3月 2日(火)
イースクラ・マステルスカヤ(挨拶)




「聞けよ」ホイックリーは言った。「90センチのウルトラ肉棒を吸ってきたよ!」
  ――「おえらい作家たち」チャールズ・ブコウスキー




 どうもこんばんは。Hans・“マイスターフンケン”・Chenowthです。
 献血で血液検査をしてもらったんですが、なんかALTが異常値を示してました。遂に肝臓にキたね! ガンマ-GTPだけ正常値なのは納得が行きませんが、でも酒を減らすいいきっかけになりそうです。
 そういうわけで、最近はコーヒーや紅茶ばっかり飲んでます。コーヒーは仮の同居人のコーヒーメーカで普通に作ってますが、紅茶はしえさんの特製。リプトンティーバッグを濃く煮出した後に水で希釈するという、複雑な手順を経て我が胃の腑に供されます。
 ……いや、でもグラスに氷と一緒に入れてチビチビ啜ってると、なんとなくお酒を飲んでるような気分になるから不思議ですね。循環器にも良いとか、どこかで読みましたし。



 『Forza Motorsport 3』の「ドリフトラップ」実績をようやく解除。
 要は「一周走る間にたくさんドリフトしろ」という内容だったんですが、ドリフトにてんで縁がない(イニDさえ読んだ事がない)しえさんにはいささか酷な実績でした。リワインドを使いまくって試行錯誤しつつ達成はしたものの、これが現実世界だったら百回死んでもオツリが来ることでしょう。

 


▲ハサ車 (ベースはインプレッサ)



 ……AWDでドリフトってのも変な話ですが、後輪駆動だとスピンしちゃうんですよね。しえさんが下手すぎるせいで。その点、AWDだとカウンター当てた方向へと素直に逃げてくれるので助かります。
 ともあれ、これで『Forza3』もだいたいの所は遊び尽くしましたかね。ヴェイロンで最高速にも挑戦しましたし、ドリフトでタイヤを煙にも変えました。残るはハサハのペイントを作成するチャレンジだけですね。
 五年ほど費やしそうですが。



 『リンク』ページの「STEINER氏のホームページ」のリンク先アドレス修正。
 どうやらinfoseekに移転していたようですね。ついでにコンテンツも整理したようで、見た目がちょっぴりスリムになった印象。
 掲示板の撤去については、特に情報交換を求めるドイツ軍マニアにとっては賛否両論でしょうが、まぁ管理の手間を考えると必要性については疑問符が付きますよね。しえさんがこの『駄文ハイム』を立ち上げた際にはまだ「ウェブサイトには掲示板が必要!」という慣習が根強かったんですが、最近じゃ一言メールやら何やらで対応できちゃいますしね。ブログなんかじゃコメント欄が最初から備わってますし。
 「返信に困る書き込み」への対処にも悩まされるところです。
 幸いにして『駄文ハイム』は人気サイトでも何でもないので、掲示板にトンチキな質問やら何やらが書き込まれる頻度はそう多くありませんが、完全にゼロとは言い切れません。しえさんはよく投稿者への返信が遅れますが、そういう場合は大抵「畜生! 『スクールボーイ閣下』なんか未読の上に絶版で入手困難だから、返信しようにも語れねーじゃねーか!」などという苦悩にのたうち回っているのです。
 ……というか、アレだけ混沌に満ちたネタのラッシュ (※『スクールボーイ閣下』『心臓を貫かれて』『ホワイト・ジャズ』『狩りのとき』『おれの中の殺し屋』『隣の家の少女』) にも関わらず、しえさんが未だ手にしていないのが一作品だけというのも、ある意味では奇跡に近いような事象ですが。毒虫氏には――『不夜城』シリーズで喩えればですが――秋生の姿を初めて目にした滝沢のような感情を抑えきれません。親父のものを(ry



