3月 4日(日)
この世のハサハはどこにいる(挨拶)



 鎌倉にある佐助稲荷に行って参りました。
 普段はハサハ主義に凝り固まっていながらも、こうした神道を源流とする神様(※確証なし。多分稲荷様は神道)を詣でるというのも変な話ですが、まあしえさんの寛容さを表しているとでも思ってください。間違ってもハサハ好き → キツネ好き → ヴィヴァ稲荷という破滅的三段論法の結果ではないので、その辺ご注意。



▲佐助稲荷




 佐助稲荷の謂れは色々とありまして、源頼朝が夢の中で「そんなに平家殺したけりゃ殺せばいいじゃない」というお告げを受けただとか、老翁の姿となって夢枕に現れたとかありますが、Chenowthとしては地元の魚売りが、犬に追いかけられていた狐を救ってやったという説がお気に入りです。
 完璧すぎるフラグ
 無論、現在ではブラキストン線より南で狐を見かける事は滅多になく、しえさんが佐助稲荷を参拝した時もキツネに出会う事はなかったのですが……でも、なんだか住んでそうな雰囲気はたっぷり。
 とりあえず油揚げと日本酒のお供えをして、交通安全の御守りを買って帰りました。

 というわけで本日の結論。

 人はパンのみにて生くるにあらず、一つ一つの萌えによりて生く。


 リンクにNur Sagen様を追加しました。ここの管理人様はかつてしえさんの拙作を評価してくださいまして、感謝しても足りない程です。自分の一次創作が評価されたのは初めてだったもんで。
 嗚呼――そう思うと、しえさんがかつて如何に批評家だった事か。何事にサジェスチョンを与えるでもなく、ただひたすらに辛口な評価を浴びせる姿勢の、なんと矮小であったことか。
 前の日記の「ローレライ」の時もそうでしたが、これからは「悪い部分を見る」よりも「良い所を見る」ようにしたいと思います。見る対象が何であれ――たとえ人生であれ。

 この日記がしえさんの人生の一つのポイントになりますように。
 ここで太宰治っぽくカッコつけて「プンクト」とか書くと転換点っつーより終止符になってしまいますが。でもいいか。ここが人生のPeriodでも。


 一言メール返信。

>朝最早様
 ご指摘の件について確認させて戴きましたところ、確かに『ローレライ』作中の潜水艦のモデルはシュルクーフのようです。
 下駄履きを背負ったりするあたりがN式との接続を彷彿とさせるステキな潜水艦ですが、よくよく仕様を見てみると、主砲の砲塔旋回範囲が左右11度程度だったそうです。
 ……でもB-29落とすときは思い切りブン回してたようn(ry

>Mr.kite様
 英語圏の人間は結構“Levan Polkka”と間違えてるようです。というか、ワタクシも日記をアップする前にどちらの用法が正しいのかGoogle神様から御宣託を受けまして、検索結果の件数が多いほうを採用したにも関わらず、それが誤りだったのですから――英語って結構いい加減で済むんでしょうか。

>鍵穴様
 エースの世界へようこそ (ピクシー風の笑顔で)




3月 8日(木)
降りてきたかね? イェルサレムは(挨拶)



 新しいデジタルオーディオプレイヤーを買いました。
 その名もNW-S605
 永らく愛用してきたRio-su10がいよいよおバカになってきた上、単四電池を喰うこと夥しいので、ここは一つバッテリー内蔵型のをと思って購入する計画を立てたんですが……当初はiPodにするはずが、ヨドバシ店頭のデモ機を触った際に静電容量方式のホイールが無茶苦茶操作し辛いということに気付き、この機種に流れてきた次第であります。
 それにしても、NW-S605はSONY製であります。
 いくら元祖ウォークマンといえど、やはり本質はSONY製であり、その仕様もなんというかケンカ売ってんのかと思うような部分も少なくありません。
 特に我慢がならないのは、フォルダ管理が出来ないという部分でしょうか。
 一世代前のオーディオプレイヤーであれば、フォルダをプレイリストの代用として用いる事が出来たのですが、このNW-S605ではタグ情報を直接読み込んで勝手にソートを行うため、あんなことこんなことをしてダウソしたMP3ファイルは、同一のフォルダに入れたにも関わらず、マトモに並列されないこともしばしばです。
 ま、そのまま放り込んでも不便なだけなので、ここは一つタグエディタでMP3タグを編集して放り込んでたんですが……それでも微妙に並び順がおかしいのでよく見てみたら、実はマスストレージの機能を果たすSonicStageというソフトが、MP3ファイルをMP3タグではなくSIF/ID3v2Tで認識しているという事に気付いて唖然。
 さすがソニーだ。


 リシェル萌えについて。
 ハサハに絶対の帰依を誓った身でありながらリシェルに萌えるというのは矛盾しているような気もしますが、リシェルへの萌えが肉の悦びに裏打ちされているのに対し、ハサハへのそれは完全に精神的なものであるという違いがあるので問題ありません。
 誉めてんのか貶してんのか
 ――まあ、どれほど萌えているかという証しを立てる意味でも、この前リシェルのイラストを描いてみた(※どうして萌えの証明=イラストなのか理解に苦しむのですが)ところ……





 なんでそこでSystem of a Downですか
 別に顔が漫☆画太郎だとか、イタガキ風味だとかそういうわけではないんですが、もっと別の深いところでどうしようもなく間違っているような気がする絵です。
 いかん、リシェルへの萌えを表明する絵がこんなんじゃいかんぜよ――そう思いながら、慌てて新しい紙を取り出して描き始めるChenowth。





 ベクシンスキーにあやまれ
 嗚呼――どうしてこう私生活と同じくネタに走ってしまうんでしょうか。俺のバカ頭! ジャーヘッド! ディkk(※猥褻表現)


