9月 5日(土)
許可無く死ぬ事を許されない!(挨拶)




 他人に嘘をつかない人間は、自分に嘘をつく。
――――ヤネク・チェノウスキ




 どうもこんばんは。"Love it or Fuck it"なHans Chenowthです。……矛盾してると思われるかもしれませんが、愛するのとファックするのは結構違います。



 仮の同居人が、講談社英語文庫の『ナイン・ストーリーズ』をプレゼントしてくれました。
 サリンジャーが好きなしえさんにとっては嬉しい贈り物なんですが、そこはかとない悪意が感じられるチョイスのような気もしますね。……とりわけ、『はなまる幼稚園』の最新刊を買ってきたのと同じタイミングで渡されるような時には。
 まぁ、プレゼントされたからには読まないとね。
 贈り物は贈り主の目の前で開けるのがスジって言いますし。
 そんなわけでサリンジャーと『はなまる』のちゃんぽん読みという未曾有というか訳が分からない暴挙に出る羽目になったんですが、いつものようにカオスな状態にはなりませんでしたね。意外ですが、『ナイン・ストーリーズ』と『はなまる』には、かなりの共通点があります。
 子供が可愛い所とか
 ……それは置いておくにしても、心温まるエピソードが多い(※「バナナフィッシュにうってつけの日」は除外)あたりはよく似てますね。サリンジャーが「クソったれな現実にも負けない、人間の純粋さ」を描いているのに対し、『はなまる』の著者である勇人氏が悪い事なんて一つもないファンタジックワールドを舞台にしているという違いはありますが。でも幼稚園児たちの物語ですからね。しえさんはもう覚えていませんが、確かに幼い頃に見た世界というのは、希望や楽しさで満ち満ちて見えたような気がします。
 『はなまる幼稚園』は、そういった記憶を甦らせてくれる本です。
 ハートフル・ストーリー。
 でも「ギャルゲーのヒロインに想い人の名前を付ける」という激しいミツヴァを実行する土田先生はちょっと衝撃が強すぎました。「プレイヤーキャラに本名」だけでも自殺の理由に出来そうなのに、二十年来のゲーマーである先生はさらなる高みを目指しているようです。
 おまけに自分のミツヴァが妹と同僚にバレているのが泣かせますね。……しえさんなら、耐え切れずにオルトギースで右のこめかみ撃ち抜いてしまいそうです。
 でも土田先生は強いオトコですから、きっと「杏、本当の眠気をおぼえる人間はだね、いいか、もとのような、あらゆる機――あらゆるキ-ノ-ウがだ、無傷のままの人間に戻る可能性をかならず持っているからね」と独白しつつ克服してしまえるんでしょうね。たとえ歯茎から出血しまくりの有様であろうとも。

 あと、やっぱり草野先生はにゃもにゃもしてる。



 ところで、上にも書いた「講談社英語文庫」について少し不思議に思った事が。
 調べてみると、このシリーズは「あの名作を原語で読んでみたい!」という奇特なヒトや、あるいは英語を学習している人に向けたもののようです。確かに、仮の同居人に貰った『ナイン・ストーリーズ』にも、裏表紙には「TOEIC 550点〜」という文言が記載されていますね。教材にサリンジャーを使う神経がちょっと分からないけど、英語は英語ですからね。
 調べたら『itと呼ばれた子』まで存在するようですが。
 まぁ、その程度なら良いんですよ。
 曲がりなりにも英文学ですから。
 しかし、『車輪の下』が講談社英語文庫から刊行されているというのはどういう事でしょうか。
 断るまでも無く、『車輪の下』はドイツ文学で、ヘルマン・ヘッセはドイツ人です。『車輪の下』も原書はドイツ語で書かれています。
 それを英語で。
 ドイツ語 → 英語と翻訳された本を、頭の中で日本語に直して読んでみたいと考える読者が居るとでも思ったんでしょうか?
 おまけに、講談社の公式ページで調べてみても、英訳者の名前が書いてません。……誰の訳だか分からないような英語版から原作の空気を読み取れってか。そりゃ無理だろうよ。