 一言メール返信。


>ニナタカ 氏
 >にとりの前に跪いて、エンジンオイルで汚れたその手に接吻できるなら。
 手ぬるいですぞ!作業中のにとりんを後ろから
(КГБにより検閲されました)(КГБにより検閲されました) めて (КГБにより検閲されました)(КГБにより検閲されました) きつつ (КГБにより検閲されました)(КГБにより検閲されました)(КГБにより検閲されました) する位してもらわねば。

 いや、それは流石に……
 例のドイツ人でさえも、イギリスの女王陛下にそこまで望みませんでしたよ? (*1)




*1: 『カルミナ・ブラーナ』の「たとえこの世界がみな」参照



3月 5日(金)
イースクラ・ニェオグラニツェンナヤ(挨拶)




箒や御札にかなりの損害があったが、死傷者はゼロだった。
だが、翌日によく見ると、ドロワーズに弾幕の穴があいている者が二名いた。

 ――『ブラヴォー・ツー・ゼロ』アンディ・マクナブ




 イギリスの植民地で行われていた冬季オリンピックが閉会しましたね。
 ウィンタースポーツに縁のない土地の生まれなんでロクに観ていなかったんですが、どうせオリンピックを国威発揚の舞台だと勘違いしている帝国主義者どもがネチネチと互いの足を引っ張り合ったに決まってます。ナチス・ドイツの時代から何も進歩してませんね。ロシアじゃメダル逃しまくったために担当閣僚がトバされましたし、何をそんなにムキになってるのかと。
 そもそもの始まりにおいて、オリンピックはアマチュア同士が技を競い合うための場にすぎなかった筈です。いわば「世界規模の市民マラソン」のようなモノだったところに、3時間切るような自称アマチュアが続々と参入してきたような形です。しかも何故か、真の名誉は選手にではなく、それを輩出することができた国家に帰すると看做されるような風潮さえ漂い始めました。
 プロパガンダ・スポーツ・チャンピオンシップ。
 どうせ人間の限界なんて国力とアフリカ系遺伝子がモノを言うんですから、むしろモータースポーツのように「選手間の性能差を縮める」ようなレギュレーションを設ければいいんですよ。現状でも体重なんかでクラス分けはされているでしょうが、もっと厳密に。
 とりあえず、徒競走などでは「ゴール前で手を繋いで同時にゴール」を規定に加えてはどうでしょうか。日本では各小学校で実践されている、実績のある手法ですが。



 『Modern Warfare 2』の続編の報が入ってきました。

Sledgehammer Games、アクション・アドベンチャー版Call of Dutyを2011年に発売へ

 Activisionは2日、2011年に発売予定のCall of Duty最新作をSledgehammer Gamesが手掛けている事を正式に発表しました。
 Sledgehammer Gamesは、EA傘下のVisceral GamesでDead Spaceを生み出したGlen Schofield氏とMichael Condrey氏が率いる開発スタジオ。Sledgehammerが開発中のCall of Duty最新作は、シリーズ初のアクション・アドベンチャー作品になり、2011年の発売を予定しているとの事。




        /\___/ヽ
      /''''''   '''''':::::::\
     . |(●),   、(●)、.:|
     |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
   .   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
      \  `ニニ´  .:::::/
      /`ー‐--‐‐―´\




 Activisionは気でも狂ったのか
 まぁ、『ミシシッピー殺人事件』の頃からクソゲーばかりを輩出するクソデベロッパーだとは認識していましたが……ここまでアホになれるとは思わなかった。
 考えてみれば、『Call of Duty 4』の時もInfinity Wardが「現代戦のCoD作りたいんだけど……」と申し出ていたのを、「ハァ? 現代戦とか売れるワケねーじゃん。ユーザーはWW2やってりゃいいんだよWW2」と一笑に付した経緯もありますし、なぜか最近になってIW幹部のザンペラとウェストが解雇されたなんてニュースもあり、雲行きが色々と危ぶまれます。
 それにしても……アクション・アドベンチャーときたね。
 開発は石村のデベロッパーが担当するそうですが、やっぱりサードパーソン・シューティングになるんでしょうね。おまけにクソ硬い敵とか、部位破壊とか、果ては舞台が未来の宇宙空間になっちゃったりして。
 ここまで期待できない続編の報は久しぶりです。