 本日の結論。
 ハサハは、他に萌える者を決して赦さない




3月11日(日)
Being For The Benefit Of Mr Kite(挨拶)



【とんでもクライスト】

 「ごめんね。今日、あの日なんだ」

 問1。
 ここで述べられている「あの日」とは何か、次のうちから答えよ。

 1. 危険日
 2. 月のもの
 3. 「あの日には、一切の光は絶え、ただ冷え凍てつくばかりである」



 ……というわけでこんばんわ。「あの日」とか"That day"とか"Jener Tag"と言われると聖書を思い出すしえさんです。
 つまりは怒りの日ですか。この世の終わりを告げるラッパが鳴り響き、裁きを下す者が現れる日。
 それを逃れる者は一人たりとも存在せず、墓すらもその蓋を開き、死者は生前の罪を裁かれるために甦る。苦痛と恐怖に満ちた“あの日”。
 ディエス・イッレ! ディエス・イッラ!

 まあそんな具合で、ここのところ精神の終末時計が11時59分で止まりっぱなしなのは――この日記をご覧になっている賢明な皆様のことですから、既にお察しのことと存じます。
 実際、自分で読み返してもコイツほんとに頭大丈夫かと思う事しきり。本日はお仕事も休みなので、「精神の保養でもするべよ」とツタヤに行って映画のDVDを借りてきたんですが


 『ジャーヘッド』
 『スターリングラード』



 だからなんで戦争映画なのかと
 勿論、戦争映画でも精神面で良い影響を及ぼすものもありますが……上の二つは明らかに悪影響というかスターリングラードはねぇだろ
 救いのない戦況、雪と瓦礫に覆われた市街地、凍傷、壊疽、食糧難で餓鬼と化した戦友たち――ドイツへと撤退する飛行機に乗ろうとして、飛行場に殺到する兵士。それを押し留めようと発砲する憲兵――
 あの狂乱の坩堝と化した地獄を見事に描き切ったという点において、この『スターリングラード』が名作であることに疑いはありませんが、精神的には明らかに毒です。それを何でまたしえさんは……もう何度も見たのにっつーか早くDVDで出してくr(ry
 ……そっか。ハリウッド版借りてくればよかったのか。
 アレただの恋愛映画だし

 『ジャーヘッド』は佳作でした。
 ほどよく狂気。


 リリトレ新刊読了。
 悪く言えばありきたりでストーリーがパターン化してしまった当シリーズですが、良い方向に目を向けて見れば、「リリトレ」は間違いなく『ダイ・ハード』にその源流を置く冒険活劇で、読者を楽しませるという目的に於いては計り知れない威力を持っています。
 リリアとイチャイチャするための計画を立てるたび、何故か大事件に巻き込まれるトレイズ……そんな彼の姿に、頭頂部を輝かせたブルース・ウィリスの姿が重なって見えてきませんか? (※きません)
 おそらく、『リリアとトレイズVI』ではランニングシャツに半自動拳銃という出で立ちのトレイズが、愛しのリリアを救うために列車を駆け回る勇姿が描かれることと思います。
 「ごめん、リリア。今年も帰れそうにない」


 さてリリトレで一番の魅力である銃器(※一番ちゃいます)ですが、冒頭で「アサルトライフル」と称された何かが出てきました。
 「鈍い緑色の薬莢」とか「全長90センチほど」とか「バナナ形弾倉」などが確認できますから、なんとなくAKの亜種のような気がするんですが、実はAKには派生型が大量にありすぎて、正確なモデルを特定する事は事実上不可能となっております。
 パイプを曲げて作ったようなストック――というと東独改良型のMPi-KMSだったりするのだろうか。


 文章力が年々低下してきてないかシグー?
 一言メール返信。

>千鳥様
 お返事遅れました事、お詫びいたします。
 Kino No Tabi vol.2のお値段についてですが、私の予約注文段階では916円でした。今確認してみたら890円ほど――円高ばんざい。
 というか、本当に四月に発売されるんでしょうか。

>Mr.kite様
 幅広い音楽……というよりは、書籍に関してもそうなのですが、Hans Chenowthは結構雑食性の生物であったりします。
 先日買ったウォークマンの中身もビートルズからクレンペラーまで様々ですし、本棚の中身も『はつ恋』のロシア語原書からパラダイムノベルズまで。
 マース河からメーメル河まで。
 エッチュ河からベルト海峡(ry

>モル様
 ベクシンスキーはエロいし、萌えます。
 Ресиもまた然り。




3月13日(火)
ヒア・ゼア・アンド・エブリウェア(挨拶)



 サントリーのワインが300円で売っていたので、晩御飯と一緒に呑みました。
 昨日の話になります。
 一応しえさんも酒飲みの端くれですから、お酒に対する敬意というか、「正しい飲み方」を踏襲しようと努力はします。特にワインなどは格式高いお酒ですから、一度栓を開けたものを飲み残したり、そのまま悪くしてしまったりといった間違いは絶対に出来ません。
 まあつまり、一度開けたら全部飲むというわけです。
 しかし飲むペースがマズかったのか、泥酔して寝袋に潜り込んだら猛烈な嘔吐感に襲われ、急いで風呂場へ駆け込むと喀血と見紛うほどに赤いゲロが噴出し、夕飯と再開する破目になってしまいましたとさ。
 まあ、そのまま今日は二日酔いで仕事に出たんですが……この顛末を主任に話したら「仕事に影響が出ないように呑めよ」と諭されました。
 新たな哲学


