフトソード物語 はじまりの石』の出来に関する膨大な不安/恐怖を話し合っていたところ、「そろそろ現代世界から飛ばされてきた人間がキャラとして登場してもいいと思う」という事を仰っておりました。
ほほう現代世界からねぇ……それならば、とChenowthは以下のようなキャラを即興で仕立てて提案してみました。

元アメリカ海兵隊の長距離偵察部隊員で、現在は民間警備会社とは名前だけのどう見ても準軍事組織な某PMCに再就職。イラクでアッラーフアクバルな方たちと苛烈な戦闘を繰り返している最中、突然リィンバウムに召喚。

本当に即興かというツッコミもそこそこに、同志はサモクラシリーズの特徴である「鍛冶システム」がどうなるのかを訊ねてきました。流石にシリーズ最大の特徴を無視するわけにもいきませんから、ここでもChenowthは頭を捻ります。

召喚されてきたジョン・ドゥ(←名無しのジョン:偽名)は早々に小銃を捨て、早速鍛冶師の下で刃物を作り始める。数々の戦闘で培ってきた経験/技術をフィードバックし、鍛冶師と共に自らが望む理想的なナイフを作り上げることに専念し始める。

当然のようにナックルやドリルなんぞは出てきません。作るのはナイフのみ。それも鋼材は鉄鉱石とか蒋介石とかワケの分からない石ではなく、154CM鋼とかAUS-8鋼とかタクティコゥ(註:タクティカル)なマテリアルです。
ただChenowthの悪い癖として、壮絶なまでに個性的なキャラを作れるのにストーリーテリングの才能がないために、このジョン・ドゥと主である鍛冶師がどういった冒険に繰り出すのかまでは考えが及びませんでした。
そういうわけで、誰かこれでストーリー考えてください



11月 9日(水)
狂気の顎(挨拶)


――ネタがないので、暇つぶしにツェランの『死のフーガ』をエルロイ風に訳してみるなんてことをやってました。
いや、だって岩波の『ドイツ名詩選』のやつは訳が酷くて酷くて。しかも妙にリリカルじゃないので、ここで勝手に私訳をしてみた次第。まあ単にエルロイ化したら面白そうとか思っただけです。ええ。勿論。
酔狂なお方のために原語Verも用意しましたので、興味があれば比較しながら読むのも宜しいかと。


近況をば。
最近寒くなってきたので長く風呂に浸かる事が多いのですが、Chenowthは本を読みながら風呂に入るのが大好きです。
ですがChenowthは頭がたいそう悪いので、癒しの空間であるはずの風呂場に邪悪なパルプノワールを持ち込むという疲労回復を妨げると言う馬鹿な行為が大好きだったりもします。――いや、風呂ほど落ち着いて読める環境はそうありませんよ本当に。
今日の風呂のお供は『町でいちばんの美女』。チャールズ・ブコウスキーの素晴らしき短編集です(←大嘘
読んだことがある方ならお分かりでしょうが、この本はどうしようもなくいかれている((c)デイヴィッド・クライン)本です。どの位イっちゃった本かと言いますと、

・タイトルが『ファックマシーン』『10回の射精』とか、そういう類
・頻繁に登場する卑語俗語しかもモロ活字
・しかもほとんどがブコウスキーの自伝っぽい


他にも、作中で登場人物達がかなりの回数の性交に及んだり、しかもそれが相手を選ばなかったりするあたりが狂気に満ちています。ええ。売春婦だろうがデブだろうが男だろうが死体だろうが果ては芝生で遊ぶ幼女を思い切りファッ(略)


えーと、まあそんな性愛と酒と煙草に満ちたどうしようもない本ですが、そこは腐っても作家ですからブコウスキーもたまにはいい事書きます。
『町でいちばんの美女』には『おえらい作家たち』という短編が収録されているのですが、そこでは他の短編と同じような卑語俗語に織り交ぜ、生半可な作家気取りのアーティストが陥り易い自らの才能への自惚れを痛烈に批判しています。
これはそのままカリフォルニア一のカルト作家を自負するブコウスキーの自省(省みているかはともかく)とも取れるのですが、勿論中途半端なSS職人であるChenowthにもグサリと来ました。この本自体は二年ほど前に読んだんですが、サイトを立ち上げてから読み直したらいろいろと思うところも深かったのであります。
そういやSSのページに載せてる長編もそろそろ一年経つしなァ……しかも未だ終わりが見えないし……それにアグリ嬢の話なんかも書き始めちゃったし、日記は相変わらずの散文っぷり……。