 Pixivで「東方武装化」をタグ検索してみたら、しえさんがフル勃起しそうな絵が大量に出てきました。ゲヘヘヘヘヘ。
 魔理沙がほとんど中〜大口径装備なあたり、みなさんよく分かってらっしゃるなぁと思います。クルマはV8、テッポは45口径ってのはアメリカ人魔理沙のアイデンティティですからね! ライフルはきっと.308以上でないと納得しない筈です。まさにアームド・トーホー。
 「5.56mmなんてプードル撃ちライフルだぜ!」と豪語し、小口径化の進む幻想郷少女たちの嘲笑を買いながらも、旧態依然としたM14ライフルを頑なに使い続ける魔理沙。しかしひとたび“異変”が起きれば、長大な射程や威力、なによりその力強い銃声ほど頼もしいものはありません。
 ……待てよ、どっかで見たなこんな話。
 確か魔理沙が霊夢と一緒に名誉勲章を死後叙勲されるような展開だったと思いますが――コンバット・ジャックしたくな(ry

 ――急遽思い出して『ブラックホークダウン』を見直してみたんですが、コレって結構よく出来た映画ですよね。
 ライフルからセカンダリへのトランジットとか、45口径を再装填する際にはスライドストップを使わずに“パチンコ”させたり、未だにミリタリー関係ではトップクラスの考証だと思います。
   ……で、何の話でしたっけ? パラシュートのハーネスにぶら下がりながら自慰をするアリス? 思い出せないからもういいや。



 古書店で『スクールボーイ閣下』上下巻セットで発見しました。
 チマチマ読み進めてるところですが、この冒頭のつまらなさは間違いなくル・カレ。



 一言メール返信。


>名無しの人 氏
 ちなみにしえさんは寿命を知らされたら、今後どう行動しますか?


 スナッフ・ムービーの監督。




3月 8日(月)
絆創膏は下着です(挨拶)




私はアメリカをどの国よりも愛している。
そしてその故に、私にはこの国を批判する権利があると言いたい。

 ――ジェームズ・ボールドウィン




 地上波で『ザ・シューター/極大射程』が放送されていました。
 スティーヴン・ハンターが大好きなしえさんとしては見逃す訳には行かず、テレビの前にビールとイワシせんべいを用意して意気揚々と観賞を始めたんですが……これがまたビックリする位の原作レイプぶりでした。
 しかもそれが地上波用にカットされてたモンですから、もうストーリーはワケワカメ。
 慎み深いはずの南部人ボブ・リー・スワガーはかなり攻撃的になっていますし、ニコラス・“ニック”・メンフィスは冴えない新人FBI局員に大変身。原作でも愛国心だけは喪っていなかった筈のミーチャムも、いっそ清清しいほどの悪人として描かれていました。
 まぁ、その辺は構わないんですよ。
 銃器描写が素晴らしかったら、きっとまだ観られる作品になっていたはずです。しかしそれがまたツッコミ所満載ときたもので。
 一発ごとに謎の閉鎖不良を起こすM82。
 缶に当たって変形した筈の.408弾頭を回収した上にペーパー・パッチするCIA職員。
 M4の再装填にボルトリリースではなくチャージングハンドルで“パチンコ”するスワガー(※ある意味ではリアル)。
 ここまでダメ押しされたら、もう笑うしかありませんよ。親父の戦争土産の日本刀をヤクザに奪われそうになった挙句、はるばる東京まで来てヤクザとチャンバラを始めるスワガーの話でも読んでた方が遥かにマシです。
 ……もっとも、いつも言うように「批判なんて誰にでも出来る」んですから、ここは一つ良かったシーンを挙げてみましょうかね。
 ええと……、ほら、アレですよ! 拳銃自殺専用マシーンのシーン! 小説だと違和感無かったんですが、実際に画でみると死ぬほど笑えました。
 それだけ。

