6月 2日(土)
ぼくらのナイン・ストーリーズ(挨拶)




最近「同志アグリピーナからの通達」がとても面白いですね。しえさまの精神状態が多少心配です。どうぞお健やかに。

――SN様よりの一言メール



 もう手遅れです
 そんなわけでどうも。シーモア・グラースHans Chenowthです。みなさまこんばんわ。
 先日に仕事場の同僚とカラオケなんぞ行ってきまして、System of a DownやらDisturbedやらを熱唱した挙句、声を嗄らしてしまいました。やっぱり齢を考えないとダメね。
 ちなみに、その時は誰しも少なからずお酒が入ってはいたのですが、『シガロ』の卑猥極まりないリリックを早口で歌うしえさんの姿に誰もが失笑を禁じえない様子でした。酒の上での無礼講だと油断した己が不明を恨むしかありませんね。
 ――それより、なんで"Stupid Mother Fucker"が入ってないかなァ (←歌う気だったらしい)



 今日はフィンランドについてのお話でも。
 しえさんは勿論フィンランドに行ったことはありませんし、かの国に関して知っていることと言えば「国歌がちょっとイっちゃってる」ということと「言葉が理解不能」という程度のことに留まります。知っているスオミ語は「ミナ・オレン・スオマライネン・エン・プフー・サクサンキエリ」だけです。何を意味するのかは今に至るまで不明ですが。
 あとロイトゥマ。それで全部だった(O・ヘンリ風に)
 しかし、軍オタ的見地からすると、フィンランドという国は偉大な英雄を多数輩出しているステキな国家でして、ネタには事欠かないわけです。特に第二次世界大戦中には、以下のようなARMSヒーローが


レミ・シュライネン
 ドイツ第27SS対戦車猟兵大隊に一等兵として配属。
 1944年6月、ソ連軍の攻撃により彼を除く分隊全員が戦闘不能となる中、敵戦車30輌にたった一人でケンカを仕掛ける。14輌をスクラップにした上、何の間違いかそのままソ連軍の攻勢を押し留めてしまう。

シモ・ヘイヘ
 フィンランド国防陸軍第34連隊第6中隊。
 スコープを装着しない旧式のモシン・ナガンライフルを愛用し、短期間のうちに505名のソ連軍兵士を狙撃。また、ソ連軍4000人からなる大部隊の進撃を、自らと32名の兵士だけで押し返した。

ニルス・カタヤイネン
 フィンランド空軍第24戦隊第3飛行隊のパイロット。
 なぜか受領する機体がことごとく故障、破損するという不運に見舞われ、時には命を落としかけながらも、終戦まで空を飛び続けた。撃墜数16機のエースパイロット。

エイノ・イルマリ・ユーティライネン
 ソ連軍機94機の撃墜を記録した上、戦争を通じて一度も被弾したことがないとされる。



 ヒーローってレベルじゃねーぞ!
 ――まぁ、あれだけデカい戦争だったんですから、こういう人類の規格外が一人や二人出てきてもおかしくありませんよね。四人もいるけどフィンランド。
 また、第二次世界大戦を通じて目立った愚将が誕生しなかったのも面白い話ですね。戦中の大日本帝国やナチス・ドイツが首脳レベルでボロボロな状態だったり、イタリアの国民性そのものがボロボロだったのに較べれば、フィンランド人が戦争に対して見せる意地というのは凄まじいものがあります。
 「戦争に対して見せる意地」というとアレですから、言い直しますと「国防に見せる意地」でしょうか。
 先の枢軸国が全時代的な帝国主義思想に囚われて(連合国がそうじゃなかった、とは言いませんが)領土を拡大しようと躍起になっている頃、フィンランドはただただソ連に奪われた領土を奪還すべく、ひたむきに頑張っていました。多くを求めず、手にしたものを守るだけの戦争――だからこそ、彼らは必死に戦い抜き、最後まで独立を守り通す事ができたのでしょう。そういった事情を鑑みれば、上に挙げた怪物英雄が輩出されたのも、決して不思議ではないはずです。