 ドイツで思い出しましたが、紀伊国屋書店から「ドイツ語版『キノの旅』の五巻が手に入らないぜ!」というお便りが届きました。
 別に紀伊国屋の怠慢でも何でもなく、単純にドイツ本国でまだ出版されていないだけだそうですが……なんか嫌な予感。今までの刊行ペースからすると、もう出ててもおかしくない時期なんですが。「英雄達の国」が読みたかったのに。
 




9月12日(土)
ユナイテッド300(挨拶)




弾幕はパワーだ!
――ジェレミー・クラークソン (1960〜)




【WTF】
 ・ドイツ語版『キノの旅』五巻 発売日未定
 ・英語版『キノの旅』二巻 発売日未定


 ……どうもこんばんは。失意のドン底のHans Chenowthです。TOKYPOPは仕事しろ
 まぁ正直な話、出来がヒドすぎる英語版の二巻なんて未練も何も無いんですが、ドイツ語版はねぇ……結構よく出来ていただけに、続刊が読めないのは悲しい事です。
 そういえば、Andrew氏が以前『キノ』の翻訳について「英訳作業が四巻で一旦ひと区切りさせられた」というような事を仰ってましたが、ドイツ語版キノの刊行ペースがズレたのも四巻からですね。……何か関連があるのかしらん。契約上、とりあえずは四巻までしか翻訳を許可しない、とか。
 気長に待つしかないんでしょうね。
 というか、そもそも日本語母語者で、『キノの旅』の原書を苦も無く読めるChenowthが、わざわざサクソン人の言葉に翻訳されたものを待ち望む謂れなんぞこれっぽっちも無いんですが。でも読みたい……ビクビクッ



 ところで、しえさんは通常、自分のHNを「Chenowth」と書きますが、稀に「Chenowski」という変名を用いる事もあります。Pixivなどでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
 ワタクシとしては単純に「スラーヴァな語感で良いジャン……ポーランド人とかに実際いそうだし」と決めた、割とどうでもいい過程を経て付けられた変名なんですが、知人の“モル”氏によるとこの名前は「チェンのもの」という意味を示すのだそうです。
 ……なるほど、キリル文字だとVとWを区別しないから、Chenowski → Chenovskiね……。「チェン」というのが何かはよく分かりませんが、とりあえず東方に出てくるアレではないと信じたいものです。……だってそうでしょう! 東方なんて1シュトリヒも知らないし!
 ――いや、1シュトリヒってのは流石に嘘ですね。もっと知ってるつもりです。だって日がな一日「“パチェ”って呼ぶと平和な響きがするなぁ……」とか考えてるくらいですから。神よ、我らにパチュリーを与え給え(Dona nobis Pacem.)
 あと猛烈にどうでもいいんですが、パチュリーはあんまりグラマラスじゃない方だと思います。巷じゃ着痩せしているだの何だのと言われてますが、ラースト・ネームの"No-Ridge"が示すように、起伏なんぞ存在しません。



 最近になって、ようやくジョン・レノンの『イマジン』共産主義者の想いを歌った曲である事に気が付きました。
 ビートルズの頃の彼は傑出したアーティストだったんですが、なんだかあのよく分からない日本人のクソアマと一緒になった時から色々とズレ始めましたね。……ビートルズ時代の曲でも『ジョンとヨーコのバラード』はマジ大嫌いです。
 で、彼がそんな風にアナーキーでサイケな方向へズレにズレまくった集大成が『イマジン』ですよ。
 「国境の否定」「宗教の否定」「平和の追求」「私有の否定」「飢餓からの解放」「人類皆兄弟」と今日日誰も信じなくなったお題目が勢揃いな歌詞はもはや頭痛を誘って有り余る出来ですが、不思議と検閲されずに世界で愛されている曲でもあります。……こういう一見無害な形で流布されるのがプロパガンダなんですよね。
 ジョン・レノン――共産主義者。
 しえさんとて彼の一ファンではありますが、同時にあの赤い思想にはどうにも馴染めないものがありまして、そうした観点から彼の人生に降りかかった悲劇について考えると、どうしても「マーク・チャップマンは良い仕事をしたなぁ」と思わざるを得ません。同じ事を考えた野郎がFBIとかCIAの中にも居たんじゃないかしら。