 あと、上に書いた「チャンバラを始めるスワガーの話」は実在します
 その名も『四十七人目の男』。翻訳はしえさんの知る限り最悪の公手成幸。ストーリーは……うん。これに関しては語りたくない。ごめんこうむる。



 『スクールボーイ閣下』読了。
 いやぁ、なかなかよく出来た東方二次創作でしたね。月の“カズンズ”と共同で標的を追うユカリ・スマイリー、その隣に忠実に突き従う藍・ギラム、そして楽しく遊んでいる妖精の腕をへし折って喜ぶフォーン・チェン。まぁ、主人公は“スプークガール閣下”こと幽々子サマですが。
 ゆゆ様はゆかりんの命令で東南アジアを飛び回っている間にも、御飯をたらふく食べたり、娼家に出入りしたりと、工作員の特権を満喫。その間にも、秘密口座の存在を洩らしたと疑われた霊夢が三合会はだしの残虐な方法で処刑されたり、ゆゆ様が白玉楼に戻ってみるとたまたま遊びに来ていた所を幽々子と間違われて射殺された射命丸が発見されたりします。自分が何の関係もない人間を巻き込んだ事や、監視対象であるドレ衣玖・コウの愛人である天子に恋をしてしまったため、遂に紫の指揮下を離れて独自に行動を始める幽々子・ウェスタビー。

 幽々子「白玉楼(ホーム)とは、どんな白玉楼(ホーム)もなくなったときに行くところよ」

 ……すいません。ロクに知りもしない東方をル・カレ作品に当てはめようとすると、どうやっても人間関係が支離滅裂になるんですが。
 気を取り直して、真面目に『スクールボーイ閣下』の感想でも。
 毎度お馴染みの英国諜報部“サーカス”の人間を主役にしたこのスパイ小説は、やはりお馴染みのスマイリーが登場。しかし『鏡の国の戦争』からさらに時代が下ったせいか、しえさんにとって身近である非情なスパイ・マスターの面影は既に存在せず、代わりに個人の情と組織の論理とのジレンマで押し潰されそうな老人の性質を濃く表しています。
 「現場」での工作を担当するジェリー・ウェスタビーはユーモアに溢れる若者ですが、ル・カレ作品の常として、やはり女に対する情が深すぎて破滅します。彼自身も「どうして人なんて信用しちまうんだろう」みたいな事をくよくよ悩みますが、そうした矛盾を内包したままで戦える兵士などいるはずがありません。スマイリーでさえも「人間性を擁護するために非人間的になり、同情心を擁護するために冷酷になる。差違を擁護するのに純一になる」と自らの葛藤を表現していますが、結局は彼らの「人を欺く」という商売が、どこかでその埋め合わせを無理矢理にでもしなければ、心の平衡が保てないかもしれません。
 そして、ドレイク・コウ。
 物語における敵役であり、麻薬密売に手を染める混じり気なしの悪党ですが……しかしそうしてまで財を得た動機というのが、自分にとって最愛の人物を取り返すためだと判明した時、しえさんは思わずその想いの一途さに涙さえ流しそうになりました。
 『スクールボーイ閣下』はあくまでもスパイ小説ですが、ヒューマンドラマとしても一流の素質を持っていると信じますし、むしろそっちがメインなんじゃないかとさえ思えます。
 ストーリーが地味なのは否定しませんが (リカルドに会いに行くあたりで眠くなった)。



 『東方』各作品の体験版をボチボチ遊んでるんですが、どう頑張っても難しすぎるので、諦めて「戦場まんがシリーズ」を読むことにしました。
 ……いや、別に逃避じゃありませんよ。戦士としての心意気を養うために、松本零士の格調高い戦記からパワーを貰うための手続きです。
 