 我々も専守防衛という夢を掲げる日本国に生まれた以上、彼らフィンランド人の戦争に対する姿勢には、学ぶべきところも多いと思います。同じくロシアと領土問題を抱える国として、我々は謙虚な気持ちで芬ソ戦争(冬戦争と継続戦争の両方)に知悉し、彼らがどうやって戦ったのかを――
 ――とか思ったんですが、よく考えたらスオミの戦争のやりかたを学んだ挙句、国を挙げてのシモ・ヘイヘ量産みたいな事態が日本で起こってもそれはそれで困るので、この日記はなかったことに。
 忘れろ(←英語では割と日常的なフレーズ)



 一言メール返信。

>木乃様
 本編読む上では大して役に立たないデータですが、お役に立てば幸いです。




6月 5日(火)
共産主義は希少価値だ(挨拶)




 帝政時代のロシアには、かつて独自の単位系が存在していたと言います。
 「アルシン」と呼ばれる約71cmの長さを最小単位とし、その3倍を「サチェン」、その1500倍を「ヴェルスタ」、その10500倍を「ミーリャ」とする何を元にしたのかよく分かんない尺度でして、やはりその使いづらさが影響したのか、ロシア革命以降は殆ど使われなくなりました。
 しかし、有名なロシア文学の殆どは帝政ロシアから革命政府への過渡期に書かれたものなので、現代日本に於いても、読書家ならばこの「ベルスタ」という単位を目にする事があるかもしれません。或いは、マイルを「哩」とするように、漢字を充てたベルスタに触れる事もあるかもしれませんね。
 ちなみに、漢字ではこう書きます。「露里」と。

 ろり。
 なんで無くなっちまったんだ。


 久しぶりにSS追加。
 サモンナイト4の二次創作ですが、やはり今回もしえさんらしくないフツー(むしろダメっぽい)な作品ですね。もっとこう、暗くて情念渦巻くノワールノワールしたのを書こうとしたんですが。
 やはりアレですか。ニヒリスト/ペシミストを自称してはいますが、ことラヴのたっぷり詰まった作品をとなると、しえさんもオプティミスティックにならざるを得ないんでしょうかね。まぁ、ライとリシェルで暗くてジメジメした作品とかいうのも想像できませんが。
 ――実を言うと、色々とヴァリアントは書いたんですが(ファイル名の15は15回目のドラフトの意だったりする)、そのいずれもがコレットの『青い麦』の影響を受けすぎてる嫌いがあったので、今の形に落ち着けたという経緯がありました。「お互いに慕いながらも、幼馴染としての関係に対する未練を捨てきれない」というようなテーマは以前エジタタで使ってしまいましたし、実際ライリシェっつーとそこまで親密な関係を描かなくてもいいんじゃねーか。じゃあ、こういう日常の一コマにちょっぴり嬉し恥ずかしな瞬間というエピソードだけを描けば、一つのハナシとして成立し得るんじゃないかなーと。
 成功したかは激しく疑問ですが
 一度はもう『青い麦』よろしく蕎麦殻の上でギシアンとかいう展開も考えたんですが、そういうのはあまりにアレだしね。


 一言メール返信。

>海キャベツ
 お悔やみ申上げます。
 今月は日記も不作で、そのネタに至っては極端に面白くないものばかりでしたが、それでも見捨てないでくれた同志に、そして心からの感謝を。




6月 7日(木)
ふぁし★すた(挨拶)



 以前とある雑誌を読んでいましたら、朝起きた後にクラシック音楽を聴くと、色々と効用があるといったような内容の記事が出ておりました。
 へぇ。
 クラシックね。
 一応しえさんも人並みにクラシック音楽を愛する人間ですから、この話は眉に唾して聞く必要はあれど、試してみる価値はあると思いました。で、早速とばかり今朝実践。『レクイエム』で。

 ――夏とはいえ、まだまだ朝は肌寒いので毛布に包まっている事が多いのですが、とりあえず枕元をゴソゴソしてmp3プレイヤーのスイッチをON。そしてスピーカーから流れ来る「ラクリモーザ」の悲しい旋律。
 終末の日と、キリストの降臨を彷彿とさせるようなメロディーに乗って、のそのそと毛布から這い出るしえさん。まさしく灰から甦る気分ですね。つまり、私は裁かれるべき罪ある者。反革。ハサハの履物の泥を舐める価値もない愚者。
 おれの気分を滅入らせる以外のどんな効果があるというのだ