そこまで考えて、やおら風呂桶から立ち上がるChenowth。そして遂に到達した究極真理を呆然とした口調で呟いてみるのです。

「俺ってまんまブコウスキーなんじゃねぇか?」

共通項:文章が支離滅裂/中途半端な文才/仕事の片手間の執筆活動/酒飲み/いかれている/幼女大好き(最後の一つ違う)
いかん。いかんぞ。このままじゃどこからどう見ても社会のダニにしか見えない中年になってしまうではありませんか! 強いてブコウスキーとChenowthの相違点を挙げるとすれば最終学歴とかChenowthが彼と違って女性と関係を持つ機会が少ない程度の事です。
ヘタしたら将来、色々なサイト様で「狂気に満ちた文章が素敵なサイトです!」とかいう紹介文と共に駄文ハイムがリンクされるような時が来るかもしれないわけですよ。そしてある種の精神病理の存在を感じさせるSS各作品に留まらず、過去の日記まで短編形式に編集されていずれはどこか物好きな会社が出版。神奈川県一のカルト作家になって最後は白血病で(以下略)


――少し落ち着いて考えてみれば、そういう未来もアリじゃないかと思いました。
別に執筆活動を主にしようとか、出版社に作品を投稿しようとか考えた事など一度もないわけですけど。



11月10日(木)
窓に! 窓に!(挨拶)


鳳凰連の皇翼様が製作中のゲームの応援バナーを貼ったら、お礼(?)にバトンを回していただきました
日頃からこのバトンなるものをスパムの一種として認識しているChenowthですが、折角戴いたものですからきちんと書いてみたいと思います。ホラ、ネタにもなるし。


問1:あなたの出身地をその地方の方言を使って教えてください。
いや横浜は横浜だけどもさ、海ねぇんだよホント。潮の薫りもしねぇでやんの。普通神奈川の横浜つったら都会だと思うでしょ? 違うんだなァこれが。コンビニなんてデイリーヤマザキだもの。知ってる? デイリーヤマザキ。

問2:あなたのチャームポイントはなんですか?
童顔。あと気分によって剃ったり剃らなかったりする髭。

問3: 太郎さんは自転車で時速10kmで走っています。太郎さんの現在地は?
ノヴァヤゼムリャ島をマトツィキン海峡沿いに疾走。ついでに冷戦時代の核実験の残り香で被曝。

問4:あなたは生物学上なんですか?
インスマウス人

問5: あなたのPCに入っている曲で一番のお気に入りは何ですか?
ソヴィエト連邦国歌。フルシチョフ時代のバージョンのリリックが好き。
あとはワルシャワ労働歌とか。

問6: あなたの作ったオリキャラと会話してください(註:ネイティヴで)
スカジーチェ・パジャールースタ、タヴァーリシシ?

Что?

カグダー・トゥイ・ズナーィシ・プラ・ミハイーラ?

......(何故か赤面しながら無言でホルスターからモーゼルを引き抜く。数瞬後、高らかな銃声)

問7:問6のオリキャラって何ですか?
その疑問もSSを読めばたちどころに氷解。(宣伝)
……当サイトの看板娘です。それにしては無駄に設定が多いですけれど。

問8:爆発! 何が爆発した?
モロトフカクテル。

問9:あなたの血液型を教えてください。
A/POS。しかし几帳面とは程遠い。



……答えてみたはいいものの、なんだか訳分からないモンになってしまいましたね。いや、質問がどうとかいうより手前ェの答え方がそもそも変です。明らかに共産主義のスメルが漂ってます。ス・ィンテァールナーツィアーナーローム!(ウォッカの瓶を突き上げながら)
ついでに問10もあったのですが、「誰に回すか」という趣旨の質問でしたのでここでは割愛します。バトンは俺が止めてみせる



11月14日(月)
駄文散文以下同文(挨拶)


