6月 4日(金)
バルバリ・ディ・ティラニ(挨拶)




我々は栄光の戦に死すべきだ、祖国の地に暴君の奴隷として生きるよりは
――ルーマニア人




 どうもこんばんは。Hans・“ハッカペリタート”・Chenowthです。最近はちょっと気を抜くと、八つ当たりでハッカペルしそうになります。その気になればスオムッサルミに放火する事くらい余裕。
 ……なんというか、ここのところ心休まる時間が少なすぎます。まぁ休める時間があるだけマシという声もあるでしょうが、そのわずかな時間でさえもサリンジャーを読みつつ潰すような現状では、到底リラクゼーションなど望めません。というか、下手するとシー・リゾートに遊びに来たにも関わらず、部屋で拳銃自殺するような破目になりかねません。
 せめて音楽だけでもマシなものを聴こうと思ったんですが、気が付いたら某氏がプッシュしていた「ルーマニア国歌」を聴いたせいで今の労働環境に対する革命的闘争精神がふつふつと湧いてきてしまい、これもまた宜しくありません。――だって、日本で労働闘争なんてしたら社会的に抹殺されちまいますもの。まぁ、中にはハサハの教えを以ってして、悪しき資本家どもを相手に孤軍奮闘するような労働者の鑑たる者も居るでしょうが――でもね、狐ってのは勇敢ですが、群れないんですよね。横の繋がりも無しにブルジョワジーに立ち向かえる筈もないという。
 これがハサハ主義の限界ですか……。



 まぁ、そんな潤いのない生活もアレなので、ラノベやらマンガやらをちょこっと買ってきました。
 待望の『ガンスリンガー・ガール』の新刊もゲットしたんですが、コレは生活に潤いをもたらすというかむしろ余計に殺伐とさせる内容だったので、あんまり深くは語りません。……いや、面白いとか面白くないとかの話ではなくて、物語がそもそも暗すぎです。あの優男だったジョゼの豹変っぷりとか。
 そこで『ストライクウィッチーズ スオムスいらん子中隊がんばる』
 前々から「雄々しい仮想戦記」として名高い作品のノベライズですが、ようやくしえさんにもコレを手にする決心が付きました。しかもスオミの地が舞台ですよ! きっとお得意のシィスーを発揮しまくるスオミ人たちが大活躍ですよ!
 ……などと思ってページを繰ってみると……

 うっわレズかよ

 ――正直、これで舞台がレスボス島とかだったら大爆笑できるんですが、なにが悲しくてフィンランドですか。しかもレズっ子の原隊が海軍航空隊ですよ? それじゃ何ですか、海軍は同性愛者の集まりだって言うんですか? 誰も否定できねぇじゃねぇか!
 そして、あんまりと言えばあんまりな内容に意気消沈したChenowthに、仮の同居人が優しく声を掛けてくれます。

「『こんなのがあったらいい!』ってストライカー・ユニット、なにかある?」

 いつもならBf109のようなカッコステキな航空機の名前を挙げるところですが……しかしChenowthはレズもホモも大嫌いな前世紀のロクデナシなので、『ストライクウィッチーズ』に対する憎しみを剥き出しにしながら、

「ドーントレス。操る女の子は誰がどう見てもブサイクのデブで」

 よりによって「Son of a Bitch 2nd Class」ですか
 ……そういや、女の子しか居ない戦闘部隊というと『E.G.コンバット』が真っ先に思い浮かぶんですが、『ストライクウィッチーズ』にもアレくらいのリアリティが欲しいところですね。『E.G.』よろしく完結編が刊行されないとかいう結末になったら目も当てられないけれど。



 一言メール返信。


>卯 氏
 駄文ハイム更新再開の夢を見たんだ。
 そしてその晩、しえさんからスカイプで声が掛かった。
 まさかと思って観にきたら――Eia!


 そこは「ワッフナ!」と叫ぶところでは。


>卯 氏
 おお、お帰りなさいですね、Chenowski氏。
 ケッチャムにします? 
 ブコウスキーにします? 
 それとも、アルフレッド・ベスター?


