3月 9日(月)
アホリズム(挨拶)




 先週から引き続き『スカイ・クロラ』を観てるんですが、例によって「三ツ矢かわいいなー」とか「ハサハ乗せてみたいなー」とかイロイロ考えて楽しんでるHans Chenowthです。後者だけ明らかに破綻してますね。
 でも体格的にはキルドレと大差ない(というかもっと小さい筈)ですし、ハサハもクロラ世界ではパイロットの素質があるかもしれませんね。齢も取りませんし、体重も軽そうだから機動にもキレがありそうです。特注のヘルメットには耳を出す穴と、「Vulpes」というコールサインを書いてもらいましょう。
 いざ戦闘ともなれば、ハサハは狐らしく果敢に立ち向かっていく事でしょう。カンナミ君のように弾をバラ撒いたりせず、的確な点射で一機一機落としていくに決まってます。その度にたどたどしい声で「うるぺーす、しゃっだーんなほすたいぅ」と静かに告げる我らがハサハ(※高空戦闘中)。もちろん失速寸前の速度からスラットを閉じてストールマヌーヴァに入れるなんてのはお手の物。
 地上にあっては毎日馴染みのダイナーに通い、緑茶と稲荷寿司を食べ、格納庫で整備士の飼う犬と戯れつつ、永遠にも等しい退屈な日常を生き抜いていくわけです。繰り返される毎日にも、少しずつ新たな出会いや体験があることを噛み締めながら。

 ――そういえば、『サモンナイト2』に於けるハサハの位置付けは比較的「無口で無表情なキャラ」というモノでしたが、これを『スカイ・クロラ』に登場させると作中では割とマトモな部類に入ることになりますね。大人であるササクラやホンダ、ヤマギワあたりはともかく、パイロットであるキルドレには何処かしらアンバランスな性質を持ち合わせた野郎(と少しの女)しかいませんから。
 特に鯉目兄弟は際立ってヤバそうな気配が……アッー!

 どうでもいいんですが、作中の“ティーチャー”の乗るスカイリィのエンジン音が禍々しすぎておっかないです。文字にするとさしずめ「うぉォン」とか。



 『バイオハザード5』を購入。
 体験版が非常にアレだったので出来が不安だったんですが、案の定パートナーのAIが邪魔すぎて泣きそうです。なんというか、マップの構成が許すなら、居ない方が良かったと思わせるくらいに。
 特に即死攻撃に対して脆い。
 チェーンソー持ちから逃げ回ってると、いつの間にかシェバ(AIキャラ)が袋小路に追い詰められてて、「あれ、何処に行ったんだろ」と訝っていると突然ウィィイーーーン → 「ンギャァァアアアァア」 → 「シェバアッー!」 → Your Partner Diedでゲームオーバーですからね。……分かり辛い説明かもしれませんが。
 こっちが弾薬を節約しながら的確にヘッドショットを狙っているにも関わらず、隣でシェバがバンバン撃ちまくるのも気に入りませんね。当然すぐに弾切れで「アイニーダーモ!」とか言いながらお荷物と化す我らがパートナー。稀にナイフで特攻し始める場合もありますが、放っておくとフルボッコにされるので適宜「援護に回れ」などの指示を出してあげなくてはなりません。
 また、今作から銃撃を加えてくる敵(!)も登場しましたが、操作体系は伝統的なバイオシリーズそのものなので、機敏に回避したり物陰に飛び込んだりという事は出来ません。射線から逃れるならその場で足踏み90度回転して走り出す必要があります。横移動は一部のキーアサインで可能ですが、泣けるほど遅いので実用性は微妙なところです。おそらくこの辺の救済措置として、オブジェクトの陰でカバーアクションに移行する事もできるようになりましたが、よくある「ボタンを押している間だけカバー」ではなく「ボタンを押すとカバー、もう一度押すと離れる」というシステムのため、接近戦装備の敵が近づいてきた時に咄嗟に対応しにくいこともあります。
 持てるアイテムは9個のみという実にストイックな仕様。そのくせ弾薬は規定数以上持つと余剰分が二つ目のアイテム欄を使用、その上防具までがスペースを占有するので、常にアイテムのやりくりに困ることになります。前作では広いアタッシュケースをポーズ画面でゆっくりと弄る仕様でしたが、今作ではリアルタイムインベントリを採用しているためにさっさと済ませないといけません。間違っても戦闘中のアイテム整理なんて出来ない、ある意味リアリズムに徹した作りになってますね。
 結論として、決定的なクソゲー要素は無いんですが、それだけに隔靴掻痒のイライラを絶えず与え続けるファッキンストレッシングゲームと呼ぶに相応しい出来だと思います。ここまで切実に売り払いたくなったゲームは初めてですよファッキンジーザス。
 というかもう売り払ってやったぜ



