7月 5日(日)
フペリョート(挨拶)




群集が屋根の上から歓呼するに値する娘だ。
――リーアム・デヴリン、櫛枝実乃梨について





 どうもこんばんは。ミスカトニック大学'99年卒のHans Chenowthです。
 どうもこんばんは。ウッディ・ウッドペッカーをルーニー・テューンズの一人だと勘違いしていたHans Chenowthです。
 どうもこんばんは。東方もハルヒも何も分からないHans Chenowthです。
 どうもこんばんは。ザミェーナ・イスチェズヌヴシェムー・Hans・Chenowthです。
 どうもこんばんは。主食は黒ビールのHans Chenowthです。
 どうもこんばんは。Hans・“まさかの時のスペイン宗教裁判”・Chenowthです。
 どうもこんばんは。「霊夢」を二音節で発音しちまうHans Chenowthです。
 どうもこんばんは。「『リトバス』のワン公の名前って“ビェルカ”が正しいんじゃないの?」Hans Chenowthです。
 どうもこんばんは。「初音ミクのオリジナル曲『VOSTOK2+』ってコロリョフ視点でしょ?」Hans Chenowthです。
 どうもこんばんは。Hans Supermotherfuckingsuckingexpialiasshole Chenowthです。
 どうもこんばんは。「『震える舌』ってぶっちゃけホラーだろ」Hans Chenowthです。
 どうもこんばんは。
 こんばんは。



 どうもこんばんは。
 しえさんが例によってみのりんの笑顔を「人生は不運な笑い草であったことを知り、それを笑う以外になすすべがないと決めた女の顔」なんて形容している間に、あのマイケル・ジャクソンがくたばったそうですね。
 朝から衝撃のニュースに最初こそ戦慄したものの、なぁに、奴はそのうち復活しますよ。しえさんは信じてます。キリストの野郎だって、三日もすりゃ起き上がってましたしね。まぁ、帰ってくる頃にはいい感じに腐敗が進んでリアルスリラー風味になってるでしょうが。
 しかし……若い頃に慣れ親しんだスターが死ぬというのは辛いものですね。
 ジョージ・ハリスンが死んだ時もそうでしたし、これからもChenowthの若き日の思い出となった有名人が次々と鬼籍に入っていくことでしょう。そのたびに、なんだか取り残されたような不思議な孤独感を感じずには居られないんでしょうね。次はサリンジャーあたりがポックリ逝っちまうんじゃないかと戦々恐々。死ぬ前にグラース・サーガ完結させてくれよ『ハプワス』から何年経ってると思ってんだ
 ……でも、こういう風に偲ばれるだけ、彼らは恵まれてますよね。多分。



 それにしても……『とらドラ!』のみのりんが可愛すぎて仕方ないです。
 ナボコフに傾倒した死せるペドフィリアにして、ハサハ主義者を自称して憚らぬChenowthとしては大河に萌えたいところですが、やはり人間的にコンプレキシングなみのりんの方が格上ですよ。ああいう表裏のある性格って大好き!
 ノワールの読みすぎだ
 ……あと、あの狂った言語野もステキですね。小気味いい節回しで次から次へと妙ちくりんな言葉を連ねるあのセンス、もはやシャッポを脱ぐ以外に、凡人たるしえさんは出来得ることがありません。諧謔なんて言葉じゃ言い表せない程です。きっと祖母がアイルランド系だったとか、そういう裏設定があるに違いありませんね!
 ぶっちゃけた話、『とらドラ!』の登場人物の中では、人間として一番リアリティのあるキャラクタだと思います。いい感じに壊れてますし、そうでもしないと人生を生き抜けないと悟っちゃったんでしょうね。なんとなく『パイナップルARMY』のキースを彷彿とさせます。
 ――ちなみに仮の同居人はみのりんを「社会に適応したハルヒのようなキャラ」と評していました。何が言いたいのかよく分かりませんが――でもなんとなく分かるような気もする。