先日の日記でアグリ嬢との対話(ネイティヴ)をしていたChenowthですが……あの後何人かの方から「アレ何て言ってたの?」というご質問を頂きましたのでお答えしようと思います。一名ほど「ロシア語選択者の家人に読んでもらった」という凄い方もいらっしゃいましたが。
えーと……実際Chenowth自身はこれっぽっちもロシア語が出来ない(キリル文字が読める程度)ので合ってるかどうか自分でも自信がないのですが、
「ちょっとすいませんが、同志」
「ん? 何よ」
「ミハイル君とはいつ頃お知り合いに?」

――程度の内容です。それだけで管理人殺す事ないだろという意見もありますでしょうが、極度の恥ずかしがり屋さんという事で一つ。無理して書いた露語ですから間違いも多いでしょうが、ご指摘くださる方は是非メールでこっそりと。

ついでに先日、同志の「管理人を撃ち殺す看板娘って、割と稀有な存在では?」という発言をきっかけに、三日月亭の管理人である矢奈様からこんな絵を頂きました。


▲管理人を撃ち殺す看板娘


家宝として大切に保管させて戴きます
ちなみに撃たれているChenowthがちょっとワルっぽい自動車修理工にクリソツなのは仕様です。――というか、リアルChenowthの顔の造型を伝える際に「阿部」と形容したのがいけなかったんですが。
本物のChenowthはもう少し髪長いです。あと髭ももう少し濃い目。


最近、18禁SS職人に戻るリハビリを密かに重ねています。
かつては色々とピンク色なSSを書いていたChenowthですが、ここ数年はエロを断って余力を全てノワールに振り分けていた為にエロいレトリックを完全に忘れていたのです。かつての脳内のピンク色が全てノワール。黒一色。
エロもノワールにも大した違いはねぇ、どっちも同じ文章じゃねぇか――という意見ももっともです。が、やはりノワールの書き方ではエロい描写はできない、というのがChenowthのの考え方。
例を挙げてみましょうか。――ここから先は18歳未満の方の気分を損ねる可能性がありますので、その辺は自己責任で。最近のお子さんなら大丈夫かもしれませんがw

例えば、エロの大御所フランス書院が“巨乳”のことを往々にして『乳肉』とか表現する事がありますが、これは敢えて“肉”という生々しい単語を用いることによって大きさ/柔らかさに対する読者の更なる想像を掻き立てるという、小説のみに許された素晴らしい修辞表現です。
比して、ノワールが同じ女性の大きなおムネについて語るときはどうなるか……例えばチャールズ・ブコウスキー(←ノワール?)が女性の胸を表現すると『腕や頭やその他全てが胸にぶらさがっていた』という具合になります。――なんて秀逸なレトリックでしょう! 他にもブコウスキー氏は同時に『この世界よりも大きな胸』という形容もしております。どちらも狂気溢れる修辞表現ですが、どう頑張っても欲情できないのもまた事実です。

つまり先に述べた“リハビリ”とはノワール小説を断ってエロ小説を読み漁り、ここ数年Chenowthが是としてきた『如何に黒く切なくするか』という目標をそのまま『如何にエロく萌えるようにするか』というものに転換する作業に他ならないのです! 18禁SSもエロくてナンボですから、こうやってエロ小説浸けになれば自然と18禁SSを綴る筆も滑らかになることでしょう。
幸い我が本棚には多くのパラダイムノベルズが収められているので、エロ小説にも事欠きませんよヒィヤッハァー!


……とまあ、精神的に不健全な読書ライフを送ってるChenowthですが。
ノワール浸けよりゃはるかに健全
……だと思う(←弱気)



11月16日(水)
深きもの(挨拶)


とりあえず前回の日記に書いた通りエロ分を補給することにしたChenowthですが、供給源があまりにもアレな内容(例:双子幼女と夏休み中ファックファック)だと脳が先にダメになってしまいそうなので、ここで一つ新たにえっちな本を仕入れに行く事に決定。仕事帰りに“あなたの近所の秋葉原”こと横浜西口にて聖地巡礼。

戦利品。 (←デイヴィッド・クライン風味)
『ガールズシャワー』 関谷あさみ
『花喰幻燈機』 三浦靖冬
『我が家のお稲荷さま。』 柴村 仁
『ラヴクラフト全集 4』 H・P・ラヴクラフト
『キラー・オン・ザ・ロード』 ジェイムズ・エルロイ