 魔理沙「あいつ……わたしによくにてる……友だちになったら、いいやつかもな……」
 アリス「魔法使いの親友は、倒す相手か……」

 美鈴「ジャングルは密林、パンツはサルマタ。咲夜さんは乳パッドだ。わかったか?」

 霊夢「わたしたちにあたえられるのは……憎悪だけだ」

 チルノ「いまごろこんな弾幕といわれても、手おくれだ! いいか、これはこの世界でいちばんさいきょうな弾幕だ! いちばんさいきょうのスペルなんだ! あたいには、これしかないんだ! だから、これが一番いいんだ!」


 おっけー、出撃
 ハハハ、どうだ見たか! 遥か南方で相討ち果てた狙撃兵や、ケーニヒスティーガーで孤軍奮闘したドイツ兵を思えば、少女達の弾幕遊びなんぞ稚戯にも等しいわ! リグルだろうがみすちーだろうが一弾のもとに葬り去ってくれる!
 ……なんて調子乗ってたんですが、慧音にあっさり虐殺されました。
 原因は一瞬の気の緩みだったんですよ。士道不覚悟ですが、でも仕方ないでしょう? 松本零士の描いた東方とか思い浮かべちゃったんだから。きっと全員メーテルですよ。




3月13日(土)
Slow is smooth, smooth is fast.(挨拶)




自分が破滅の一歩手前だと気付くのは、一種の自由みたいなものだ。
――Captain Price




 引越しの準備に追われています。
 理論上はしえさんも独りモンですから「単身者向け」の引越しサービスが使える筈なんですが、生来のモノを溜め込む癖やら仮の同居人やらで、結局かなりの大事になると予想されます。げっそり。
 手続きなんかも面倒この上ありません。新しい棲家にインターネット回線を引く手続きやら、役所や郵便局に転居届けを出すだけでも脳ミソが沸騰しそうになってきます。
 なんというか……こう、ややこしい人生だけは生きないように、今まで努めてきた筈なんですけどね。
 若い頃は、人間関係や持ち金は少ないほど気楽に生きられるように思えたモンですが、どうも齢を取れば人付き合いも深くなってしまうようです。カネだけは一向に貯まりませんが
 ……それにしても、ようやく「妥協」ってモンを覚えたって事なんでしょうかね。そうだとしたら、随分と回り道をしたものです。



 『フォルツァ モータースポーツ 3』でなんとなく遊んでいた時の事ですが、ふと「八卦炉って過給器に使えんじゃね?」とか思いついてしまいました。
 なにしろ、魔理沙がハンドルを握りながら一声掛ければ、クランクの運動も排気圧も何も必要とせずに動作しますからね。どんなパワーバンドでも自由自在にエンジン出力を調整できますし、だいいち経済的。
 モータースポーツだけじゃありませんよ。
 ロールスロイス・マーリンに搭載すれば、吸気変速なんぞ使わなくとも無段階で高度に合わせた最適の過給圧が得られます。勿論ピンチに陥った時は、霧雨・“ビグルズ”・魔理沙が一言「マスタースパーク!」と叫べば、オーバーブーストで高速機動が可能に! やったね魔理沙!
 ……あれ? スピットファイアの戦闘緊急出力って過給圧の向上じゃなかったっけ? まあいいや。



 『メグとセロン』の新刊を読了。
 今回は時計の話。しえさんも機械弄りは大好きですが、今まで触った中で一番高い時計はブローバのような貧乏人なので、醍醐味を味わえないまま読み終えてしまいました。畜生。
 まぁ、他にも見所はありましたが。
 「あとがき」は言うに及ばず、全体的になんだかO・ヘンリ風だったり、初期の『キノの旅』シリーズが嘘に思える程に清清しい終わり方とか、時計が分からなくても楽しめる要素はたくさんありました。黒星紅白イラストも健在で、特にメグと比べると明らかに胸が平べったいリリアは必見です。
 「なんか『リリトレ』の頃に比べてメグの背が高くね?」「なんか『リリトレ』の頃に比べてメグのおっぱい育ちすぎじゃね?」という疑問は、この際心の裡に仕舞っておきましょう。さもないと――もう一度、映画の時間。

 頼むから殺さないでくれ。
 ほかのやつらを殺したように、おれを殺さないでくれ。




 一言メール返信。


>名無しの人 氏
 しえさんは癌やうつ病などになったらどうします?