 さて、明日はカール・マルクスの命日です。
 皆様も3月14日ばかりは喪に服し、一分間くらいはかの字が下手なユダヤ野郎偉大な思想家に黙祷を捧げ、真摯な気持ちで過ごしましょう。間違ってもホワイトデーなどという行事にうつつを抜かすなんて事があってはありません。


 とか何とか言いながら、今年はしえさんもホワイトデーなる行事に加担するわけですが。クッキーもきちんと焼いてあったりして。
 正確には「ショートブレッド」というイギリスのお菓子ですが、数ある英国珍妙料理(例:「プディング」で総称される正体不明の食い物)の中では比較的マトモな部類に入るものです。バター、小麦粉、砂糖の三つを材料として、素材の風味を活かしながら――というかひたすら油っこくて甘い風味を醸し出す、まっこと健康に悪い食い物。
 信じられないでしょうが――紙製のオーブンシートにバターが染みるんですよ。粗熱を取ってクッキングペーパーの上に乗せただけで、みるみる油を吸い込んでいきます。
 仮にも女の子にお返しするのに、こんなコレステロールの塊みたいなモンをチョイスするあたり、Chenowthの朴念仁っぷりが窺い知れますね。カロリーとか色々気にする年頃だろうに。まったく、しえさんったら鈍感なんだから。
 偽悪とも言いますが


 駄文の方に「アリソンIII〜IV辞典」をアップ。死ぬほど暫定版。
 もう解説どころか、説明すべき用語の取捨選択までChenowthの主観が入ってるので、いわゆる「辞典」としての機能はとうに失っております。なので、資料的価値を求めている方は、残念ですが他を当たって戴きたいと思います。
 ……それにしても、なんかネタの純度が段々濃くなってく気がするんですが時雨沢先生。今の状況だと、リリトレの最終巻でGo229が登場とか、そんなステキな展開が用意されていても全然不思議じゃありません。


 一言メール返信。

>モル様
 例のBGMは国辱というかハンス・アイスラーにあやまれと言いたくなる有様ですね。東側諸国でも最も流麗な国歌が、あのような形で使われるとは。
 国が無くなるとはああいう事なんだなァ、としみじみ痛感いたします。
 あとヨハネよりはマタイ。バッハっぽさを求めるならマタイ。




3月16日(金)
マクスウェル・エディスンの憂鬱(挨拶)



 どうも。同志様の一言メールに触発されて久しぶりにリヒター指揮の『ヨハネ受難曲』を引っ張り出して聞いていると、いつの間にかイエスをハサハに置き換えてる自分に気付いたChenowthです。どうもこんばんわ。
 いつものことだ
 ……ちなみに、しえさんは『ヨハネ』よりも『マタイ』の方がバッハらしいと言いましたが、決してヨハネが聴くに堪えないとか、そういう事ではないので悪しからず。まあ、ユダヤ人のコーラスが長くて飽きたり、コラールがマタイと一緒だったりと面白くないというのはありますが。
 でもピラトゥスが何となく良いヤツっぽかったり、ヨハネはヨハネなりの良さがあるのも事実。


 さて、去る2月14日に、早々品切れが予想されるからと通販という手段に訴えてまで手に入れた『ミルリーフのあのね』でしたが、本日仕事帰りにとらのあなに寄ってきたら普通に在庫たんまりでした。
 あーあ。これじゃあ送料と代引き手数料の分だけ無駄でしたね。600円もあれば一日の食費になったのに。
 きっとハサハ以外のキャラに萌えた代償です
 ハサハ以外の、それもエロ同人誌にうつつを抜かした事に対する天罰が下ったのです。流石はハサハ。恐るべき御稜威のハサハ。かくなるまでに損害を被った(※600円)のですから、その権威と神性には疑いの余地もありませんね。
 それってただのしえさんの不注意まあ、これとてハサハの下す神罰の中ではまだ軽い方だと思いますが。おそらく「あの日」、呪われた者たちが業火に飲みこまれ、罪ある裁かれるべき者たちが灰の中から甦る瞬間、ソドムとゴモラの町の方が軽いと思えるほどの裁き(※マタイ10:15)が下る時には、次のような恐ろしい罰が待っているに違いないのです。

Bang, bang, Hasaha's crystal ball came down upon his head♪
Bang, bang, Hasaha's crystal ball made sure that he was dead♪


 ただの異常殺人者じゃねぇか
 ……つーか、最後のアルバムにあんなモン入れんなよポール。陽気で楽しい曲だけど。


 戦利品。

・サモンナイト4 四コマキングダム
・Sweet Sweet Sister



 イチオシはSweet Sweet Sisterですか。永らく絶版状態が続いていましたが、今年に入ってようやく再版されました。実はしえさんも初版を持っていたんですが、絶版に伴なう価格高騰の時に手放しちゃったんですよね。で、再び第二版を入手、と。
 もう発売から6年経つんですが、やはり名作です。ともすればしえさんを姉属性に引きずり込みかねないほどの威力を誇っておりますから、その素晴らしさは筆舌に尽くしがたいものがあります。
 狂気も多めですが
 ……いや、まァ一応近親相姦のお話ですからね。しえさんが最も嫌うタイプの話。にも関わらず、読ませるだけのエロさ筆致やワザがあると思うのです。言わば、エルロイとかトンプスンの系譜に属すると言っても差し支えないくらい。
 ああ、お姉ちゃんもいいかな……ほら、血が繋がってるとアレだけど、義姉とかはそれなりにロマンがあるじゃないですか。普段は弟が憎たらしくてしょうがないけど、何かあるとしきりにイチャイチャしてくる、そんなツンデレっぽい姉。
 たとえば……たとえば……ほら、その、
 モルゴースとか
 ――それじゃアレですか。アーサー王もおねえちゃんと一緒にお風呂入ったり、自分のエクスカリバーを足でぐりぐりとかされちゃったんですか。そうした諸々の果てにうっかり出来ちゃったのがモルドレッドですか。
 ほんとうはエロいアーサー王伝説

 ……そういや『ツングリ!』なんてのが書店に置いてありましたが、こんな本が罷り通る時代になったんですから世の中分かりませんね。この調子で行けば、来年あたりには『本当はツンデレなオーパーツ』とか『本当は萌えるオーパーツ』とかが拝めるかもしれません。
 「べっ、べつにあんたのために錆びないわけじゃないんだからね!」と激怒する擬人化されたアショカ・ピラーたんとか見たらしえさん失禁しちゃうよ!