 ……そんなわけで、どなたか朝の目覚めに最適なクラシックをご存知の方は、どうかご一報ください。このままでは出勤までモツレクを聴きながら過ごすという、まこと精神衛生上よろしくない朝が続いてしまいます。
 いや、いいかもしれないけどね。とことん暗いクラシックで朝の目覚めってのも。



 そんなわけで、今日も今日とてネガティヴライフを満喫するしえさんです。こんばんわ。
 もう何も要らない。ハサハと『E.G.コンバット』最終巻と『ミナミノミナミノ』の続刊が出れば、寿命なんて十年残して全部くれてやっても構わない――そんな風に心が荒みつつある様子を見かねたのか、とある同志様がとある漫画を紹介してくれました。





 モビウスワン、エンゲージ
 そんなわけで早速買ってきましたよイェー。
 生憎と幼いほどいいロリコンを自称するしえさんにとってすら幼すぎる感はありますが、それでも話の内容は荒れ果てた心を癒すように微笑ましく、どこか滑稽で、底抜けに優しいものばかり。いわゆる「萌え」というものは殆どありませんが、幼子独特の鋭さや純粋さが垣間見える場面では思わず笑顔になってしまうような、読んでるだけで幸せな気分になる漫画です。
 あくまで“気分”でしょうが
 ――嗚呼、でも『苺ましまろ』がそうであるように、子供の日常(ある意味非日常ですが)を描くだけの作品というのも、案外しえさんにはマッチしてるのかもしれません。こう、いわゆる「ほのぼの」ってやつですか。
 このまま『こどものじかん』まで突き抜けちまおうかと考えているんですが、でもアレはアレでなんか話のベクトルが違いそうな気がしてきた。どうしよう。



 一言メール返信。

 >鍵穴様
 ZERO、5から移行してきたプレイヤーは必ず地面にキスする仕様になっております。
 『はなまる』はご覧の通りしえさんのハートにベストマッチでしたよ。ご安心召されますよう。




6月13日(水)
ハサハ・イン・エクセルシス(挨拶)





 俺になんか恨みでもあるのかAmazon?
 ハサハ――助けて――(鼻水を垂らしながら)



 んなわけでどーも。再びKonozamaな予感のしえさんです。
 キェルケゴールも真っ青な絶望のドン底に叩き落された格好ですが、そのココロのスキマを埋めるべく、プロアクションリプレイを買ってきました。
 この手のソフトに関しての評判は正しく賛否両論という形容が似つかわしいもので、どちらかといえばしえさんも認め難いモノだとは思うのですが――でも、チートを使ってバカプレイとかしてみたくなる瞬間が存在する、というのもまた認めざるを得ません。
 つーわけで、今日からしえさんもチーター。忌むべきチーター。
 表向きは「ホラ、俺社会人だからさ、サモ4コンプしてる時間的余裕が無いわけよ。だからこういうのでも使わないと、ロクに内容も堪能できないからさぁ」などと抜かしてますが、実際の使い道と言えばバイオハザード4を遊び倒すくらいのものですしね。何やってるんですかしえさん。
 とりあえずバイオ4の残虐度をEU版準拠に変更。敵の首が取れる取れる。ついでにレオンの首も。
 私自身は「ゲーム脳」だとか「ゲームに触発された少年犯罪」なんて戯言は信じない性質ですが、スペイン人農民の頭をフッ飛ばしながら金品を奪い去るゲームを見て、人々が最近の少年犯罪の増加をここに原因付けるのも、なるほど頷ける話だとは思います。
 え? サモ4はどうしたのかって?
 もちろん快適プレイが可能な仕様に改造しましたよ。快適すぎてほぼ別のゲームと化しちまいましたが。
 ずっと俺のターン! (←チーター特有のハイっぷりで)




6月14日(木)
ただ歩きつづける(挨拶)



ACE COMBAT 6 〜解放への戦火


 思わず勃起しました
 というわけでこんばんわ。“気分はすっかりガルーダ1”Chenowthです。
 英語版キノの第二巻が発売大幅延期になったり、ソニーウォークマンのジョグシャトルが破損したりと良くない事ばかりが起きてますが、そんな世の憂さも全てこのトレイラーで吹っ飛んじまいましたよ。何この爽快感。
 Xbox360買っちまうか。うん。