 一言メール返信。

>千鳥様
 すいませんちょっとテストのため多数リロードしました。今後もしばらくするかもしれません。はてなアンテナでここの頁、広告が替わるたんびに浮上するようになりまして。設定を直してみています。
 英キノ3はなんか連絡きましたか? あまぞんからは数日前「いつ出るかわかんなくなっちゃった」というメールが来ました。



 お久しぶりです。当駄文ハイムでは「同一IPからのリロードはカウンタに反映しない」という不思議な機――フシギなキ・ノ・ウがだ――実装されておりますので、じゃんじゃんリロードしてください。
 英キノは二巻以降はTOKYOPOPの米公式フォーラムでさえも存在が疑われている有様なので、もうどうしようもないでしょうね。本当に原作が読みたいアメリカ人共はファントランズレイションで腹を満たしているようですし。




9月14日(月)
星に手が届きそうだ(挨拶)




ゆっくり急いでいってね!
――アウグストゥス




 ……日曜日の昼下がり、あんまり暑いので1993年版『スターリングラード』を視聴していた時の事ですが、とんでもない発見をやらかしてしまいました。





 これが元ネタだったのね!
 いやァ、ビックリですよ。しえさんもZUN帽なんて代物がどだい人類の頭ごときで思いつく代物だなんて思いませんが、まさかその源流が1942年のドイツにあったなんて。
 ……一応解説をしておきますと、右のオッサンが被っているのは実はヘルメットで、冬季戦に備えて適当な布(シーツとか下着)を縛り付けてるんですね。白ペンキで塗装を施したりするのが一般的だったようですが、物資の足りない前線部隊ではしばしばこうした措置が取られたとか。



 そんなわけでどうもこんばんは。結局話題は東方のHans Chenowthです。……マトモな話なんてこれっぽちもしてませんが。
 でも話が分かるヒトが多い、というのはネタも作りやすいですよね。しえさんが仮に『コマンドー』のベネットは映画史に残るキャラクターと言っても、黙殺されるかワケが分からずに無視されるのが当然ですが、これが東方に関する発言になるとそれなりの注目を惹きますから。――目立ちたかったら、当節の流行に疎いままではいられない、という事でしょうか。
 まぁそうした迎合なんてのは、Chenowthの最も嫌うモノの一つでありますから、今時DSなんぞも買わず家でシコシコXbox360を回してるような手合いに成り果ててるわけですが――こうした性向の辛い所は、自分でそうなることを選んだが故に、文句の一つも言えない事ですね。



 『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』を買ってきました。
 なんとなくCD屋に寄ったら格安で販売しておりまして、これまたなんとなく手にしてみたんですが――そういえばあんまり評判聞かないな。まだ観ていないので感想は書けませんが、その辺はまた次回。




9月20日(日)
チュヂェスヌィイ・スルチャーイ(挨拶)