……いやさ、上二つはエロマンガ(主にロリ)だからいいとして、『お稲荷さま』もまあ電撃文庫だからまあいいとしても
最後の二冊は全くエロと関係ないだろ
ていうかどう見てもノワールです。本当にありがとうございました。


とりあえず『ガールズシャワー』『花喰幻燈機』は読んでみたんですが――まず前者。非常にエロです。ロリです。絵柄も可愛いです。ええ。
後者――なんていうか、最近よく見るようになった「ストーリー重視型エロ漫画」とでも呼びましょうか、そんな感じの作品でした。松本大洋並みの不思議空間とか、正直エロよりも絵としての美しさに感動。あとストーリー。
昨今はやはりエロだけでなくストーリーも重視されてるのかなーなんて思った次第。とってつけたような理由でベッドインという昔のパターンはほとんど見られません。実用(何の?)できればいいという時代はもう終わったのですね。これからはストーリーがメイン。エロは副次的。
――誰ですかそこでストーリー重視なら朝チュンでいいじゃんとか思ってる方は。
いや、好きですけどね。朝チュン。


……とまあ適当にエロ分を補給したところで。
『ラヴクラフト全集』突入
いい加減脳が壊れそうなチョイスですが気にしません。考えてみれば元から壊れてました



11月17日(木)
Kamitsch(挨拶)


同志様の一人がえらくハマっておられる作品に『かみちゅ』というものがあります。
Chenowth自身は『かみちゅ』を観たことがないのですが、アニメ公式ページに載っているストーリーの要約などから察するに突然神様になってしまった女子中学生の物語のようです。――いや、女子中学生というか少女が全て神にも等しい存在であることはChenowthにとって自明の理なわけですが。
とにかく、「様で学生」であるからして『かみちゅ』なのだそうで。……なんだかよく分かりませんが、こういうワケの分からない作品も嫌いじゃありません。いつかツタヤあたりにDVDでも入れば観てみようかと思います。


ところで気付いたんですが。
Chenowthの生息する近辺を通る路線バス……名前を『神奈川中央交通』と云います。
通例「かなちゅー(神奈中」と省略するのが正しいんですが――爾来Chenowthはこの路線を「かみちゅ」と呼ぶことにします


にしても、この「神様で中学生」で「かみちゅ」って何だか汎用性高そうなネーミングだなァ……とか思ったり思わなかったり。

例えば。

舞台は1960年代。ある日突然、第4インターのお兄様達からオルグを受けた女子中学生・阿川七生。
『共産主義者(こみゅにすと)で中学生なんだから、こみちゅでいいんじゃない?』
そんなわけで四トロ(第4インターの俗称)の一員となったトロツキスト・七生ちゃんは、大菩薩峠で検挙されかけたり、武装蜂起準備委員会として成田空港をブチ壊したり、遂にはテロの快感に目覚めて革マル派としてモロトフカクテルを投げまくる青春ライフストーリー!


……なんか主人公の女子中学生の名前が爆弾抱えて下水道を疾走してそうな響きですが、その辺は気にしないように。
他にも『しおちゅ』とか『ゆにちゅ』とか色々と応用が利きますね。
もちろんストーリーも、思春期の少女が恋する姿ではなく、シオニストの主人公がパレスティナ人のテロに苦しめられつつも必死に戦う姿ユニオニストの主人公がアイルランドを舞台にアルスター義勇軍としてIRAと果敢に戦う姿なんかをドラマティックに描き出します。
……地上波じゃ放映できないけどさ。


なんてとち狂った話はともかく、『我が家のお稲荷さま。5』読了。
イラストの量が豊富でステキでした。内容の方も、適度にダラダラした作風で私好みです。血の匂いも硝煙の匂いも漂ってこない、脳に優しい作品でした。



11月21日(月)
きさまは空のねむけを噛みながら行け(挨拶)


どうもこんばんは。最近妄想が逞しくなりつつあるChenowthです。
いや、以前から妄想癖が多いのは過去の日記を参照するまでもないんですが……最近は妄想の方向性が変わってきたというか何と言うか。