 サモ4の四コマキングダムは普通。
 リシェル分が多くて幸せでしたが、あんまりリシェルリシェル言ってるとまたバンバン・ハサハズ・クリスタル・ボールな事になりそうなので、今日はこの辺で。



 一言メール返信。

>tuji様
 お褒めの言葉を戴き恐縮です。
 時雨沢氏の作品に関する考察・用語の解説などを書くにあたっては、「原作の面白さをさらに深める」ことを(少なくとも当初は)目的にしておりましたので、tuji様のようなご感想を戴けると非常に励みになります。
 さて次はいよいよリリトレ――

>皇翼様
 まだ二十代だ。




3月18日(日)
マグナとハサハのバラード(挨拶)



【彷徨えるドイチュランダー】



いつまで生きるつもりですか? 今からあなたの人生設計を!



 ……先日、ドイツのウェブサイトを巡っていたらこんなポップアップに遭遇しました。
 クリックしてないので詳しい内容は分からないんですが、文面から察するに恐らく個人保険か墓地の生前購入の紹介か何か(※もしかしたらスパム系の何か)なんでしょう。ただ、そのあまりにも直球すぎるキャッチフレーズがドイツらしいというか何と言うか。
 ほっといてくれ
 おれの人生設計なんかうっちゃっておいてくれ。


 あんまり毎回狂った日記ばかりでも何なので、今日はコーラルについて語ろうと思います。
 ほら、同志様方はやけにお気に入りのようですし。いいよね。コーラル。


 サモナイ4のコーラルと言えばサモクラ2のアーノに続く性別不詳キャラですが、本来の性別を推測できるような要素が一切無かったアーノに対し、コーラルには僅かながらそれがあります。
 言葉です。
 コーラルの口癖である、ステートメントの後に付加する形で用いられる「……かと」という言い回しに注目してみると、これはかの言語学の権威ロビン・レイコフが挙げた「典型的な女性英語の特徴」であると推測されます。
 他にもレイコフは女性英語の特徴として、「平常文でも上昇イントネーション」、「付加疑問の多用」、「断定的なステートメントの忌避」といったものを挙げておりますが、その殆どがコーラルの喋り方に合致するものばかりです。
 そう――サモナイのシナリオを担当する都月氏は、賢明にもコーラルの性別を推測させるだけのヒントをその話法に埋め込んで置いてくれたのですよ! さすがは本家シナリオ担当。サモクラ(特にSdA.)で前衛芸術的なシナリオを作り上げたスタッフとの格の違いを見せ付けてくれます。


 というわけで、当駄文ハイムの公式見解としてはコーラル=女の子説を採用することをハサハの御名に於いてここに発表致します。
 以降、「コーきゅんは男の子」とか「コーラルは両方(ry」といった異端の説については、これを厳正に取り締まるのでそのつもりで。


 よくあなたがたに言っておくが((c)イェーズス・クリストゥス)、なんか最近妙にこの日記から高圧的な空気が滲み出ていて、それに気を悪くされる方もおられそうですが、こういう文章は殆どネタで書いていますので、どのような形の拘束力もなければ、実際にしえさんが死ぬほど偏狭だったり、ハサハが他のキャラに萌える者を許さないような慈悲の無い方であるような事は一切ありません。全部ネタです。
 そもそもレイコフが挙げた以上の特徴は、主として英語話者にのみ適用されるものでして、サモナイ4の舞台となるトレイユが英語圏であるという確証もないのですから、未だ「コーラル=女の子説」の根拠には大きな穴が空いたままなのです。
 第一“Lisher”を「リシェル」と発音する奴らが英語母語者だとは思えんしな


 あとAmazonはさっさとKinos Reise 02.の予約を開始汁。
 最近はTOKYOPOP GmbHから『苺ましまろ』や『よつばと!』が翻訳されてたりして、ドイツ書も侮れない状況になってきております。もう完全に文化侵略じゃね?しえさんとしても、後学のためにそれらを手に入れたいのですが、どうして取り扱わねぇんだKonozama畜生。
 東京に近ければ、新宿紀伊国屋で探したものを! (接続法II式で)




3月20日(火)
Qui sedes ad dextram Patris(挨拶)



 どうも。夢の中で、弟子が全員女の子というハーレム状態の中、一人ストイックに福音を述べつづけるイエスというネタを思いついたHans Chenowthです。
 イスカリオたんが、大好きなイエスにちゅっちゅしたり(※直後イエスを売ります)、ペトロがイエスの仲間ではないかと追求されて「ちがうったらちがうもん!」と逆上して泣き叫ぶヴィジョンが見えたあたりではまだ可愛いモンだったんですが、次第に話は妙な方向に進み始め、ローマ総督のピラト(※ツンデレ気味)がイエスに「べ、別にあんたを助けたいとか思ってるんじゃないんだからね!」と敢えてつっけんどんに当たり、イエスをユダヤ人に引き渡した後で自室に篭もってしまい、ぶかぶかのパジャマ姿で枕を抱えながらうじうじと後悔する姿が見えたりして。

 ――あんまりこういう事を言うと、ギデオン協会あたりから何か言われるかもしれないんですが、斯様な脳内補完を以ってすれば聖書は充分萌えます
 その気になれば使徒言行録でさえも、ユダヤ人によってたかってあんな事こんな事をされかけて、「ろ、ローマ帝国市民のあたしにそんなコトしてタダで済むと思ってんの!?」と怒るパウロを心の思い浮かべて萌える事も可能です。ええ。勿論。
 そういうわけで、腕に覚えのある方はどうぞお近くの教会で聖書を貰うなりして、レッツチャレンジ!