僕の顔の上に座って、愛を囁いておくれ。
――モンティ・パイソンズ




 『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』を観終わりました。
 前評判では「二作で対になってる」という話が聞かれましたが、蓋を開けたらそんな事はありませんでしたね……。どっちも同じ戦場を舞台にしたストーリーですが、前者がアメリカ側の視点から戦闘の「その後」を描いているのに対し、後者は日本軍兵士が故郷に残してきたものが語られる、という違いがあります。両方観ればあの戦争に対する理解も深まりますが、ストーリーとしての直接の繋がりは薄いようです。
 感想は……佳作。強いて言えば、「よくここまで平坦に作ったなぁ」という所でしょうか。
 両作品に登場する兵士のどこかシニカルで、どうしたら闘志が湧いて来るのか疑問に思うほどの気怠さや、言葉に出来ないほどの激しい感情の揺らぎ――そういったものを描こうとするあまり、またありのままを描写しようとするあまり、映画としては――少なくとも娯楽映画としては、とても平坦なものです。
 Chenowthのような俗物には、畏れ多くて迂闊に感動することすら許されない、そんな世界。
 そしてつくづく平和な現代日本をありがたく思うんですが、これだけ長く平和な状態にあると、それが明日にも終わっちまうんじゃないかと心配になりますね。……考えすぎかもしれませんが、歴史は戦争があった期間の方が長いとか何かで読みましたし。



 そんなわけで、どうもこんばんは。ビートルズのリマスターCDボックスを買ったはいいが、どう考えても旧盤の方が音質が良かったHans Chenowthです。……というか、『レボリューション』ってこんなに音割れ酷かったっけ?
 65年のステレオミックスを再現したトラックも収録されてたりするんですが、左耳からドラム、右耳からボーカルが入ってくるという奇妙キテレツな作りなので、懐古主義者か狂信的ビートルズファンでもなければ五分と耐えられない代物でしょうね。……CDジャケットが昔のLP盤を意識した装丁になっているのはオシャレでステキでしたが。
 あと、相変わらず『サージャント・ペパーズ・ロンリ・ハーツ・クラブ・バンド』の最後の高周波音は、リッピングしてウォークマンに入れると聞こえ辛くなります。まぁ、聞こえなくても問題ない音なんですけれども。



 『ロンドンデリーの歌』の歌詞のヴァリアントを調べていたら、「アイルランド風恋歌」というタイトルの詩が出てきました。
 通常「ロンドンデリーの歌」と呼ばれる際には、アイルランド独立のために息子を戦争に送り出す母親の気持ちを歌った歌詞を指し、「ダニー・ボーイ」と呼ばれる際には故郷を離れた恋人或いは息子を思う女性の気持ちを表した詩を指しますが、この「アイルランド風恋歌」はどんな歌詞なんでしょうかね?


Would God I were the tender apple blossom
That floats and falls from off the twisted bough
To lie and faint within your silken bosom
Within your silken bosom as that does now.
Or would I were a little burnish'd apple
For you to pluck me, gliding by so cold
While sun and shade you robe of lawn will dapple
Your robe of lawn, and you hair's spun gold.

Yea, would to God I were among the roses
That lean to kiss you as you float between
While on the lowest branch a bud uncloses
A bud uncloses, to touch you, queen.
Nay, since you will not love, would I were growing
A happy daisy, in the garden path
That so your silver foot might press me going
Might press me going even unto death.

もしも僕が捩じくれた枝から
舞い落ちる小さな林檎の花で
君の絹みたいなおっぱいの隙間にひらりと落ちたら
おっぱいの間に横たわって気を失えたら。
もしくは僕が奇麗な林檎の実で
冷ややかに過ぎ行くあなたにもがれるなら!
陽光と影があなたの衣をまだらに染めて
あなたの御髪が金色に輝く時に。

イェア! 出来ることなら、野薔薇の一輪になりたい
花園を漂い、あなたに口を寄せようとするバラに
もっとも背の低い枝の蕾が花開こうとする
あなたに触れるために――わが君。
え、あ、俺の事嫌い? じゃあその代わりに
雛菊を庭園の道に植えるよ! 俺、雛菊になる!
そしたら踏んで歩いてくれるものね!
もっと強く踏んで! 死ぬまで!