 動物園や博物館にでも行きます。
 自分を見舞った悲運さえ矮小に感じられるくらいの、デッカくて素晴らしい何かを見て、気を紛らわせる。


>nkmr 氏
 東方の二次創作には何かが足りない・・・と思っていたら、ミリタリーなんですね!
 どうでもいいですが、私の脳内では、鈴仙=クルツで、永琳=バウアーです。


 どうも鈴仙は「脱走兵」というイメージからか、『カンプグルッペZbv』のアッシュを先に連想してしまいます。
 となると、永琳先生はシュタイナー、てゐは整備中隊からティーガーを強奪するコワルスキー。輝夜は性根から腐ったシュルツ准尉ということに。


>獅子兵 氏
 > 松本零士の描いた東方とか思い浮かべちゃったんだから。きっと全員メーテルですよ。
 ただしチルノ、テメーはダメだ。


 顔面を斜めに横切るような手術痕のあるチルノだったらお気に召しますか。


>党首
 どの東方作品も4ボス…ってか4面道中がやばいんですよ!3ボスで挫けちゃダメー!


 ああ……やだ、ダメ。
 こんなの弾幕ゲーじゃないわ、初心者殺しのマゾゲーよ!




3月15日(月)
(挨拶)




私が唯一悔やむのは、祖国のために捨てる命を一つだけしか持たなかったことだ。
――ネイザン・ヘイル




 【東方永夜抄 〜 Modern Warfare 2】
魔理沙「Enemy foot-mobile is Oskar Mike!」
アリス「We're takin' fire from north-east!」
霊夢「Cover me, I'm reloading!」
八雲紫「Frag out!」

 【東方永夜抄 〜 модерна война 2】
魔理沙「Вражеские войска идут в открытую!」
アリス「Враг атакует с северо-востока!」
霊夢「Прикрой меня, я должен перезарядиться!」
八雲紫「Бросаю гранату!」

 【東方永夜抄 〜 油谷 2】
魔理沙「タンゴッサーカー!」
アリス「アーブーラータニサーン!」
霊夢「ワカリマッセン!」
八雲紫「コンボラヤドゥイーヤ!」



 ……どうもこんばんは。エロい『東方』なんて想像したこともないHans Chenowthです。
 ホントですってば。
 一日の288分の1程度は東方にまつわる妄想に費やしていますが、考えるのは常に死に物狂いで激斗を戦い抜く少女達の姿だけです。戦友が倒れ、自らも傷付き、多勢に圧倒されつつ――しかし、真の武人たるものはそこからが本領発揮。修羅の巷を生き延びるために、命どころか誇りや矜持までをもかなぐり捨てた霊夢や魔理沙を想像しては、ズボンを膨らませつつニタニタ笑っております。

正気にては大業ならず、弾幕STGはシグルイなり。

 ……『東方』も元々個性の強いキャラクター揃いですが、しえさんが想像する『東方』だと余計に濃い面子になりますね。きっと鯉を生きたまま喰らうゆかりん乳首をもぎ取られた霊夢なんかが跳梁跋扈するような、そんなワンダーワールド。
 きっと過剰殺傷を禁じたスペルカード・ルールなんて存在しなくて、倒した相手の耳やら鼻やらを削ぎ落とすのが日常茶飯事。馬鹿カルテットなんか峠でボコボコにされた挙句、チルノ以外は頭を砕かれて皆殺しですよ。
 血は飛び散るわハラワタは飛び出るわ、もしもメジャーのコンシューマ・ゲームだったらCERO Z指定を受ける事間違いなしの『東方』。恋愛、セクシャル、暴力、恐怖、犯罪 麻薬、言葉・その他。