 最近イギリスの音楽が個人的に静かなブームとなっています。
 某動画でプロムス(※イギリスで開催される8週間耐久コンサート)の最終夜を観た影響かもしれませんが、ブリトンの歌はやはりステキですね。『ルール・ブリタニア』などの愛国歌になると全体的に驕りすぎてる上に妄想全開な感じがしますが、民謡はあくまで素朴で、静かで、そして切ない。これを聴いてると、あの死ぬほど陰鬱な天候の島の情景が瞼に浮かぶようです。
 特に『ダニー・ボーイ』は秀逸です。「男が旅に出て、恋人(或いは母親)は帰り待ってるうちにこの世を去ってしまう」という内容の歌ですが、曲調はあくまで明るく、歌詞はただひたすらに女の愛に満ち満ちている――それが逆に、悲壮さをいっそう引き立てるのです。オゥダニーボーイ……。
 ちなみに、『ダニー・ボーイ』と同じメロディーで歌詞だけが異なる『ロンドンデリー・エア』という曲もあるんですが、こちらはあまり有名じゃありませんね。「息子が戦争に取られたけど、正義のための戦いだからドンマイだよね!」という色々な意味でアレな歌詞だから当然といえば当然かもしれませんが。




3月18日(水)
ペレザハサハ(挨拶)




 どうもこんばんは。四巻から先を読んでない『とらドラ』が最近完結したと聞いたので、コレを機に全巻揃えようと思ったら十巻まで出ていて涙目になったHans Chenowthです。新刊を放置してるとすぐこうなるから困る。
 まぁまとまったお金もなかったので、仕方なく『さよなら絶望先生』の十五、十六集、『ガンスリンガー・ガール』の第十巻、『苺ましまろ』の第六巻、それに我らが時雨沢センセの新刊『メグとセロン』買ってきましたよ! 『バイオ5』を売ッ払った金がここで役に立ちました
 そんなわけで、今回は久しぶりにマンガ/本のレビューになります。



 まずは『絶望先生』から。
 ネタに困窮してるのか怒涛の新キャララッシュが眩しい十五・十六集ですが、相変わらず笑うに笑えないネタが満載で楽しい限りですね。特に百五十九話の「アカ倒せ! アカ粉砕!」(※運動会の応援コール)は秀逸。
 少年誌らしくお色気カットも多々ある(e.g. 全裸のマ太郎)んですが、そんなモンはこのマンガの特質であって本質ではないので全力で無視。この素晴らしき現代世界を全身全霊でネタにするスタイルこそ、『絶望先生』の本質だと思います。
 確かに「アカネタ多くね?」「半島ネタ多くね?」「猟奇オチ(ry」といった不満点も多々ありますが……あんまり言うと千里さんから背骨を引き抜かれてフェイタリティされる恐れがあるので自重させて戴きます。ある意味でヤツはこの漫画のデウス・ウキス・マキナです。オチ要員。