 初音ミクのオリジナル曲『ライカ』(彩音氏の手によるものらしい)を聴いて号泣してきました。
 しえさんは人間というとあんまり好きになれないんですが、犬や猫やきつねとなるともう如何ともしがたいくらいのシンパシーを感じてしまうんですね。写真集の『戦場の犬たち』なんて何度も見返しては涙ダバダバ流してますし、秋山瑞人の『猫の地球儀』『鉄コミュニケイション』を読み返すたびに目頭が熱くなってしまいます。もしかしたら、しえさんの前世はきつねか何かだったのかもしれませんね。
 ところで、ライカと言えば「クドリャフカ」の名前でも知られる有名な「宇宙犬」ですが、彼女の功績を語る際には常にその悲劇性にのみ焦点が置かれてきたように思います。
 確かに人間の都合でスプートニク2号に積まれて、ろくすっぽ耐熱装備もないまんま宇宙に放り出されてしまった哀れな犬でしょうが、果たして彼女は哀れみを必要としたでしょうか? 人間の身勝手で宇宙まで連れて行かれた上に、これまた人間のエゴの塊のような憐憫を垂れてほしいなどと、ライカは望んだでしょうか。
 名誉なんて概念だって人間の作ったモノには違いありませんが、どちらかと言えば彼女にはそちらの方が似合いそうな気がします。人間だってダラダラと90歳まで生きてロクに名前も残らずに逝っちまうなんてのはザラですが、若くして夭逝した偉人として後世にまで語り継がれる人間の方が貴重ですし。
 ワンコがどう思うか、言葉が話せれば是非訊いてみたいものです。
 『鉄コミュニケイション』では「投げられた棒を取ってきたのは命令されたからじゃなくて、僕らがそうしたかったから」というような科白があったような気がしますが、もしかしたら、犬というのはその程度しか考えない純真な存在であるがゆえに素晴らしくて、愛らしくて、そして(人間から見れば)悲劇的な存在なのかもしれませんね。

 そう考えて聴くと、『ライカ』はあくまでシンプルで、あからさまなお涙頂戴の内容に堕していないところが非常に好ましく思えます。




7月11日(土)
ディアボリカル・ラフタァ(挨拶)




妄想に論理性を付与して正当化を施したものを、人は「想像」と呼ぶ。
――ヤネク・チェノウスキ(1977〜1962)





【コラしてみたら案外違和感がなかった】




誰がペルシャなんか! ペルシャなんか怖かねェェェ!







 『Abbey Load』『Sgt. Pepper's』のCDを再びリッピングしました。
 既にmp3としてデータ化はしているんですが、ギャップレス再生に対応していないせいで曲間がぶっつり途切れる度に、UFOに連れ込まれて宇宙人からレイプされてるような気分を味わっていたんですよね。おまけに最近は部屋がとっ散らかっているせいで、思い立っても探し出すまで実行に移せなかったんですが……これでようやく快適な「Golden Slumbers」が聴けます。
 今この日記を書いてる最中もずっとエンドレスリピートかけてますが……でも「I Want You」はなんだか聴いてて怖くなる曲ですね。あのギターの重低音が胃にズッシリ来ます。



 『けいおん!』の放送が終了したそうですね。
 しえさんは観てなかったんで内容についてはイマイチ分からないんですが、過去のヒット作などをあわせて考えると、つまり四文字タイトルは売れるという事なんでしょうね。おまけにエクスクラメイション・マークを付ければさらに人気は倍増。
 原因と結果を取り違えてるというマジレスはナシの方向で
 ……とにかく、青春モノで四文字にしておけば人気を博すという黄金律に基づいて、しえさんも何か新しい作品を考えてみようと思います。たとえば、以下のような。