 週末のほとんどを荷物の整理に費やしました。
 なんか世間では「断捨離」なんて言葉があるくらいにモノを捨てるのがブームだそうですが、しえさんは無機物に対する執着が人一倍強いので、ロクに片付けが進みません。特に、本なんかは処分に困ります。
 引用魔としての性分もあるでしょうが、好きな作家の、それも気に入った本ともなると、やはり原典を手元に置きたくなってしまいます。それが現在入手不能な版だったり、或いは稀覯書のようなものであれば尚更。情報化社会とはいえ、流石にこうした書物の内容まで一般に公開されるほど歴史は進んでいませんしね。Kindreでハインツ・シュミットの『ロンメル将軍』が読めるような時代が来たら、この堆積した蔵書もスッキリ片付けられるんですが。あるいは『攻殻機動隊』みたいに、電脳デバイス仕込んで外部記憶装置にアクセスできるようにするとか。
 でもまぁ、まだ自動車が空も飛ばずに車輪でゴロゴロ走ってるような有様なんで、この手の近未来デバイスは期待できませんね。ひたすら紙媒体に頼るしかないのが現状。
 閑話休題。
 荷物の整理と同時に、書類手続きが面倒すぎて泣けます。
 特に仮の同居人が扱い辛くて困る。役所の書類だけでなく、仕事場では「いっそ結婚した方が手続き楽じゃね?」なんて揶揄されるような有様で、他にも実利面(諸手当てが出るって?)からか、妹さえ籍を入れろと勧めてきます。
 つまり、何か。
 手続きの簡便化や金銭のために女と所帯を持てってか
 しえさんは別に政府の庇護を拒むアナーキストでも、夫婦別姓を叫ぶ自由主義者でもありませんが――そういうのは間違ってる気がする。同居人というのは、その言葉が表す以上のものでも、それ以下でもないと思うんですが。




3月18日(木)
きゅうり味のウォトカを飲めばいいよ(挨拶)




神社に帰ると――
皆がわたしに聞く
“霊夢、なぜ戦うんだぜ?”
“どうして?”
“弾幕中毒なのか?”と
わたしは何も応えない
連中には分からないから
なぜわたしが戦うか
わたしはお賽銭のために戦うのよ
そうね
それだけよ

――『東方黒鷲墜』




 どうもこんばんは。「魔理沙は極限状況に陥ると泣き言が多くなるタイプだと良い」なんて考えてるHans Chenowthです。
 幻想郷の妖怪どもの起こす異変には冷静沈着ですが、そんな彼女もナカトミビルがテロリストに占拠されるような場に居合わせたらきっと大パニックですよ。慌てて靴も履かずに右往左往しつつ、「畜生、なんでわたしばっかり……」と弱音を吐きながらも、配管の中を這いずり回ったり、「てンめぇの弟を殺った時の! 悲鳴を聞かせたかったのぜ!」という主人公らしからぬ暴言と共に悪者をブン殴るような活躍を見せてくれる事でしょう。
 ……マクレーン刑事はさておくとして、しかし『東方』のキャラクターには「強敵を前にする恐怖」が感じられません。
 いくら命を懸けた遣り取りでないとは言え――というか、むしろ勝負の後も生き恥を曝すことになるからこそ、これから臨む戦いに際して何らかの絶望感を抱いても良いはずです。それとも何ですか、霊夢やら魔理沙やらはあんまり長いこと戦ってきたものだから、恐怖なんてものはとうの昔に麻痺しちゃってるんでしょうか。
 まぁ、彼女らなら結構能天気な性格してそうですから、それでも問題ないかもしれませんが……でもアリスあたりなんかは神経細そうだし、極度の戦闘神経症になった挙句女流フォトグラファーに執拗なストーカー行為をはたらく元SAS隊員みたいになりそう。
 アリスさん、アリスさん。しかし魔理沙だって、初めのうちは戦闘の恐怖に耐えられるような女の子じゃなかったんですよ。
 きっと魔法使いとしての経験が浅い頃には、こんな事もあったはずです。