 次に『ガンスリンガー・ガール』
 こっちはオタマンガの皮を被ったハヤカワレベルのハードボイルドですが、十巻も相変わらず鬱々としていてステキでしたね。特に今回はヒルシャー&トリエラコンビがメインと聞いてしえさん狂喜! 何故かって? いや、ドイツ人だから、ヒルシャー。
 ともあれ本編。
 九巻でアンジェリカがおっ死んだ事から予想はしていましたが、“一期生”の死期が近いようで、随所にそういった描写が出てきます。具体的には味覚に変調を来たしたり、記憶が曖昧になったりという症状ですね。シリーズ当初からのメインキャラであるヘンリエッタやトリエラにも、そろそろ退場の時期が近づいてるのかもしれません。
 サナトリウム文学っぽい要素も入ってきましたが、やはり基本は復讐とか憎悪の物語になるんでしょうかね。しかし、テロリストに恨みを抱くのは得てして大人の担当官であるのに対して、義体である少女たちは担当官への思慕で人を殺す――そんな単純かつ強力な動機だけで動くというアンバランスさも未だ健在で、この作品の大きな魅力になっていると思います。
 まぁしえさんは八割方ガンアクションを期待して読んでるんですがね。たまにはショットガンをメインに使うトリエラが見たいんですが、その前に死んじまいそうな雰囲気が漂い始めて実に残念。


 『苺ましまろ』は例によってシュールレアリスムの極地を突っ走ってました。
 毎度のことですが、ギャグマンガとしては芸術的な「間」の取り方や、美羽のファッキンブルシットな振る舞いが冴えますね。特に六巻では、大人しいと思われていてアナちゃんの「サノバビッチ!」が出てきてしえさんの度肝を抜いてくれました。
 あと伸姉がいつもながら良いキャラしてます。この作品の中では一番好みかもしれません。


 『メグとセロンIV』は以前よりも有閑倶楽部風味が激増。
 今回は学園モノのお約束である合宿モノですが、出先でさも当然のように殺人事件が発生するので、セロン君の恋路に進展は全くありません。……時雨沢センセはこる種の「物語上のお約束」というものに対して酷く冷笑的だから困る。
 こんな調子ですから、もしも『メグとセロンV』で学園祭に出展することが決まった新聞部を尻目にロクシェ連邦大統領を狙撃するために雇われたヒットマンが松葉杖を突いて現れるような展開になったとしても、全然驚きません。或いは、自殺した労働者の持っていた煙草缶の底から謎の高比重金属ディスクが(ry
 ちなみに『メグとセロンIV』は一巻で完結するストーリーになっていまして、読みやすい中篇のような体裁になっております。話自体にボリュームはありませんが、抽象的に形容すれば『キノの旅』っぽい空気がありますね。人生観とか死生観とか、そういう話が軸なので。今回。
 ただ気になったのは、そもそもアリソン世界の宗教や死生観がどういったものか、という予備知識が我々にはあまりに少ない事ですね。現代社会のそれに準じると考えても良いのかもしれませんが、そうするとイスラムやら耶蘇やらイロイロ出てきますから。



 後は特に何もありません。
 ニコニコ動画で見かけた『ペーパーマン』なる無料FPSの話でもしようかと思ったんですが、ゲーム中のボイスが全て日本語という事実にキレたので割愛させていただきます。何故かって? いや、だってあの手のゲームは英語が基本じゃないですか。
 ともあれ、皆様御機嫌よう。




3月28日(土)
タンゴ・ダウン(挨拶)