 ……自分で言ってりゃ世話ないんですが、しえさんのような歪んだキリスト教観も珍しいですね。
 ヴァチカンから御顔が半分イバラになっちゃった神父様とかが送り込まれても仕方ないんじゃなかろうか。もしくはとても博愛精神の徒とは思えぬ極悪ヅラをしたパパが直々に(ry


 閑話休題。
 最近はハサハのみならず、タタンだのリシェルだのと他のキャラにまで萌えている私ですが、ハサハ主義者としては非常にマズい状況だと言わざるを得ません。
 英語で言えばThe Hasahaとしても良いくらい、ハサハとは唯一無二の存在であり、その他のキャラクターに萌える事はハサハが許す許さざるに関わらず、自らの心の問題として大きな重荷となります。
 言わばハサハ一神教。他に神を認めれば最後、自らの内に見出した罪により、自ら滅ぶ。
 まあ、ハサハの右に座する者としてもう一人くらい萌えキャラを見出しても良いのでしょうが、そうするとタタンかリシェルかという選択を迫られる事に。どっちも微ツンデレ。どちらも幼馴染。
 選び難い。


 ハサハ主義が、それを標榜する者にこれほどの犠牲を強いるものだとは思わなかった。
 いや、まあハサハが悪いわけじゃないんでしょうが。私の妄想が。
 だから病院行け


>千鳥様
 トキオポップ有限会社の公式ページを見たところ、3月にはもう発売しているとの事なので、間違いなくAmazonのアレは怠慢でしょう。おそらく。
 幸い、賢明にも紀伊国屋の存在を思い出させてくださった方がいらっしゃいましたので、そっちの方で注文できました。発送予定など諸々は未定ですが、Amazonを待つよりも脈があるんじゃないかと。
 ……それにしても、文庫本が一冊7ユーロ……ヨーロッパ侮りがたし。

>Herr Inuzuka
 Ach, ich nahm keine Notiz vom Kinokuniya. Ich danke Sie sehr.
 Gleich bestellte ich der zweite Band. Doch ist es lustig, dass Kino bei nicht Amazon sondern "Kinokuniya" kaufen? Hahaha...verdammt. Wie schlecht der Witz ist.
 Übrigens, gefällt die Bilder von Zdzislaw Beksinski Ihnen? Seine Werke interessiert auch mich super. Ich denke, dass dieser Motive (Knochen, T Kreuz, usw.) ist lieblich, nicht wahr?




3月23日(金)
だって空が青いから(挨拶)



問1. 日本語の文意に沿うように、( )の中に英単語を入れなさい。

A. She has (  ) : 彼女はいってしまった


 come! come!
 というわけでどうも。“I'm out of here”は「アイマウラィェアー」と発音するHans Chenowthです。こんばんわ。
 ブルーカラーでありながらも永らく英語に触れていますが、にも関わらず、やはりエングリッシュとは馴染み難い言語だと思う事しきり。特に伝統文法。元になったラテン語が動詞の後に主格を据えるからって、“It was I”は流石に非文扱いだろうと。
 もういいじゃないか。ブロークンでも。否定形は全部ain'tで。過去完了はhaveが欠落して過去分詞だけでも機能するようにすれば。肌の黒い兄弟たちはそれで充分やって行けている。
 そう考えると、かつて伝統文法が蔓延っていた時代のとある文法家が提唱した“You must not use a preposition to end a sentence with.”(文章の末尾には前置詞を用いてはならない)という文法規則はイギリス人らしいウィットに満ち満ちておりますね。
 このイギリス人はいいイギリス人だ。


 閑話休題。
 最近のmixi日記などに於いて「読み逃げ」を非難する風潮があるという話を聞いたんですが、ネットの最新事情に疎いしえさんはただただ「へー、そういうモンなのか」と感心するしかない状態です。
 でもまあ、来訪者全員からコメントが貰えることが前提となっているのは専守防衛と同じくらいファンタジック素晴らしいコトですね。
 当駄文ハイムもおかげさまで一日平均約60人のお客様をお迎えするようになりましたが、ここでしえさんが日記読み逃げ禁止宣言をディクレアすれば、一日60ものコメントが私の所に寄せられるという計算になりますね。なんて素ン晴らしいんでしょう!
 お返事するのが大変でしょうが

 そこで一計を案じてみる。
 もしChenowthがmixiに登録しまして、そこで駄文ハイム別館を立ち上げたとして――そしてマイミク(以下“同志”とする)を徐々に集め、「読み逃げ禁止」を宣言し、然る後ハサハ主義について延々と語る日記を連載すれば、必然的にマイミクの面々はそれを細部に亘るまで読み、的確なコメントを付けざるを得なくなり、結果としてハサハ主義への賛同者を増やせるんじゃなかろうか。
 そうと決まれば話は早い。
 ハサハ主義がmixiを席巻する日も遠くはないかもしれん(※どう考えても無茶です)
 というわけで早速登録手続きを




 ……なんかチェーカーのお嬢さんの熱烈な視線を感じたので、mixi登録計画は延期することとします。
 つーか普段は何もしないクセに、こういう時だけ督戦隊看板娘として活躍するんだから……