『ぐれごり!』
 第六旋法によるミサ曲を練習する女子高生の物語。
 劇中の科白の半分がラテン語。

『ぷらうだ!』
 校内新聞の編集を担当する女子高生の物語。
 報道の自由、真実とは何かを追求した社会派作品。
 
『ぷろむす!』
 アルバート・ホールでクラシックを鑑賞する、女子高生たちの夏休みを描く。
 協賛: BBC

『すたるか!』
 女子高生三人組が、「願いを叶える部屋」を目指して突き進むファンタジー。
 一話あたりの平均カット数が30を下回る。

『そらりす!」
 女子高生が宇宙ステーションで不可思議な現象に直面する、近未来SF。
 一話あたりの平均カット数が(ry

『こまんど!』
 女子高生たちが拉致された親友を救い出すため、バル・ベルデ(ry


ネタじゃなくて真剣に見てみたいんですよ
 まぁ豚が空を飛ぶ時代が来ても、どだい叶わないでしょうが。



 今年もキツネ村訪問の時期がやってきました。
 とりあえず休暇申請も済ませましたし、これでしえさんの夏休みが「甘く温かいものになる((c)アイルランド民謡)」のは確実ですね。また子ぎつねさん達をもふもふしたり、寝顔を激写したりのドキドキイベントが始まります。
 そして今年も野宿
 ……いい加減馬鹿らしいと思うんですが、でもこういうバカできるのも今のうちですからね。貧乏旅行とか、流石に40とか50になったら出来ませんもの。体力で根性だけで宿泊費を浮かせるなんてのは、若いうちだけの特権です。もうそんなに若くないけれど。
 まぁ、今年はちょっと贅沢するつもりですけどね。地元の老舗店で白石うーめんを食べてみたり、テントで屋根作ってみたり。荷物は増えるけど。




7月20日(月)
ミーニン・ゴヴ・ライフ(挨拶)




 異教徒には勝手にマス掻かせておけ。神がきっとインポにしてくださる。
   ――『人生狂奏曲』





 どうもこんばんは。読む本がないので『涼宮ハルヒの〜』シリーズの続きにでも手を出そうかと思ったんですが、いざ書店で続編を探そうと思っても、どれが4巻なのかサッパリだったので、断念して帰って来ました。
 マジな話、ファンの皆さんはあれらをどうやって識別しているのか、しえさんには皆目見当もつきません。森博嗣のミステリィもそうですが、これだから非ナンバリングタイトルは大嫌いなんだよ!
 ……いや、森は「シリーズのどれから読んでも差し支えない」なんて公言してるからまだマシですが、『ハルヒ』は無理でしょう……それとも、SOS団クオリティによって、最終巻から読んでも大丈夫なシナリオに仕立て上げられてるとか? ……まさか。



 寝袋を干しました。
 アウトドア派でない方には分からないかもしれませんが、寝袋というのは使っているうちに保温性能やクッション性が低下するものなのです。布団と同じ理屈ですね。すなわち、陽に当ててお日様の匂い(これって結局何の匂いなんだ?)を充分に吸い込ませると、まるで新品のような性能を取り戻すというワケ。
 もちろん、夏の野宿に向けての準備の一環です。真夏の野宿に寝袋なんざ要らない――と思われる方も多いでしょうが、どうしてなかなか、夏でも明け方近くは冷え込むんですよね。無論、裸でも耐えられる程度の気温ですが、寝袋に包まっていればより快適に過ごせることは間違いありません。それにもう齢ですから、油断してると風邪なんかひいて、そのまま宮城の土に還るような破目にならないとも限りませんし。
 後はテントのペグが何本か足りないんですが――これは追い追い買い足せるでしょう。どうせ自立式のテントですから、横風などを気にしなければ打たなくても済むような代物なんですが。



 そういや旅行の荷物を作ってて思ったんですが、「インスタント・ウォーター」ってのはいつになったら開発されるんでしょうね?
 フリーズドライ技術が進歩したこの21世紀、牛丼からローズマリーに至るまで徹底的に小型化・圧縮されて持ち運びが便利になりましたが、肝腎な水そのものはまだ小型化が成功してないんですよね。
 こりゃ科学の怠慢と言うべきじゃないか。
 たかが水――と仰る方もいるでしょうが、されど水です。一説によれば、人間が夏季に必要とする水分は最低でも4リットルだとのことですが、4リットルもの水ともなれば4kgに達することになります。それだけの水をリュックに入れて担いで歩く事の辛さを、きっと科学者たちは顧みたことがなかったんでしょうね。
 牛丼とか親子丼とかどうでもいいから、水フリーズドライにしろ。水。
 それを戻すのに、どんな液体を使えばいいか、しえさんは頭悪すぎてちょっと思いつきませんが。



 週末の空いた時間は読書――と洒落込みたかったんですが、上で書いたとおり『ハルヒ』を買って来なかったので、次善の策として映画鑑賞。
 それに、最近やたらと暑いですからね。ここはちょっとヒンヤリするような映画でも観て、心頭滅却して猛暑を忘れるべよ……と思い、Xbox360にDVDをセット。