 どうもこんばんは。先日、友人に「普通にイチャつくハルヒとキョンってどうよ」と訊ねたら、「この変態が!」と罵られたHans Chenowthです。何がいけなかったんだ
 ――なんというか、ここのトコロ波乱に満ちた実生活と波乱に満ちたファンタジーを往き来しているせいか、時々「静かな日常」ってのが恋しくなりますね。スケールのそう大きくない、悪く言えばみみっちぃけれど、一人の人間が体験するには適切な量の人生が。
 以前にも書いたかもしれませんが、『とらドラ!』『苺ましまろ』のように、あくまで実世界に即した舞台の物語というものは、その辺の些事加減でしえさんの好みを満足させてくれます。異世界や魔術、永遠に思春期の姿のまま空で戦い続ける子供なんかとは一切無縁で、脳ミソにあまり違和感なく染み込むようなストーリーが。
 考えたら『涼宮ハルヒの憂鬱』だって、あんな大風呂敷広げなくともフツーの学園モノとして充分価値が見出せたと思うんですよね。まぁ、現行の状態でもなんか少年文学っぽくてキライじゃありませんが、もっとラヴコメチックにしてくれたら――というのが、しえさんの偽らざる正直な感想です。あと誤字どうにかしろ
 ちなみに、しえさんが今のところ「最高のラヴコメ」として推すのは、サリンジャーの『フラニー』です。……いや、マジで。


 こう見えても若い頃は冒険活劇とかヒロイック・ファンタジーが大好きだったんですが、年々好みの舞台設定が平凡になっていきますね。ハヤカワにしても、昔は『グイン・サーガ』なんかを読んでいたのが、今ではル・カレやヒギンズだらけ。



 『FarCry2』を買ってみました。
 シームレスマップとお使いシステムの実装など、『マーセナリーズ』を彷彿とさせる出来ではありますが、今回の舞台は北朝鮮ではなくアフリカです。『マーセナリーズ』の北朝鮮もかなり世紀末風味の漂う無法地帯でしたが、『FarCry2』のアフリカは未開の地というか先史時代という言葉でさえ足りない有様。
 だってアレですよ? よく分かんないけどとりあえず銃撃されるような世界ですよ?
 『マーセナリーズ』では国連、米軍、韓国軍やロシアンマフィアとの友好度がパラメータとして用意されていて、それが低下するかこちらから攻撃を加えなければ敵対行動を取らないようになっていました。『FarCry2』の舞台にもいくつかの派閥はあるようなのですが、如何せん主人公は外国人傭兵なので、地元の民兵はお構いなしに撃ってきます。他にもマップ上のいたる場所に勝手に検問を設けたりしていますが、検問とは名ばかりでこっちが手前で止まっても銃撃してくるような実質的なスパイダー・ホール。
 その上、今作のアフリカ人はやたら固いです。AK47あたりでも5発ほど撃ち込まないと倒れてくれませんし、これが謎のM16っぽい銃ともなると、まるで豆鉄砲のようなダメージしか通りません。武器に関して言えば、『FarCry2』では銃器に耐久度というパラメータが設定されていて、低下してくるとジャミングを頻発するようになり、最終的には暴発します。過酷な条件下での使用を前提とした軍用小銃がゲーム内時間にして3日ほどで錆びてブッ壊れるような事もよくありますが、アフリカの自然の驚異の前には文明の利器なんぞ鉄屑にも等しいということでしょう。きっと。
 また、主人公が使える武器は拳銃から迫撃砲までありますが、基本的にこれらは全てアフリカ人も使用します。前半こそAKやG3で散発的に撃ち込んでくるような可愛いヤツらですが、後半に行けば行くほどRPGや迫撃砲やMk.19をブッ放してくるので、火力的にはほとんどイーヴンです。さらにタチの悪いアフリカ人になると、乗ってる車輌をそのまま突っ込ませてくるようなのもいるので注意。爆発系の武器の直撃を喰らっても一撃死しない主人公ですが、何故かこれをやられると即死ですので、クルマを乗り回すアフリカ人には注意しましょう。

 気付いたら、『バイオ5』に続いて再びアフリカ三昧してますね。



 仕事が忙しいって素敵ですね。
 この不況の最中、土曜出勤させてくれるなんて。ファーック!