 スジスワーフ・ベクシンスキ。


>ニナタカ 氏
 ともあれ、日本が鳩の所為で共産主義化して+-0とかになりませんように。


 今日になって奴がイモ引きましたが、よく9ヶ月も保ったものだと思います。




6月16日(水)
ゴーラ・ドゥーカ(挨拶)




パチュリー、セイジ、ローズマリィにタイム
――ヨークシャー古謡




 どうもこんばんは。『ストライクウィッチーズ スオムスいらん子中隊がんばる』のレズっぷりに死にそうな気分のHans Chenowthです。
 前の日記に「いっそ駄作機ストライカー・ユニットを装着したブスな子を出せよ」と捨て鉢に嘯いてはみたんですが、南扶伍長氏の御指摘によると、あの世界のウィッチは魔力のおかげで美人揃いだそうなので、ブスで駄作飛行脚を付けたキャラは存在し得ないそうです。ファッッック!
 ……そういや、ストパン世界だと空対地攻撃はどうするんでしょうね。ロケット発射筒なんかは存在するようですが、硬目標に対する攻撃になったらどうするのか。250ポンド爆弾を抱えて飛んだりするのかしら(※後に60kg級爆弾を使用すると判明)
 閑話休題。
 まぁ、当たり前っちゃ当たり前なんですが……。『ストライクウィッチーズ』は戦記モノとして読むにはあまりにラノベすぎます。そこらの仮想戦記よりは描写にリキ入ってますが、しかし空戦機動の詳述が不足気味だったり、何より航空機モノに必要なメカメカしさが圧倒的に足りません。あの『スカイ・クロラ』でさえオイルと鉄の匂いが漂っていたのに。
 ……まぁいいか。整備率がダダ下がりになり、寝不足のまま空に上げられて、被弾しながら帰還してみるとまた次のソーティが待っていて、次第に目つきが「1000ミリ望遠の目」になる少女たちなんて、見たくありませんものね。きっとあまりの激務に休息を申し出ても、「死んでから休めばいい」とすげなく返されて、無言で敬礼をしつつ司令室を立ち去るような展開にしかなりませんから。



 ”ザ・ブザー”の名で知られるUVB-76が、最近発振を停止したそうで。
 しえさんはアマチュア無線家でも何でもありませんが、ル・カレの言う「トレードクラフト」に興味を持つ手前、こうした乱数放送には目がないんですが、中でも“ブザー”はその正体不明さに於いて群を抜いていたため、興味の尽きるところがありませんでした。なにしろ、音声放送が今までに四回(五回?)しか行われていないんですからね。「リンカーンシャー・ポーチャー」なんかは結構な頻度で放送してますが、これなんかは常にビービー言うだけでロクに内容のある放送をしなかったんですから。それだけでもオカルティストたるしえさんの興味をそそるのに、しかもロシア発となればキナ臭さ一杯のステキ乱数放送だったんですが――それが遂に終了しちまったんです。
 なんだか、古い友達を失ったような気分ですね。
 あの特徴的なロシア語のフォネティック・コードが聴ける機会がもう二度と訪れないかと思うと、寂しさで一杯です。
 ちなみに“ザ・ブザー”の正体については諸説あるようですが、しえさんとしてはロシア版“Twitter"という説を強く推します。
 きっとヒマでヒマで仕方が無いモスクワ軍管区の万年大尉が「あーヒマだなー」と呟きながら、勤務地の通信設備を使って適当につぶやきを放送していたに違いありませんよ。実際、放送されたメッセージの中に「あー……143番だけど、発電機まだ届いてないよ?」なんてメッセージが含まれていたくらいですから。
 げに恐ろしきはロシヤの技術力。
 十余年も先んじてTwitterの概念を実用化していたとは。



 最近、子供が欲しくて仕方ないです。
 嫁は別にいらないんですが、なんというかこう、無条件で心身ともに捧げるに足る何かが欲しいんですよね。女なんてのはある程度は打算で付き合えますが、そういうのとは無縁な人間関係が欲しいと思いまして、それに相等するものといえば、自分の子供しか思いつかないわけです。
 ……いやまぁ、本当の人格者なら、嫁だろうと誰だろうと身命を擲って愛することができる筈ですが。
 そもそもロクに女付き合いもないしえさんの事ですから、何かの拍子にシングル・ファーザーになるという事も期待できませんし、これも例によって気まぐれの一つなんでしょうかね。……でもね、子供って生き物は、我々大人と違って功利なんてものとは無縁なもので、だからこそ大人となった私たちが心血を注いで愛せるものだと思うんですよ。
 性的な意味では全然なくて
 ほら、イギリスの愛国歌の歌詞にもあるじゃないですか。「挫けぬ愛、犠牲を厭わぬ愛」って。こういう在り来たりの性的な意味を含まない「愛」っつーと、無機物か抽象的な対象へのものか、或いは子供に対する愛以外にあり得ないのだと思います。特に、しえさんみたいにイイ齢こいたオッサンにもなると。