2月 5日(金)
グランツァ・ツィーズニ(挨拶)




八雲紫は元来深き眠りの裡にあったものを
稲妻が揺り起こしたのである

――スロヴァキア人




 あけましておめでとうございます。もう2月だけど。
 元旦から仕事とか、Chenowthはファッキンシットな年明けを迎えましたが、皆様がその分幸せな新年を迎えられた事を祈るばかりです。どうせ家族でおせちとか、のんびり箱根駅伝でも観ながらダラリダラリと過ごしていた事でしょう。この貴族階級どもが
 ……なんてルサンチマンは止して、とにかく今年もよろしくお願いします。別に『駄文ハイム』の何が更新されるとか、新しいSSが公開されるとか、そういう事は当分ありませんが。



 そういや新年早々、同志皇翼様からこんなお便りが届きました。

"2011年も東方を変な方向にじゃんじゃん持っていってください。"

 何度も言いますが――しえさんは『東方』をプレイした事はありません。
 なんか噂では超リアル志向のファースト・パーソン・シューターだとか言う話ですが、地元のゲーム屋に行っても売っていないんですよねぇ……どこで買えるんでしょう? eBay?
 あ、でもストーリーだけは知ってますよ! こんなカンジですよね、確か。


幻想郷の人里で、若い女性の惨殺死体が見つかった。彼女の名前はエリザベス・ショート。『文々。新聞』によって「ブラック・ダリア事件」と称されたこの殺人事件に、ブライチャート博麗霊夢が立ち向かう。
 犯人をこの殺人に駆り立てたものは? 捜査を進めるうちに、霊夢自身も事件の異常性に飲まれてゆく――



 なんだかライトヘビー級36戦無敗を達成しそうな霊夢さんですね。あと魔理沙の妹が九歳の時に失踪してるとか。
 とにかく、原作/ストーリーはZUN氏ですが、脚本はジェイムズ・エルロイが担当してるそうで。おまけに四部作展開まで予定されてるんですってよ、奥さん!

 たわごと

 ……読者諸氏にとっては、エルロイ×東方もそろそろお腹一杯ってトコロでしょうね。LA四部作の中では比較的マイナーな『ブラック・ダリア』をチョイスしてはみたものの、そこまでネタに溢れていないのが残念。
 どうしようもないので、脳内に住むエルロイにはフランちゃんが主人公のスピンオフ作品の脚本を考えて頂きましょうか。吸血鬼が主人公だから、タイトルは『血まみれの月』で。


レミリア「フランはどうしても私と遊びたがらなかった。私が一番好きな咲夜を取ったくせに、私とは遊びたがらないんだ」



 ……そういやエルロイ作品って同性愛者がやたら出てきますが、コレが『東方』ベースだと百合っぽくてなんだか可愛らしいですね。大音量で鳴るラジオの横で美鈴から性的暴行を受けるフランドールとか、美味し過ぎる展開じゃありませんか! すぐに咲夜さんあたりが拳銃で美鈴を撃ち殺しに行きますが
 