 まだSTG歴の乏しい初心者の耳に魔理沙の「ちくしょーっ」という声が聞こえてきた。やられたのですか、と尋ねると魔理沙は妙な笑顔をみせいや、と言う。小便を漏らしたというのだ。いつも弾幕勝負が始まると小便をもらす、そうなればもう大丈夫なんだと彼女は言った。

 ……経験が浅いどころか8.8cmで撃たれる恐怖を見事にコントロールできてるじゃねーか
 おしっこ漏らしてるじゃん、と思われるかもしれませんが、戦場に於ける生理反応としてはごく自然の事です。むしろこうした身体的反応を、「仲間に対して臆病をさらけ出すわけにはいかない!」と抑制することこそ、戦闘神経症の悪化に繋がるのだと、しえさんは推測しています。
 まぁ、小便くらいじゃ魔理沙の恐怖はそこまで減じないでしょうね。きっと戦闘から遠ざかった後も、毎晩神のみぞ知る理由によってアリスと一緒のベッドで眠りに就くものの、夜中に突如絶叫しながら跳ね起きるような生活が続くはずです。そしてそれを聖母マリアの如き優しさで慰めてくれるアリス。

 これでもマリアリと呼べますか
 必死に無い知恵絞って妄想した百合がコレだよ!



 なんか最近、「非実在青少年」という言葉をよく見かけます。
 多分みなさんの方がよくご存知でしょうから内容については書きませんが、しえさんとしては東京都民でないのでなんとも言いがたいものがあります。
 これが政治的な理由に基く検閲だったら、しえさんの中のプロレタリアートの血が沸々と滾ってきたのかもしれませんが、正直に言うと最近のエロ業界は掛け値なしにヒドいようにしか見えないので、遂に行政の手を煩わせるまでになってしまった――というだけの話に見えますが。むしろ「表現の自由! 検閲反対!」などと叫んでばかりいると、いかなる束縛も制約も受けぬまま、グダグダになった出版業界は衰退の一途を辿るのではないかしらん。
 最近のエロは論理にも欠けますしね。
 いや、倫理じゃなくて。論理。
 ストーリーなんか破綻していない方が稀ですし、物語の体裁を繕おうとさえしない。とりあえずモロ出しの手法を採っておけば、読者の興味もそそるだろうという魂胆がミエミエです。そんな文学的でない手段で量産されたエロに、どんな価値があるでしょうか。
 反対意見を表明する諸氏が広く読むべきはナボコフの『ロリータ』でしょう。
 アレなら既に文学作品として一定の評価を受けていますから、よしんば規制法案が通ったとしても憂き目を見る可能性は少ないでしょうし、それに泣きたくなるほどリアルに描写された少女が読者の下半身を熱くさせてくれるでしょう。
 まぁ、中には「成長してニキビが出来たり、脛が毛深くなっていくローなんて見てられないよ! 俺はずっとぺったんこでつるつるで『おにーちゃん、だぁーいすき!』な少女が見ていたいの!」という向きもあるでしょうが……保守的ロリコンを自認するしえさんに言わせれば、そういうのは敗北主義です。

 なんか途中から少し話がズレましたが、今回の改正案が通ろうと通るまいと、エロ業界にとっては体制刷新の良い契機になるんじゃないでしょうかね。
 とりあえず「エロシーンは全体の1/10以下」とか、そういうレギュレーションでも作れば、今よりも楽しめるエロが出現しそうなんですが。少女漫画に於ける際どいが許容されているのも、要はアレが第一義的に「物語」であって、エロを副次的なものとして扱っているからだと、しえさんには思えます。

 あと、ハサハはこういう場合に備えて「大人形態」になれるのだと思った。
 流石神狐、抜かりはないね!



 一言メール返信。



>戦闘処女 氏
 た、種ェ


 ごゆるりと……



>卯 氏
 ネイザン・ヘイルといえば、ソクラテスと並ぶ、未曾有の勇敢さを持って死刑に臨んだ男と讃えられておりますね。


 ゲイリー・ギルモアは二番手ですか。