 さて、発売が大幅に延びたKino No Tabi Vol.2ですが、TOKYOPOPは何してるんでしょうね。
 おそらく第一巻と同じようにlinear narrativeとして編集する作業やらなにやらが響いているのかと思いましたが、それにしてたって遅すぎます。つーか原作に忠実に訳せばいいのに。
 このまま口を極めてアメリカンを罵ってやりたい衝動に駆られるChenowthでしたが、ふと以前翻訳家のAndrew Cunninghamから戴いたメールの内容を思い出します。

 (Kino No Tabi Vol.1が)出版された時、編集者とリライターの手によって数々の改変が成されていた事に、私自身とても驚きました。特に「平和の国」(※原文ママ。実際には「平和な国」)には怒りすら覚えました。編集者に手紙を書いて、あんな改変は作品のテーマを逆転させるだけで、作者の意図に沿うところは何もないと言ってやったんですが、編集者を止める事は出来ませんでした。でも、そのせいか、2巻以降は私の訳に近くなるという噂を耳にしました

 つまり、この度重なる発売延期は、Andrew氏が必死こいて編集側と戦ってることによるものなのかもしれません。
 ご存知のように、Kino No Tabiの第一巻はほとんど別モノな出来だったのですが、実際にAndrew氏が翻訳した時点ではまだ原文のニュアンスを色濃く残していたものを、編集側がlinear narrativeとして再編集する際に滅茶苦茶にしてしまった、という経緯があるようです。これにはAndrew氏もキレて抗議しているようなので、もしかしたら、今もやたらと改変をしたがる編集側と、原作の味を生かしたいと願うAndrew氏が激論を戦わせている最中なのかもしれません。
 ああ、それならどれだけ時間が掛かっても構わないよミスタ・アンドリュー。日本の生んだ鬼才の持ち味を、存分にアメリカのオタク少年少女たちに味わわせてあげるべく、どうか奮闘していただきたい。
 ちなみに『キノの旅』の第二巻と言えば「人を喰った話」があるわけですが、もしかしたらあの過激すぎる内容が規制に引っかかってモメてるという可能性も無きにしも非ず。
 そこんとこ妙なヌルい改変したら、一ファンとして、しえさんはKino No Tabi 日英対訳を当駄文ハイムにアップし、全米の読者に『キノの旅』の殺伐とした本当の姿を見せつけた上で、アクセス数ガッポガッポその真の魅力へと引き込ませる所存であります。
 ――いや、多分やんないけど。どれだけ酷い出来であっても。

 そういや以前Andrew氏とメールをやり取りした際に、「あなたのせいで無いのは重々承知の上だが、それでも本当の『キノの旅』の姿が伝わらないのは慙愧に耐えない」というような事を書いたところ、氏は「でも読者は編集者よりもよく『キノ』を理解してると思うよ。アニメ版はすごい人気だからね」というお返事を下さいました。
安心していいんですかソレ
 そうか――奴らの『キノの旅』のベースにアニメ版があるから、翻訳もあんな具合になっちまうわけか――




6月19日(火)
蓬莱(挨拶)



 残念な出会い方というものがあります。
 たとえばアニメ版から入った視聴者が『イリヤの空 UFOの夏』を手に取ってしまうとか、悪名高いモンダー版の『レクイエム』を先に聴いていたがために、正道とも呼べるジュスマイヤー版に違和感を覚えてしまう場合とか、「あるいは順序が逆だったら」と思うような出会いというものは決して少なくありません。  しえさんもかつて『鉄コミュニケイション』を秋山瑞人のノベライズで読み、その世界観と描写力に圧倒されてアニメ版原作を見たらいたってフツーのアニメだったことに落胆した覚えがあります。いや、勿論お門違いもいいトコなんですが、それでも最初に見たものがデフォルトだとインプリンティングされてしまってる以上、どうしようもないわけで。
 アレです。
 『ボディーガード』で初めて知ったというだけで、ホイットニー・ヒューストンを「『エンダァー!』の人」と形容するような。


 何が言いたいかと申しますと、つまりまた残念な出会いをやらかしたわけです。
 その出自とて明らかでない(※ご存知の方は情報提供plz)電波ソング、『魔理沙は大変なものを盗んでいきました』――ネット界隈で注目されてるんだかされてねぇんだか分からないこの作品ですが、ついにしえさんは出会ってしまいました。