 歪みすぎだろ
 愛の形も人それぞれでしょうが、どことなくマゾヒズムの香りが漂う歌詞じゃありませんか。いや、恣意的に和訳した部分もありますが、大意は合っているはずです。いくら雨と霧のせいでオツムがパーンしちゃってるアイルランド人だからといって、ここまで倒錯するものなんですね。
 ……なんとなく『ワールドイズマイン』の真逆を行ってる歌のようにも思えました。ウォァールド・イズ・ヨーァルズ(アイルランド訛りで)



 臼井儀人氏の死亡説が囁かれてるそうですね。
 なんでも登山に出かけてから帰ってこないそうですが、同じくアウトドアズマンなChenowthとしても、等身大の心配を抱かずにはおれません。山にもよりますが、登山中の事故というのは助かりそうで案外助からないものが多いだけに、色々と考えてしまいます。
 ……でもまぁ、死せるユーモリストにして、不謹慎なことにかけては生まれ故郷の神奈川一であったしえさんの事ですから、実際には「きっとまだ歩き続けてるんだよ」と冗談交じりに語っては仮の同居人を辟易させていました。――全国的な傾向かどうかは分かりませんが、しえさんの知る限り、登山家の間では行方不明者・遭難者について「ずっと歩いている」ことにするのが一種の慣習のようなものとなっているようです。死体が見つからない限り、ですが。
 今日になって(※19日)臼井氏と同じ格好をした遺体が発見されたそうですが、滑落死体というのは大抵が岩で削られたり砕かれたりしているので、本物の臼井氏と同定されるまでには時間がかかるでしょうね。そうなるまでは、まだ臼井氏生存の望みを持ち続けたいと思います。
 なんだかんだ言って、『クレヨンしんちゃん』はしえさんの少年時代に大きな影響を及ぼした作品ですから、やはり作者の安否を気遣わずにはおれません。悪い影響ばかりでしたが、この際そんな事は関係ないよね。




9月25日(金)
ジェレミー・クラークソンの憂鬱(挨拶)




やらないと『バトルフィールド・アース』視聴の刑だから!
――涼宮ハルヒ




 どうもこんばんは。しあわせ1500と大槍葦人の区別が付かないHans Chenowthです。それと、鈴音ゆうじと久川ちん。よく見ると違うんですが、時々ごっちゃになります。……どうして見間違えるのか、自分でもちょっぴりよく分かりませんが。
 成人向漫画というと、話もワンパターンで余計に混同しやすいのかもしれませんね。なんと言ってもエロがメインで他は全部マクガフィンという非常に末期的な世界ですから。かといって、話に特徴のある作家さんの描くエロ漫画となると「いや、わざわざエロでやらなくても」と思うような作品だったりしますから、加減の難しいところです。……フランス書院でパルプ・ノワール書くようなモンですよ。



 最近、レザーマンの『ニューウェーブ』が欲しくて堪りません。
 別に愛用のビクトリノックスに愛想が尽きたとか(実際あの爪割れ上等のネイルマークにはうんざりですが)、しえさんがナイフで勃起する類の変態だからという訳ではなくて、単純に『Top Gear』でリチャード・ハモンドが使用していた――という、至極ミーハーな理由からです。まぁ、それでなくとも、「レザーマン」の噂は以前から聞いて知っていましたけど。
 何しろナイフ付きプライヤーですよ?
 それまではあくまでツールナイフと言えば「ナイフ」が主体で、ペンチやハサミや毛抜きなんぞは付属品に過ぎなかったのですが、レザーマンはその概念を一変させてしまいました。それまでは、「実用性」なんて訊ねてはいけない出来だったツールナイフを、立派な実用品にしてしまったんですからね。ツールナイフではナマクラが普通のナイフ・ブレードも、『ウェーブ』では奇麗な刃付けがなされてると評判です。
 しかし、気に入らない点がただ一つ。
 コルク抜きが付いてない
 ナイフはクリップポイント・ブレードと波刃の両方が揃い、ワイヤーストリッパやビットツールまで完備しておきながら、肝心の機能が備わってないってのはどういう事ですか。確かに『ウェーブ』を一本持っていれば、頑丈なワイヤーだって切断できますし、自転車だって直せます。チーズを優雅にスライスする事だって出来るでしょうが――彼女とピクニックに行った時、ワインの栓が開けられずに恥ずかしい思いをするような破目になったらどうするんですか!?
 ……まぁ、コルク栓の付いたワインなんて滅多に飲まない同じレザーマンでも、しっかりコルク抜きの付いた『ジュース』というモデルが用意されてるそうですけどね。でも写真を見たら、なんか小さいんですよね。小さいプライヤーなんてナンセンスじゃないですか。
 それに『ウェーブ』は重い。
 しえさんが愛用の”オピネル”の6番なら30g、『スパルタン』でも約80gというところを、この次世代マルチツールは250g近い超重量を誇るそうです。……カタログスペックでコレですから、実際に別売りのビットセットなんか持ち歩いた日には、あまりの重さにポケットの底が抜けて、しえさんの「紳士の領域」が切り裂かれることになるでしょうね。
 でも欲しい……ビクビクッ