 さて、水曜日は発泡酒を呑みつつ、地上波で『子ぎつねヘレン』を観ながら号泣しておりました。
 だって狐。
 なんてったってキツネ。
 狐とハサハは不可分(※しえさん理論)であり、無論ヘレンの中にも神ハサハは間違いなく棲んでいるわけです。そのヘレンが、生まれつき目と耳が不自由という苦しみに悩まされながら、しかし最後には神の国へと迎え入れられる――『子ぎつねヘレン』とは、そういった宗教的寓話なのです。
 太一君の成長とかは割とどうでもいいです
 あんなに邪気の無い一動物が、何故ああまで苦しみに耐え抜かなければならないのか……それが『子ぎつねヘレン』の主なテーマであり、小さな命がそれでもなお必死に生き抜こうと足掻きに足掻く姿には、ゴルゴタを行くイエス・キリストを想起せずにはいられませんでした。
 ――そーいや、かつて大論争を巻き起こしたメル・ギブソンの『パッション』について、敬虔なキリスト教徒がアレを見て卒倒したという話を聞き、Chenowthは「はン、クリスチャンめが」と鼻で笑ったものですが……よくよく考えたら、神に近いものが理不尽に苦しむ姿を見せ付けられるのは、なるほどこうまで辛いものなのかもしれません。
 それにしても――嗚呼ヘレンよ君を泣く。ヘレンヘレンヘレン。


Bei der Welt ist gar kein Rat,
Und im Herzen
Stehn die Schmerzen
Meiner Missetat,
Weil der Knecht den Herrn verleugnet hat.
世界にはもはや救いの手すらもなく
そして心の中には
私の誤った行いゆえの
苦痛がこびりついている、
僕であるはずの私がヘレン を否定したのだから。



 とりあえず、千々に乱れた心を静めるべくMezmertizeとHypnotize聴いて寝ます。
 ホント、Violent Pornographyは名曲だぜ! フゥハハハーハァー。
 エヴリバディエヴリバディエヴリバディリビナ(ry




3月26日(月)
そこが僕のトレブリンカ(挨拶)



 どうも。「『ハルヒ』ってDurchと韻踏めるんじゃね?」なHans Chenowthです。
 先日、Mr.kite様からこんなお便りを戴きました。

 (Chenowthが示した『子ぎつねヘレン』の解釈について述べた後で)
 ならば、日本昔話の金字塔『ごんぎつね』に関してはどのような解釈をお持ちになっているか気になるところです。


 『ごんぎつね』――おそらく皆様も、小学校の国語の時間などで目にした事があるのではないでしょうか。ご存知、いたずら好きなキツネの話であります。
 無論Chenowthとて、作中でごんの行った悪戯を正当化することは出来ませんが――しかしその後、ごんは自らの些細な悪戯心が兵十の母親を苦しめた事を知り、なんとかその埋め合わせをしようと奔走するごんの姿には、心打たれるものがあります。
 ノコノコと出て行けば、怒り心頭の兵十に火縄銃でドズンとやられても仕方がないという状況で、しかし毎日栗の付け届けを欠かさないごん――この行いには、どれほどの勇気が必要だったでしょうか。
 もちろん、ごんは罪を免れない立場にあるわけですが。
 しかし、十字架の上の罪人が自らの罪を恥じ、イエスに「私を思い出してください」と請い願う時(ルカ23:41-42)には、彼はイエスと共に神の楽園へと迎え入れられることになります。これと同じように、ごんは贖罪という行為を通して、最後には兵十に命を奪われますが、それでも天国(regnum caelorum)へと昇ったに違いありません。
 『ごんぎつね』の主題はこういうモンだと思ってます

 ――ちなみに、この話は特に罪人に限った話ではなく、我々全員が(換言すれば、そもそも人間は罪を犯すことを免れ得ない)自らの内に持つ罪をどう処するか、という事についてサジェスチョンを与えているものだと思っています。
 かつてイエスが捕縛される際に逃げ出し、彼のことを否認したペトロが、ネロ大帝圧政下のローマでキリストの教えを述べ伝える事でその罪を雪ぎ、遂に聖人に列せられたように、人は罪そのものを消す事が出来ずとも、一の罪に対して百の徳を積む事でそれを軽減する事は可能である、と我々に信じさせてくれます。


 ……読み返してみたら、あんまりキリスト教的な解釈に過ぎた感じがしてビックリ。
 言うまでもなくしえさんはクリスチャンではないので、こんな聖書に照らし合わせただけの解釈を述べて自慢げなツラをしているわけにも参りません。……第一ハサハ主義者だしなオレ。
 じゃあこうしましょうか。ごんは、自らのした償いにも関わらず、最後には兵十から因果応報とも言える弾丸を受け、命を落としました。
 つまり「一度悪い事したら、何をしても許されはしない」というのが、このおはなしの教訓なのです。
 うん。こっちの方が短くて分かりやすいですね。
 希望もクソもありませんが


 アヴェ・レギーナ・シルターヌム(ラテン語で「閑話休題」の意)
 ところで、最近のお子様の名前には独創的なものが多々見受けられます。
 以前にも名前に使用できる漢字がどうのと話題になりましたが、近頃はどのような名前が存在するのか――そういった事を調査し、まとめているサイトを見つけました。

DQNネーム

 流石にこれはねぇだろ
 ……しえさん自身も、パパとママから普通の素敵なお名前を戴いておりますがそれが両親の見せた愛情表現の中で最も優しいものだった、もし「世歩玲(せふれ)」とか付けられたら躊躇いなく撲殺してるでしょうね。希代の殺人者の出来上がり。
 ――つーか「金星(まあず)」は有り得ないだろ常識的に。軍神かよ