 キーボードクラッシャー版で

 ――オリジナルを知ったのは三日ほど後のこと。
 その頃にはもう、しえさんの頭の中では例のメロディーと卑猥極まるドイツ語が強固に結びついてしまっており、元ネタのユーロ気味フィルタのかかったアニメ声によるリリックも、可愛いらしい映像もすべてキーボードを破壊するドイツ人少年を想起させる以外の何の役にも立ちませんでした。
 悔しさと悲しさのあまりキーボードをブッ壊してやりたい衝動に駆られましたが、それではあまりに「深淵もまた汝を見る」を体現しすぎてるので自粛。

 まぁ東方という作品自体に馴染みがありませんし、すべての萌えはハサハに帰するものと信じている身なので、ドイツ人だろうがSTGだろうがもはやどうでもいいんですが――それにしてもキーボードクラッシャー好きだな俺。
 タピタピタピオカタピオカターン!



 先日の日記を読んだAndrew Cunningham氏から、Kino No Tabi 2の発売日の延期に関して「俺は何もしてねーよ!」という旨のメールを頂きました。律儀にどうもありがとうございます、ミスタ・アンドリュー。
 氏によると、英語版の方が現在色々と問題を抱えているらしいんですが、その詳細についてはここでバラすのが躊躇われる内容っぽいので自粛。とにかく、英訳版キノ第二巻は2008年発売となり、アンドリュー氏自身も他の作品の翻訳に忙しく、一応の翻訳を終えた今は『キノ』に一切タッチしていないとのこと。

 じゃあ俺は誰を責めればいいんだ

 いや、別に英訳版だけが遅れるってんなら構わないんですよ。こちとら『E.G.コンバットFinal』を9年近く待ち続けですから。
 問題は、「6月くらいに発送できるかなぁ〜?」葉鍵系美少女以外には許されない白痴曖昧さでAmazonが予約を受け付けたために、それを鵜呑みにしたしえさんが独語版3巻(※今月発売予定)と一緒に注文してしまったということにあるわけです。  つまり、英訳版が遅れれば、独語版も道連れ。来年の二月まで。
 仕方ないから分割発送に切り替えてきます。一冊ずつだと単価が1500円切るので、当然送料発生。
 たかがン百円たって安くないのにチクショー! ドゥーヴィクザー! シュピーレーン!(キーボードを破壊しながら)



 エスケープ・クノップフ・フェールト(ドイツ語で『閑話休題』の意)
 まぁ誰責めても始まらないので、ここはハサハ主義的にのんびりと待つ事にします。そしてハサハ主義的に『サモンナイト4』を起動してエニシア攻略。「時間のない社会人には許されてしかるべき」と屁理屈捏ねてPARを使ってラクするのはハサハ主義的ではありませんが。
 それにしてもアレですね。
 二週目以降は過去のエピソードなんかが殆どパルプノワール気味に挿入されるんですが、中でも幼少時のギアンの話はノワール度高すぎです
 以前、彼と彼の父親との確執を見ては『心臓を貫かれて』のゲイリー・ギルモアを思い出していましたが、実際ギアンがどんな目にあってたかを知った今では、ゲイリーというよりも正直『隣の家の少女』のメグの方が近いと思います。地下室でシンダーブロックを手でゴリゴリ掘り進むような。
 サモナイの伝統って言っちゃえば伝統なんですが――時々やけに生々しいよね、このゲーム。
 のんびり日常と真っ黒ノワールの落差でしえさんを殺そうってか。だったら大成功だよ畜生




6月23日(土)
ウァロ、俺のハサハを返してくれ(挨拶)



 どうもこんばんわ。ローゼンメイデンのサブタイトルの『オーベルテューレ』をてっきりOberetüre(訳:上のほうに付いたドア)かと思っていて「なんか妙な題名だなオイ」と、一人首を傾げていたしえさんです。
 オーヴァーチュアだったのね。ならそう書けよ。
 あと、仏語からの借用語だから発音は「ウベルテューレ」になると思うんですが、そこんとこ突っ込んじゃダメですかそうですか。
 アニメは理屈じゃないってことか。