例えば、ですよ。
私が神と崇めるサモンナイト2最萌キャラ『ハサハ』――以前のChenowthの脳内ではその可愛いおくちで(ryとかその小さな(ryとかいう人間として激しくアウトな妄想が渦巻いておりました。
しかし『少女=神』という真理を見出してからは路線転換、「ハサハと縁側で緑茶を飲む」とか「ハサハと紅茶(ロンネフェルト)飲みながらスコーンを齧る」とか、そういった牧歌的な妄想/欲望/願望を持つように。肉体的な快楽は虫けらに与えられたのです。
最近の夢は「ハサハと複座ジェットに乗って大空を駆け巡りたい」というものです。――リビドーに満ち溢れたかつての妄想からすれば健全と言えるかもしれませんが、これはこれでどうなんですかChenowth君
もしこの夢が叶えられるのであれば、F15-EとかF/A-18Fなんて貧弱な機体ではなくSu-30を希望します。ロシア完全オリジナルで。
そんな素敵なフランカーで空を飛びつつ――突如Gリミッターを解除して狂気スレスレの高機動をしでかすChenowth。ああごめんよハサハ、ちょっと脅かそうと思っただけだよほら泣かないで――ハサハ? 何その赤いレバー何をごそごそ

射出座席ッ!? (音速の機体から放り出されながら)


釈明。
分かってますよ。妄想は妄想です。ハサハなんてこの世に存在しません。Chenowthもフランカーなんて操縦できません。クルビットをやったらGだけで死ぬ自信があります。
……ちなみに「クルビット」とはフランカーにのみ許された超高機動のことです。ちょっと動画ファイル(258KB)なんかも用意してみちゃったりしたので、UFO機動に興味のある方は是非。


ハサハハサハ言ってるだけってのもアレなので、とりあえず普通の話題。
最近急に冷え込んできまして、早速冬支度を始めました。仕事用のヤッケも出して、防寒靴下も履いて、寝床は寝袋のジッパーを全開にして毛布として活用。その上に同僚から戴いた夏布団を重ねて完成。
それと、上司様の御宅からデカいオイルヒーターを譲り受けました。今までは電熱線ヒーターしかなかったChenowthのねぐらも、これで温かくなりそうです。
毎朝毎晩の通勤に使う自転車が辛いです。風が冷たくて。


あと特に話題はないです――SSが大幅に遅れている事を除けば



11月24日(木)
そして愛と苦痛が私の心を引き裂いた(挨拶)


「萌えてはいけない。」討論会

>そして第一部の最後は、夏目氏が「夏目の萌え」と題して、多数のマンガを題材にして、スクリーンを利用した分析コーナーを独演。あずまきよひこ氏の『あずまんが大王』の4コマ解説に始まり、多数の作品の女性キャラの髪型の特異・特殊化、少女漫画的コマ割など20分以上に及ぶ力の入った研究発表が行われ、会場を笑わせつつも、うなずかせていた。

私は諸君にかう申し上げたい。我々の神々も我々の希望も、もはや科學的にしか考へられなくなつてしまつた以上、どうして我々の萠えもまた同じく科學的に考へてはならぬでせうか、と。


そんなわけでこんばんわ。ちょっぴりトマス・エルヴァ・エディソン風味なChenowthです。
遂に萌えにも科学的な側面からのメスが入ったと見て宜しいのですかね。なんか偉く萌えとかオタクに大して否定的な姿勢ですが……まあ確かに褒められた趣味じゃないですしね。オタク。


さて、一口にオタクとは申しましても、「なにがしのオタク」とか「それこれのオタク」とか、そういう区分はやはり存在するものだと思うのですが如何。
例えばですよ。私ことChenowthは銃器に並々ならぬ執着を見せますが――私の友人S原は戦闘機に萌えを見出しているようで、時折私と話をしては「F-15は女子高生、F-16はロリっ子、F/A-18はお姉さんキャラ」という持論をぶち上げております。――何が基準だか分かりませんが。
他にも“プロヴォ(仮名)”などはナイフに一家言あるようですし、他にも中世の白兵戦装備に執着する男がいたり。

“フィギュア萌え族”の方がマシに見えるのは気のせいですか
なまじ武器とか即暴力を想起させるようなモンを偏愛しているあたり、危険度は普通のオタクよりもヤバげだと思うのですが。