 しかし、あんまり他人事と言っていられないのも事実です。
 しえさんもいつか子供を持つ可能性は限りなく低いですがかもしれませんし、その時にはやはり常識的に考えて有り得ないようなお名前を子供に付けてしまう可能性だってあるわけです。
 「岩」と書いて「けふぁ」と読ませるとか。
 「神」と書いて「いらは」と読ませるとか。
 もしくは、女の子だったら独語で「欠点」「欠陥」を表す、アルファベートにして五文字の単語を漢字に音訳して名前に充てるというのも良いかもしれませんね。間違いなく学校では人気者ですよ。アハハハ……
 頼むから一生独身でいてくれオレ
 子供が可哀想だ。




3月29日(木)
Dimitte illis non enim sciunt quid faciunt(挨拶)



 どうも。朝が来ると家に帰りたくなるChenowthです。生業はバナナを積み上げる仕事です。
 一晩中働いて、家ではラムを飲む。素晴らしき生活。ヴィヴァ人生。
 カーンミースタターリマーン、ターリミーバナーナー(陽気な調子で)

 ……あ、あとアリソンIIの用語辞典に少しばかり加筆。情報提供してくださったcelestialblue氏に心から感謝。


 最近、四月の健康診断が楽しみで仕方がないです。
 去年あたりからお酒の量が増えましたし、最近はウイスキーと偽ビールによる肝臓エンデューロがほぼ毎日のように繰り広げられていますので、何かしら変調を来たしてるんじゃないかな、と。アハハハ……
 ……なんでお酒に浸ってるのか、自分でも分からないくらいに支離滅裂なんですがね。原因らしい原因もないのに、何故か精神的な苦しみを感じて、遂には脳内ハサハに「ハサハよ、私の事を思い出してください」と請い頼むこともしばしば。
 ――つーかディスマスですか俺。
 俺たちは自らの償いでここにいる、けどこの方は何も悪い事はしてな(ry


 少し前になりますが、高校の世界史未履修問題が表面化して大騒ぎになったことがありました。
 世間の感心は専ら、生徒がどうやって進学するのか、という問題にのみ集中しましたが……しえさんとしては、ここで少し見方を変えまして、何故省略されたのが世界史なのかという事を考えてみたいところです。

・世界史は役に立たない
 専門的な学問というのは畢竟、実生活に於いて何の役にも立たないものですが、世界史はその中でも群を抜いて使えない学問であります。
 何しろ過去の話です。
 言わずとも、我々は今日と未来の為に生きているわけでありまして、過去を振り返る必要性なんか大してないわけです。雑学です。衒学です。
 そして――ここが一番致命的な箇所ですが――衒学が衒学たる所以というのは「他人が誰も知らない事を知っている、と偉ぶる事ができる」というところにあり、ペダンティストにとってはそれだけが自らのアイデンティティを確たる物にする縁なのです。しかし、それが広く生徒諸君の知る所となると、衒学家の存在意義はどこに行ってしまうのでしょうか?
 そういうわけで、生徒諸君にはどんどん世界史をサボって欲しい

・範囲が広い
 「世界史」と言うからには無論、世界中の歴史を、少なくとも中世から学ぶわけですから、これに必要な知識、また最終的に得る知識というものは膨大な数に上ります。
 これが例えば日本史のような、一国に限定した話ならばいいんですが……欧州の歴史は欧州全てをひっくるめて考えないと理解できないものですし、東洋は東洋で半万年の歴史を誇る某国の長い歴史がクセモノ。あと地名。
 無論、これは学ぶ側だけの問題ではなく、教える側にも大変な労力を強いるものですから、「あー受験テクを教える為にも何か他の教科ツブしてーなー」という生徒思いの先生の格好の標的となるのは必然だと思います。
 じゃあこうしてはどうか。
 「世界史」の内容をさらに細分化し、「イギリス史」「ゲルマン史」「イスラム史」といった具合にして、広く浅いだけの画一的な知識よりも、個人がそれぞれある地方に深く知悉した知識を得る事が出来る、という個性が光る教育方針に変えては?
 こうすれば、教える方も学ぶ方も負担が減ってニッコリ。ロシア史なんて西暦にして九世紀からですし、イスラムでも西暦622年から学べばそれだけでOK。馬鹿馬鹿しい四大文明にまで遡る必要は一切ありません
 アメリカなどは精々400年遡れば理解できますしね。受験生大喜び。

・用語が統一されていない
 無論しえさんにも高校生だった時期がありましたから、世界史の授業は取っておりました。真面目に出席していたかと聞かれると微妙なんですが。
 ある日、テストの答案が、「ヴェストファーレン条約」と記した箇所にバツが付けて返却されました。
 問題文とツラ付き合せても、どこが誤りなのか分からない。そういうわけで、採点して下さった先生に尋ねに行くと、曰く「ウェストファリア(ヴェストファーレンのラテン語読み)条約だろ?」との事でした。
 今でも憶えてるくらいに、屈辱的な体験であります。
 何度も掛け合うも、遂にその採点は訂正されることなく、しえさんはその後「マジェラン」を「マガリャンイス」と書いたり、「失地王」とするべき部分を敢えて「欠地王」としたり(Lacklandなら欠地の方が適当じゃないか)と反抗的な態度に出るようになりました。今ではいい思い出ですがね。
 当時から言語的に偏向していたという事の証左でもありますが
 しかしまあ、同じモノを表すにも様々な呼び方が存在する学問ですから、教える側としても面倒な教科だと思います。削りたくなるのも仕方ないかと。