 ちなみに、Chenowthがこのように「欲しい筈の物の欠点をあげつらう」のは、死ぬほど欲しがっている事の証左でもあります。『きつねとぶどう』のアレですね。合理化ってやつ。



 自転車「チースタヤハサハ号」の整備をし直しました。
 最近は色々と面倒でサボりがちだったんですが、さすがにハサハの名を冠したチャリを放置するのもアレだったので、チェーン清掃からワイヤの張り直し、ギアの調整などと色々弄ってみました。面倒臭がってはいたものの、実際にやってみると楽しい作業です。
 ホイールに若干振れが出ていたり、チェーンが伸び気味だったり、気のせいかカセットスプロケットが偏芯しているなどの気になる点は多々ありますが、とりあえず走行性能に問題はないのでOK。……シフトタイミングが以前より明らかに遅くなってるんですが、まぁいいや。こういう気の緩みが事故を招くのはよく分かっているんですけど。



 仮の同居人が、どこで見つけたのか「マーマイト」を買ってきたんですが、正直使い道がありません。
 どなたか、トーストに塗る以外のナイスレシピがあったら教えてください。



 一言メール返信。


>通りすがり様
 愛のブリッツクリーク〜電撃作戦〜
 なんだろね、これ


 本編がドイツに関係あるのかと、一瞬でも疑ってしまった自分が恥ずかしいです。  あったら買ってた。




9月28日(月)
幻想郷百景(挨拶)




ウチみたいに祝福されてない国なんか、暴君に支配されちゃえばいいのよ!
――大英帝国『ルール・ブリタニア』




【幻想郷地図】



【博麗神社】




【永遠亭】




【魔法の森】




【人間の里】




【冥界】




【西行妖】





 一言メール返信。


>モル氏
 マーマイトは…正直手に余ると、思うのです。


 ところがどっこい、案外イケる事が分かりました。
 コンソメの代用。


>皇翼様
 ほほう、250gというとケータイの二倍以上、
 テニスラケットと同じくらいの重さと見た。
 重wwwww


 きっとハンマーの機能も持たせようとした、設計者の配慮です。
 重さがあればテントペグも余裕で刺さります! とか。


>千鳥様
 スパルタン持ってるなら要らな・・・ごほごほ、いや、両方持って歩けばいいでせう、軽い方は首からさげて。
 自分は複数機能が付いてるのはどうしても許せないのでヴィクトリノックスも遠慮しておきますが。これブレードだけ出して持つと、柄が太くて重心ヘンなとこにきそう・・・ナイフがしがし使ってみたレビューどっかにないのでしょうか。


 『Pickup=Lightup』というウェブサイトに詳しいレビューが載っていましたが、確かにオーバースペック気味の感は否めませんね。全てのツールにロック機能があるそうですが……正直邪魔すぎます。
 ビクトリやウェンガーあたりで、自分の好きなツールだけで一本組んでくれるようなサービスがあれば良いんですけど。かく言う私もナイフといえば「シンプルイズザベスト」が信条ですが、酒飲みとなるとコルク抜きと栓抜き、缶切りは必需品だったり……あれ? 「スパルタン」の構成で充分だ。