 サモクラ2の話。
 今更っつーか未だにタタンに萌えてるしえさんですが、最近になって彼女についてある思い違いをしている事に気付きました。
 Chenowthの中では「タタン=鍛冶屋の娘=Schmiedin」という、他人にはいささか説明し辛い破滅的三段論法によって彼女の事をしばしば「シュミーディン」と称していたのですが――独語のSchmiedinは精確に言うと「女性の鍛冶屋」を表す言葉でして、しかしタタン自身は鍛冶をしません

 気付かなかったよ畜生

 ――SSの方のタイトルにもしちゃったしなァ。ああ恥ずかしい。
 ただ、「タタンが鍛冶をしない」というのはあくまで「本編で鍛冶をする場面が出てこない」というだけなので、もしかしたら時々ハンマーを振るってるのかもしれませんね。仮にも鍛冶師の娘さんなんですから、それなりに才能もあるでしょうし。
 或いは、その高すぎる才能ゆえに技術を封印させられているなんていう中二病っぽい設定があったりするんじゃないかしらん。あの細っこい腕でそんなワザが生み出せるのかは甚だ疑問ですが、人は見かけによらないと申しますから。
 きっとダマスカス鋼の鍛造とかフツーにやってのけるだけの技術を持ってるんじゃないでしょうか。しかもその独特の熱処理によって、うっかりロックウェル硬度を68近くまで上げちゃうとか。
 無論これらの事は全て妄想ですが、彼女の使う調理器具(※タタンの趣味は料理らしい)が彼女自身の手によるものである、という可能性は充分にありますね。うん。ダマスカス鋼のフライパンとか。



 半年ぶりくらいに床屋へ行ってきました。
 普段から自分でチョキチョキ整えてはいたんですが、やはり専門職の方に任せなければいけない部分もありますからね。いくら悪い方向にばかり器用なしえさんといえども、玄人はだしの仕事をすることなんて出来ません。
 これから暑い季節なんで、思い切って「爽やかな髪型にしてください」と注文したら就職活動中の大学生みたいな頭にされてビックリ。しえさんグラオゼン。
 なんか三歳くらい若返った感じです。仕事場で格好の笑いの標的。



 Kinos Reise Bd.3到着。
 毎回恒例の斜め読みを敢行してみたんですが、なんだか目次のカラー絵が「愛と平和の国」のものとして扱われていたりしてちょっと吃驚。今ちょっと辞書が見当たらないので、明日掘り出してじっくり読み進めてみようと思います。




6月26日(火)
灰の中から(挨拶)



 独語キノ3巻読書中。
 一話目は"Das Land ohne Mauer"(原題:「城壁のない国」)ですが、なんかエルメスが「オレは『エルメス』じゃなくて『ヘルメス』だっつってんだろーがボケ!」とキレている場面があったりして唖然。

 あべこべだよドイチュレンダー

 『キノの旅』を一読なさった方ならご存知でしょうが、エルメスの名前は「エルメス」です。「ヘルメス」じゃありません。それが、ドイツ語版では"Hermes"がデフォであり、"Ermes"と呼ばれるとキレるようになっております。
 すわまた誤訳か――と戦慄したしえさんでしたが、よく考えると、こうする以外に上手い訳が出来ないのも確かなんですよね。
 そもそも「エルメス」という語そのものが"Hermes"の仏語発音ですから、日本語版での読み方がどうであれ、「エルメス」はアルファベットで表記する場合に"Hermes"とする以外に方法がありません。この場合はもちろん(小説には単語の特殊な発音を支持する有効な方法がないため)読者には「ヘルメス」が正しい読み方であると受け取られます。
 おそらく英語版の読者もヘルメスだと思ってるんじゃないかな。でなきゃハームズとか。
 とにかく、「城壁のない国」のエルメスがからかわれるシーンは、「普段と違う名前で呼ばれる」という事がキモなわけでして、普段の名前がHermesと表記されている以上、からかいの名前は"Ermes"にせざるを得なかった――という事なんだと思います。多分。
 まあ、上手い改変だとは思いますが。
 それでも、エルメスは「エルメス」のまま通して欲しかったなぁ、というのが正直な所。特に原版で慣れ親しんだChenowthとしては。
 でもそれは贅沢な悩みというものですよね。そもそも、Hermesという単語であることを明示しながら、同時にその発音は「エルメス」であると示すための方法があるとは思え――