最近また女子小学生が犠牲となる痛ましい事件があって、少女好きのナボコフィストたるChenowthとしては心痛の極みであります。
しかしかの少女の死もさることながら、マスコミの“識者”とやらがまたオタクの犯行ではないかとか言い出すのも激しく心配だったり。今度こそは秋葉原界隈のあれやこれやに規制が掛かってもおかしくない状況。
――というか、アレだ。
昨今の少女が被害に遭う事件って全部オタクのデモナイゼーションを目的とした喧伝工作なんじゃねぇか。
誰が何の目的で、とかは聞かないで下さい。最近のChenowth君は陰謀論を持ち上げちゃう程に忙しい可哀想な子なんです。いや、忙しい割には定時+1時間程度で事務所出てるけど。



11月26日(土)
ほんとうのコミケの話をしよう(挨拶)


自己紹介ページにありますアグリ嬢のイラストを、「ズボンが普通の色だと政治将校っぽさが出ない」という理由から青ズボンバージョンに変更いたしました。ついでに肩章もちょっぴりいじってみたり。
……激しくどうでもいい事ですね。ついでにクリスマス企画として「『プラウダ』紙のクリスマス特別号の一面を飾るアグリ嬢」なんてのを描いたら楽しいかもしれないなどと考えていたら、ロシアのクリスマスは1月7日であることが判明(ロシア正教のため)。管理人でも唖然とするような汎用性の欠如。
これもやはり見事にキャラが一人歩きしちゃってますね。Chenowthの悪い癖です。


今日は午前中半日ほど仕事に出て、昼食を済ませた後は我が家の近所にある森を散策して参りました。Chenowthの住処の周りにはここが大都市横浜であることを忘れさせる程の自然が残っていたりします。
残念ながらこの森も不法投棄や開発事業などの窮地に立たされており、あと十年もすればきっと住宅地などに姿を変えている事でしょう。寂しい話だよなァ……とちょっとノスタルジックに散歩を続けるChenowth。
不法投棄のゴミというのは景観を損ないこそするものの、それがどういった経緯で捨てられたのか、また元の持ち主はどのような人物なのか……そういった事を考えながら見てゆくと、意外に面白かったりします。たまに予期せぬゴミが放置されてますからね。不法投棄ゴミ。
中でも割とポピュラーなのがいわゆるえっちな本。おそらく勇気を出して書店で購入したはいいものの、家に置いておくリスクを考えた結果、泣く泣く森に捨てた、或いは森の中に隠匿したが飽きてしまった――そんなことだろうと思います。自身の体験に照らし合わせてみれば一目瞭然
放置され、どこかのおませさんが興味半分に読み、再び放置されたえっちな本の数々を見て、思わず自分の若い頃を思い出すChenowth。私にも三次元、それもフツーの大人の女性で興奮した時代があって、こういう所までえっちな本を探しに来た事も一度や二度ではなかったなァ……と。
だから「昔からダメ人間だったんだ?」とか言わないで下さい
まあ勿論今はハサハ二次元にしか萌えない罪深き身ですので、放置されたえっちな本を無視して歩きつづけます。が、そこに一風変わった本が放置されているのに気付き、足を止めるChenowth君。

そこに散乱していたのは、同人誌の山でした。

しかもほとんどがうる星やらONEやらKanonなどと言った割とレトロな品揃え。なんか絵柄も古いってかワープロ写植です
もう間違いありません。これを不法投棄していった持ち主は……かなりの古強者。その猛者が如何なる理由でこの宝物を自ら捨てたのか――想像すると、理由もよく分からないのに何故だか哀しくなってきました。
それにしても……かつて私達(達?)が萌え狂い、同時に感動した名作の数々――それらの同人誌がこうして森の中で汚れ、歪み、朽ち果てていく様はまさに「流行」というものの存在、またそれに後れた物がどうなるかを体現しているような気がしました。


きっと私達が今萌えている作品の数々も、いずれは古く感じられるようになるのかもしれない、とか考えながら森の中を歩くChenowthでした。
もっと詩的な事考えろよ



11月30日(水)
萌えるネクロノミコン(挨拶)