 ――かようにして、世界史の悪しき点を挙げてみたもの、かといって今の子供達に世界史を学ばず育って欲しくはありませんね。
 ええ。しえさんは子供達を愛しております。
 ゆとり教育の見直しが叫ばれる今、これ以上授業を安易なものにしては、やがて彼らは人間的な成熟を見る事無く、社会に出て行くでしょう。それは社会にとっても、何より彼ら自身にとっても良くない事です。両親から、先生から、五月蝿くあれこれ言われ、「うるせぇなぁ」と思いつつも必死に勉強し――そして大人になった今、先達の言葉はやはり正しかったとしみじみ思います。しえさんは今でもダメな人間ですが、彼らの教育がなかったら、さらにダメな人間に落ちぶれていたことでしょう。
 そういうわけで、愛の鞭とでも呼ぶべき、厳しい教育を彼らに――


 ……間違っても「ガキとは言えテメェ、俺が苦しんできた教科を学ばずに済ませるなんて出来るかよ!」という思考の果ての結論ではありませんので、その辺誤解の無きよう。何? ウソ吐くなって? ハッハァー、しえさんはウソなんて吐きませんよ。殊更神の前では死んでも
 ごめんなさいハサハ全部ウソです本当は彼らが私より楽な教育を受けるのが許せなくて(←光臨したらしい)


 一言メール返信。

>Mr.kite様
 いたく感じ入っておられるようですが、膏薬と理屈は何にでも付けられると言われるように、しえさんの解釈も牽強付会に過ぎないものである事をお断りしておきますです。
 ――あんまり真面目に受け取られても、この日記はあまり面白く読めないと思いますので。




3月31日(土)
Hasahvs Schilternvs(挨拶)



【しかしあなたがたに言っておくが、最終巻の『ピンポン』でさえ、近頃の『テニスの王子様』ほどにも逸脱していなかった (マタイ6:28-29)】


 というわけでこんばんわ。Hans "Engrish Speaker" Chenowthです。合言葉は"All your base are belong to us."です。ローカライズくらい専門の会社に外注すればいいのにね、東亜プラン。


 Chenowth的ファンタジー論。
 大層なコトのように聞こえますが、いつも通り、しえさんの戯言に過ぎない事を予めお断りしておきます。
 ファンタジーと一口に言っても、その内容は様々でありますが、その中の「ハイ・ファンタジー」として分類される一ジャンル――つまり異世界を舞台にした物語、というものがあります。
 曖昧というか大雑把すぎる定義ですが、この定義に倣えば、『キノの旅』もファンタジーですし、『サモンナイト』シリーズも同じくファンタジーであるわけです。『指輪物語』は言うに及ばず。
 無論ファンタジーは純然たるフィクションではありますが、その設定に関してあからさまに荒唐無稽なものが採用される、という事はほとんどありません(つまり稀に見られる) あくまで人間の物語である以上、そこには一定の「現実味」とでも呼ぶべきものが存在しているとしえさんは考えております。「整合性」とでもした方がより近いかもしれません。
 つまるところ、ファンタジーと呼ばれる物語にあっては、ありもしない事をどうやって本当の話に見せかけるかという事が重要になるのだと思います。
 どうやって?
 一つの方法としては、『指輪物語』の著者トールキンが行ったように、まず完璧な物語の体系を(文面であれ著者の中であれ)構築し、そこから物語を紡ぎ出すというものがあります。これは「一分の隙もない程に設定を練り上げる」、つまり読者によるダウトを許さないまでに緻密な設定を行う事で、現実味を持たせる方法と言えるでしょう。
 『キノの旅』では、『指輪物語』とは対照的に必要最低限の設定だけを行い、本文中で示唆されていない設定は読者の想像力で補わせる、という手法を取っています。例えば「キノの住む世界はどういった世界なのか」という疑問は、読者の誰もが感ずるところだと思いますが、それに対する明確な答えは未だありません。あらゆる可能性(荒廃した近未来、他の惑星usw.)が考えられますが、明確な答えが示されていないが故に「全ての可能性を内包している」のであり、「全ての可能性を内包しているが故にそれは真実である(そのうちの一つは間違いなく真実であるから)」という事にも繋がるでしょう。  また、設定云々ではなく、その寓意やテーマに重点が置かれている『キノの旅』に於いては、余計な事を読者に伝えることのないこちらの手法の方が優れているのかもしれません。

 では『サモンナイト』はどうか。  しえさん自身、永らくこのシリーズのファンですが、正直なところを申せばぶっちゃけ中途半端なんじゃないかぁと思います。
 その世界観や設定は必ずしも緻密という訳ではありませんし、しかしプレイヤーの想像に頼るにはあまりにも中途半端に設定されすぎている――そんな印象を受けるのです。折角の「ファンタジックRPG」なんですから、その辺の設定の充実を期待したいところです。
 例えば、トールキンが『指輪物語』の世界観にリアリティを持たせるために用いた手法を踏襲して、現地で使われている言語を創造するとか。
 幸い、舞台となるリィンバウムにはある程度の歴史や神話体系、暦などが設定されているので、ここで独自の言語体系を導入すれば、その世界観はこの上ない現実味を持つのではないかと。

 そういうわけで、次回作の『サモンナイト』ではリィンバウム語の登場を期待したいと思います。がんばれ都月。

 ……え、何。「マナ」とかサモ独自の固有名詞があるだろう、って?
 ダメだあんなユダヤ人の食いモン


>tuji様
 なるほど、世界史の用語は原語に忠実な表記が求められるのですね。
 ……とすると、現地の発音を再現して、サンクトペテルブルクを「サンクトピェチェルブルク」とか表記してもマルをもらえる、と(無茶です)
 ちなみに、私の高校時代には「セントピータースバーグ」でした。なんて間抜けな語感。