 ――ありました。

 J.K.ローリング方式が

 精確にはデラクール方式ですか。ひょんな事から知人のヴェスペ氏(※仮名)から『ハリー・ポッター』の原書を見せて戴いた事があるのですが、その中の登場人物であるフラー・デラクールの独特の訛り(オーボワとか言ってるから、多分フランス人)を再現するために、単語の"H"があるべき部分をアポストロフィーで代用するという措置を取っているのが非常に興味深いと思いました。例えば、主人公のハリーには "'Arry," なんて呼びかけたりするわけです。
 この方法を用いれば――つまり、エルメスを"'Ermes"と綴れば――読者はそれが「エルメス」という発音だという事が理解でき、同時にそれが本来Hermesに起源を持つ名前であるという事をも理解できる、というわけです。
 初めからこうしていれば、くだんのシーンも原作の味が損なわれずに済んだものを。
 そういうわけで、しえさんはTOKYOPOPに、英語版と独語版の増版分について全てのHermesという単語を'Ermesに置換する措置を要求します。前向きに検討してネ☆


 ――毎度のことですが、もちろんただのネタですから、仮にTOKYOPOP関係者がこの日記を見たとしても、真に受けたりなさらないようお願い致します。
 いや、実際関係者の一人が見てるみたいだし。直接編集には関わってないみたいだけど。

              _,,..r'''""~~`''ー-.、
            ,,.r,:-‐'''"""~~`ヽ、:;:;:\
           r"r          ゝ、:;:ヽ
   r‐-、   ,...,, |;;;;|       ,,.-‐-:、 ヾ;:;ゝ
   :i!  i!  |: : i! ヾ| r'"~~` :;: ::;",,-‐‐-  `r'^!
    !  i!.  |  ;| l|  ''"~~   、      i' |
     i! ヽ |  | |    ,.:'"   、ヽ、   !,ノ
    ゝ  `-!  :| i!  .:;: '~~ー~~'" ゙ヾ : : ::|
   r'"~`ヾ、   i! i!   ,,-ェェI二エフフ : : :::ノ~|`T <イエーイ、アンドリューさん見てるー?
  ,.ゝ、  r'""`ヽ、i! `:、   ー - '" :: : :/ ,/



 あと「説得力」と「同じ顔の国」も読んでるんですが、色々違うのね。
 “キャベツ畑”をHexenküche(魔女の釜)になってるのは何でなんでしょうね。ドイツの子供はキャベツ畑から生まれないのでしょうか? 或いは、ドイツの少年少女達は(※ドイツ語版キノは13歳以上対象)、未だに赤ちゃんは両親がキスをすると自動的に出来るものだと思っているのかもしれませんね。
 そう思っていた時期が俺にもありました。
 信じろ



 先の日曜洋画劇場の『ダイ・ハード』を満喫しました。
 マクレーン刑事の我が身の不幸を呪う口ぶりや、それを笑い飛ばそうとする躁めいた哄笑などは、毎日がブルシットなしえさんにとっては痛快な事この上ないものです。あんな生き方が出来る人は羨ましい。
 しえさんも、いつか逆境に立たされたときは「ヒェハハハハハーざまァーみやがれェー」と精一杯強がってみたいものです。
 あくまで強がりに過ぎないがな



 一言メイル返信。

>モル様
 4コマアンソロジーは作者様の多大なる脳内補正がかかっている場合が多々あるので、あんまり信用しないのがしえさんのポリシー。無論その脳内補正とて、しえさんの行うそれに較べればほとんど問題にならない程度のものなんですが。
 今、かつて書いた二次創作の諸々を読み返すと――原作の面影が微塵でも残っているかと自問せずには――

>Herr Inuzuka
 Sie auch? Das ist ein kurioser Zufall, oder?
 Übrigens, ich denke, dass "Kinos Reise" für PS2 mit Stimme von dem Mann nicht so schlecht ist. Die flache Stimme gefällt mir. Das Spiel mit der Stimme kann besser wenigstens sein als japanische Version. Ich hasse die Stimme Hermes' sehr und hoffe(ry
 ――独語が滅茶苦茶だ。