広島で小学一年生の少女を殺害したと疑われるペルー人が逮捕されたそうで。
まだ容疑が確定していない段階なのであまり滅多な事は言えませんが……この事件は仮にも神に等しい無垢なる少女を手に掛けた赦すべからざる犯罪ですので、かのペルー人が犯人だと判明した際には生まれてきた事を後悔するほどの刑に処するのが適当だと思う次第。
いや、果たしてかのペルー人が犯人かという事に関してはChenowthも猜疑的ではありますが。ホラ、今回は世論に押される形で警察が容疑者逮捕を焦ってた感もありますし。

そして、『今回も秋葉原系(←新語?)による犯行か!?』とか言ってた識者の皆様はその罪を血で贖ってください。それか我らがアグリ嬢の監督の下に地雷処理。


閑話休題。
17日の日記で出しましたネタ『ゆにちゅ!』ですが……試しに設定も考えてみて、一部の同志の皆様にご覧戴きましたところChenowthも予想だにしなかったウケ具合だったので、ここに晒してみたいと思います。それでは、Chenowthの脳内青春ラヴストーリー、『ゆにちゅ!』のあらすじのはじまりはじまり〜(白々しい声で)


 1998年、アイルランド。
 アントリム州ベルファストに住むカトリオーナ・オブライエンは14歳の女子中学生。ある日、カトリオーナは自分の両親が実の親でないことを知ってしまう。
 両親を問い詰めると、本当の親は十年前にIRAによるテロで死亡しており、彼女はかつての父親の親友であったオブライエン家に引き取られたという。
 顔も知らない両親ではあったが、彼らを奪い去ったIRAに激しい憎しみを覚えるカトリオーナ。熱心なプロテスタントで南北融和派(ユニオニスト)であるアイルランド人の少女は、遂にはIRAのみならずカソリック教徒全員を憎むようになる。
「カソリックなんてみんなテロリストよ!」
 というわけで、カソリック教徒のクラスメイトを片端から吊るし上げ始めるカトリオーナ。そんなある日、体育館裏で暫定派(プロヴォ)の幹部の父親を持つ女の子(眼鏡/お下げ)をボコっていた所をたまたま通りかかったUVF(プロテスタント過激派)の幹部に見つかり、UVFにスカウトされる。
 即座に入隊して復讐の機会を狙うカトリオーナ。しかし8月にRIRA(IRAの分派)が軍事活動の中止を宣言したために、カトリオーナは遂にIRAと戦うことはなかった。
 和平合意の喜びの中で両親の死を風化させるのか。
 両親を殺した奴らと手を結ぶのか。

「そんな和平合意なんて、わたしがぶち壊してやるんだから!」

 そんなわけで早速IRAの仕業に見せかけたテロを起こし、三桁の人間をミンチに変えるカトリオーナ。見事に騙された世論はIRAを痛烈に批判、和平合意は見事に破棄され、ベルファストは再び1970年代に逆戻りする。
 イギリスとの国際的緊張が増した中、カトリオーナはさらなる自作自演テロを頻発させてIRAの危険性を喧伝し、叩き潰そうとやっきになる。そうこうしているうちに、次第にテロリズムの快感に目覚めてゆくカトリオーナ。  その復讐のためには手段を選ばないスタンスは、カソリック・プロテスタント双方から『ゆにちゅ
(ユニオニストで中学生、の略)の異名と共に恐れられた……。

 しかしある日、カトリオーナはミサの時間帯を狙って教会に仕掛けた爆弾で、誤って聖歌隊の幼い子供達を木っ端微塵に吹き飛ばしてしまう。  突如として、自分がかつて自らの両親の命を奪ったテロリストと同じ行為に走っていることを自覚するカトリオーナ。なんとかUVFから抜けようとするが、UVFの非合法活動について多くを知りすぎた彼女に刺客が差し向けられる。  時を同じくして、特別保安部(スペシャル・ブランチ)やIRAの人間もカトリオーナの存在に気付き始める。逃げ道を失ったカトリオーナが、最後にとった手段とは!?



脚本は不肖ワタクシめが担当したいところですが、ここはアイルランド専門作家(←違います)ジャック・ヒギンズ先生にお願いしたいと思います。全24話構成で。主題歌は勿論『ミンストレル・ボーイ』。
なんかもう、間違って地上派なんかで放映しちゃったら国際問題必至ですね! ハハハハハ……

この話はフィクションです。
実在の地名、人名とは一切関係ありません。
(←慌ててくっ付けたように)


……すいません。最近こういうしょーもないネタばっかり出てきます。