『スターリングラード』のはじまりはじまり〜

 ……これ観てると、涼しいっていうか凍死しそうな気分になりますよね。
 あるいは、臓物撒き散らして泣き叫びながら絶命するような気分。




7月26日(日)
リクヴィダートルズ!(挨拶)




いーず・おん・まい・たいぅ! (He is on my tail!)
   ――ハサハ




 先日に献血をしまして、その際に受けた検査の結果が送られてきました。
 全ての検査項目で標準値内に収まっているものの、やはりと言うべきか、ガンマGTPとコレステロール値が前回よりアップしてました。しえさんの肝臓が大ピンチだよ!
 確かに、最近ハラも出っ張ってきましたしねェ……仕事場じゃ「これは腹じゃなくてパワーバルジなんだよ!」なんて誤魔化してますが(※誤魔化せていません)、こうも科学的検査をされた上では、もう認めるしかありませんね。V8エンジンが入ってるんだぜパワァァアアア!
 しえさんはアル中有力候補です。
 毎晩のようにウィスキーか発泡酒、あるいはその両方を飲み、資源ごみの回収日にはガチャガチャと音を立てるゴミ袋を抱えて家を出るような毎日。ワインなんか買ってきた日には、一日と保ちません。正直な話、自分でもヤバいヤバいとは思ってましたが……ここは一つ真剣に、お酒をセーブしなきゃいけない時期に来たのかもしれませんね。
 仮の同居人は「今すぐ止めろ」と言いますが、だからどうしてお前はそう何事も極端に過ぎるんだよ



 そんなわけでこんばんは。「動画はYourFileHostで決まり!」のHans Chenowthです。
 31日にはもうきつね村へと旅立つので、今いろいろと準備を進めてる所です。コッヘルも洗いましたし、ナイフは砥いで油を差しました。あとやり残した事と言えば遺書の作成くらいのモンですが、書いた途端に死亡フラグが成立して死んじまうんじゃないかと思うと怖くて手が出せません。それに、そんなに危険な旅でもありませんし。

 ……とか言いつつ、巷じゃもう今年だけで何人もレジャーで死んでるんですよね。
 世間じゃジジババが身の程を弁えずに登山するからだとか、ガイドの能力が欠如してるだなんて騒いでますが、しえさんが一番理解不能なのは「なぜ大勢で連れ立って行くのか?」という部分です。何人もいれば体力にも差があるでしょうし、休憩のタイミングなんかも違ってきますから、一人で歩くよりも数倍厄介です。強いて単独行動の難点を挙げるとすれば、いざピンチになった際には誰も助けてくれない事でしょうが――でも、全員分の責任を背負って歩くよりは、自分の死についてのみ覚悟して歩く方が、足取りはきっと軽いでしょうね。
 一人旅は最高ですよ。
 寂しささえ気にしなければ。



 キーボードの入力方式にロシア語を追加してみました。
 ドイツ語とか英語だったらそのままアルファベットのあるキーを叩きゃ用は足りたんですが、ロシア語の字母となるといちいち「ロシア」と入力してスペースキーを連打するか、もしくは「ぃえー」なんて入力して変換する以外に方法がありませんでしたからね。おまけに、そうした方法で出てくる字母は全角で見難さ全開というオチ。
 しかし、まぁ……ロシア語配列も難しいですね。
 一緒に配列表もプリントアウトして、パームレストの位置に敷いて使ってるんですが、並びがメチャクチャです。Aの位置にФがあったり、Dの位置にВがあったり。こんなややこしい配列じゃあ、表を見ずに入力するなんてのは到底無理な話です。
 結局、タイピングは初心者並みの速度に低下。一単語を入力し終えるのに必要な時間は、日本語入力からイチイチ変換するのとそう変わりませんでした。……畜生。



 一言メール返信。


>モル氏
 ダニの死骸のにおい、つまり死臭です<おひさまのにおい
 フリーズドライの水噴いた。


 個人的には好きな香りだったんですが、幻滅させてくれてどうもありがとう。
 ちなみに「フリーズドライの水」は、実は星新一が『ほら男爵 現代の冒険』の中で既に言及してました。SF作家という人種は相変わらず先進的すぎる。