 『Operation Flashpoint: Dragon Rising』を買ってきました。
 あのOFPの家庭用ですよ。
 原作は「リアルすぎてクソ」とまで言われるステキゲームですが、家庭用ともなればライトユーザも見逃せませんから、そこまでシビアな味付けはしないだろう……と思っていたら、やっぱりリアル志向すぎて初心者お断りでした。
 とにかくリアルすぎて微妙。
 まず接敵距離が200メートルとかザラ。
 大抵のFPSの敵AIは近視で、聴力も弱い上に射撃の腕はドヘタというのが定説ですが、OFPでは敵味方共に同程度の戦闘能力を持っています。取扱説明書にあるように、「プレイヤーが目視したら、相手からも見えている」ワケです。つまりプレイヤーが豆粒くらいの敵を見つけたら、相手も豆粒程度のプレイヤーを視認して戦闘態勢に入るということ。
 遠距離戦闘以外の何が起こり得ますか。
 ドラマもクソもありません。照準を豆粒の上に合わせてパンパン撃つだけです。
 さらにプレイヤーもNPCも虚弱体質。
 昨今のFPSで流行のダメージシールド制ではなく、OFPは独自のダメージシステムを採用しています。大抵の場合、被弾すれば当該部位から出血が始まり、止血しないとそのまま死亡。止血しても、被弾した部位によって行動に様々な障害が出る(例: 足に被弾すると走れなくなる)ので、衛生兵の治療を受けない限りは戦力の低下を避けられず、さらなる受傷を……と、負のループに陥る事が多いのです。
 ちなみに、「止血」というアクションはあるものの、当たり所が悪ければ一発喰らっただけで死にます。頭とか。
 このダメージシステムは敵NPCにも採用されますが、同じ物のハズなのになぜか厄介。どれだけ命中弾を送り込んでも致命傷にならない限り逃げ回りますし、敵が仲間を治療しに向かってきたりと、しつこい事この上ありません。
 敵の一人に致命傷を与えておいて、助けようとする残りの敵を誘き出すというえげつない作戦も使えそうですが、ちょっと人道的にアレですね。
 自由度が高すぎるというのも考え物です。まぁ、「リアル」って点では他の追随を許さないものはありますが。



 そういや、車を買いました。古ーいダイハツのミラ。中古。
 仮の同居人は「閉経したババアの乗る車(笑)」と、まるでドンカスター出身のオクスフォード・ブルックス大学名誉博士のような物言いで軽蔑していましたが、別に構いませんよ。しえさんは旧ミラ大好きです。旧型ミニっぽくて。
 中古車ということで、ディーラーさんも丁寧に整備(それも無償で)してくれました。オイルレベルゲージを見せて下さった時、新品に交換した筈のオイルを拭き取ったウェスが醤油色に汚れていたのを見て、仮の同居人が「あと三回フラッシングしろ!」と詰め寄ったりもしましたが。
 まぁ、これでしえさんも棲家とクルマを持つマトモな中年男ですよ。足りないのは嫁と社会性です。
 早速テキトーにドライブしてきたんですが、たとえ軽であれ中古であれ、自分のクルマというだけで心躍るモンですね。内装はCDデッキも無いブラッディ・ラビッシュな出来ですが、フロアシフトとハンドブレーキという構成は馴染みやすく、親しみが持てます。



 そういや、ようやく『キノの旅』の最新刊を読みました。
 個人的には大好きなシリーズなんですが、日頃の激務に疲れたアタマで読んだらマグプルFPGしか記憶にないような有様でした。
 どうなってんだ。



 ふとロシア語版Wikipediaで『東方』を調べたら、記事の中に「Проект “Восток”」の文字がありました。
 プロイェークト・ヴァストーク。
 ただロシア語にするだけでどこかの試作設計局が作った航空兵器っぽくなるのは不思議ですが、何より記事の内容が秀逸すぎます。しえさんはあまりロシア語が読めやしませんが――なぜか幻想郷がハバロフスクかどこかにある事になっているようです (※極東 ≒ 日本と言いたいのだろうが、ロシア語でДальний Востокと言うと普通は極東連邦管区を指す)
 ちなみにキャラクタ名も微妙にロシアナイズドされていて、アリ・マルガトロイドさんやレミリ・スカルリェートといった面々が登場。ニトリ・カワシロに到っては肩書きがカッパ・インジェニェール(英: Engineer)です。意味が分からねぇよ
 ともあれ、スラヴ人にも東方は人気なのかなァ……なんて考えていたら、こんなサイトが見つかりました。

 誰得?

 ……固有名詞とすべきモノまで一部ロシア語にしちゃってるのがステキですね。「オプティカルカモフラージュ」なんて書くと14歳が考えたようなネーミングですが、「オプチチェスキィ・カムフリャージュ」だと溢れんばかりの革命臭が漂ってきます。紅魔館に到っては「オーアーデー」ですよ。Особняк Алой Дьяволицыの略だとかで。官公庁か